高品質の財布を手に入れたいなら「日本の革工房が作る財布」をおすすめします。
本ページではメイドインジャパンの財布を作る、革製品ブランドを紹介します。
本ページは、2部構成です。
前半は、日本の革工房をオススメする理由。なぜ、ルイ・ヴィトンではないのか?なぜ、海外製ではダメなのか?この理由を分かりやすく解説します。早くブランドを知りたい方は後半のブランド紹介を参照ください。
後半は、日本の革工房を紹介します。ほとんどのブランドが「日本の職人による品質」をアピールしていて、各ブランドの違いを知るのは大変です。また、好みは人それぞれですから、すべての人が満足できるNo1のブランドは存在しません。
そこで、以下のように「ブランドの特徴や個性」を切り口にご紹介します。
-
- 機能性が高い
- 丁寧なつくり
- 素材へのコダワリ
- シンプルで美しいデザイン
最後までお読みいただければ、あなたにピタリとはまる、お気に入りのブランドが見つかるはず。財布選びの参考にしてください。
目次
なぜ日本の革工房の財布がベストなのか?
私は150以上の財布を使ってきたマニアです。その私が購入するのは「日本の革工房」の財布。ルイ・ヴィトンなどの「ハイブランド財布」を買うことは、たぶんありません。なぜなら、日本の財布が高品質でリーズナブルだからです。
まずは、日本の革工房をおすすめする理由をご紹介します。
最高品質
海外の財布は、仕立てが気になります。以下はバンコクで見つけた財布。ステッチが美しくない。
日本の革職人は雑な仕事をしません。日本人の品質基準が高いため、低品質な財布は売れないからです。
少しだけ、日本の財布のクオリティをご紹介しましょう。「最高品質とはなにか」イメージを掴んでみてください。
コバの仕上げ
革を切った断面、財布のフチを「コバ」といいます。革を「切りっぱなし」では、線維がむき出しになります。見た目が悪く、すぐにボロボロになってしまい長く使えません。なお、仕上げが甘いブランドは、本ページではピックアップしません。
日本の財布の上質なコバを、いくつか見てみましょう。
革の断面を削り、何度も磨くことでコバに光沢が出る。「磨き仕上げ」という技法です。美しいだけじゃない。壊れにくく、長く使えます。スムースで手触りが良いから、触れたときに気持ち良いです。
革を折り返して断面を見せない「ヘリ返し」という技法。エレガンスな見た目です。
美しいステッチ
ストレートラインからカーブまで、美しく縫われています。
捻引き(ねんびき)
革のフチに引かれている「ライン」。これを「捻(ねん)」といいます。見た目がキリッと締まり、質感を高めてくれます。
熱したコテを押し当てることで捻を引くため、お財布も丈夫になります。
日本の財布は、上記以外にも、さまざまな仕上げがされています。もっと知りたい方はこちらをどうぞ。
https://func-wallet.click/summary/post-2063/
「日本のお金」が使いやすい
毎日使うからこそ「普段の使いやすさ」が重要です。日本の財布は「日本のお金が使いやすく」作られています。
たとえば、お札の使いやすさがダントツ。「一万円札」がちょうど収まり、スムーズに出し入れできる。これは「日本のお札が使いやすいサイズ」で作られているからです。
一方、世界中で売られているブランドの財布は「すべての国のお札を収納できる、世界共通サイズ」で作られています(ドル紙幣は一万円札より短い。タイのお札は一万円札より長い。国によってお札のサイズが違います)。
つまり、「日本のお札が使いやすいサイズ」ではありません。「世界中で売るためのサイズ」だから、お札ポケットが大きくて収まりが悪かったり、小さくて引っかかることもあるわけです。快適とは言えません。例えば、イタリア フィレンツェの財布も大きすぎると感じました。日本人は使いやすいと思わないでしょう。
「日本の革財布」と「ハイブランドの財布」、どちらが使いやすいかは明白です。
リーズナブル
「リーズナブル」とは、価格に対して品質が高いこと。つまり、値段に対して、満足度が高いということです。
なぜ、日本の革工房の財布がリーズナブルなのでしょうか?
これは「財布の価格の決まり方」がわかると、スッキリします。
財布は、多くのルートを通って販売されます。
- デザイナー
- 工房
- 問屋
- 代理店
- 店舗
また、以下の広広告費もかかります。
- 雑誌の掲載費
- ユーチューバー、インフルエンサーへの広告依頼
これらにコストがかかり、財布の値段が上がります。
ルートがきちんと決まっているメリットもあります。ハイブランドは偽物が出回りますが、代理店があるからこそ、安心して本物を買うことができるねすね。
しかし、ここにコストをかけても財布は上質にはなりません。
では、日本の革工房はどうか。
ほとんどの革工房はデザインから製造まで一貫して行っています。工房直売で時間・コストをかけない分、財布のクオリティアップができる。だから、上質な財布を、リーズナブルなプライスで販売できるわけです。
アパレルブランドの多くは、財布を自社製造せず、工房に発注しています。
財布を作る「革工房の技術」が財布の品質を決めるのです。革工房が自らデザインし作りこんだ財布だからこそ、リーズナブルで上質なんです。
「日本の革工房の財布っていいかも」と、思ってきませんか?
さて、ここからは日本の革工房を紹介します。50以上あるため、ざっくばらんに紹介しても迷ってしまうはず。
そこで、ブランドの特徴に分けてご紹介します。「ブランド名」にこだわらず、自分の感性に合わせて、セレクトしてみてはいかがでしょうか。お気に入りの財布がきっと見つかるはずです。
美しいデザインが魅力のブランド
美しいデザインを得意とするブランドを紹介します。デザインとは、ゴテゴテとした派手な装飾ではありません。
ここでピックアップするブランドは、素材だけでなく財布のフォルムなどを工夫すした、美しい財布をラインナップしています。シンプルで美しい財布が欲しい方におすすめのブランドです。
ITTA LETHER(イッタレザー)
種類 | 二つ折り、長財布、ミニL字ファスナー、L字ファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | カーフ |
独創的なカタチの製品をつくるブランドです。
使い勝手を考え、他ブランドにはないユニークな構造が魅力的です。
レビュー:パルマ ミニウォレット
ohno lavoro in cuoio(オオノ ラヴォーロ イン クオイオ)
種類 | 二つ折り、長財布、ミニL字ファスナー、フラグメントケース |
---|---|
素材 | コードバン、クロコダイル |
コードバンやクロコなど、高級素材で財布を作る、大野氏の個人工房です。
クロコダイルは最高級のスモールクロコ。しかも藍染めです。小さなウロコが並ぶ最高級の素材を、手縫いのステッチワーク、細部まで美しい仕立てが特徴です。
最高品質の革財布をお探しの方に、おすすめです。
レビュー:藍染めポロサス二つ折り財布
Crevaleathco(クレバレスコ)
種類 | 二つ折り、長財布、ミニL字ファスナー、L字ファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | コードバン、リザード、クロコダイル |
高い技術を持つ職人は、自分でブランドを立ち上げます。Crevaleathcoもそんなブランドのひとつ。職人 西森氏がデザインから制作まで一貫して行う、個人工房です。
取り扱う素材がスゴイ。国産コードバンやリザードなど最高級素材。しかも、美しく、上質な部位だけを贅沢に使っています。
技術もスゴイ。すべて手縫い。細部までこだわった仕上げは、間違いなくトップクラス。見えない裏側まで、使いやすさや耐久性が作り込まれています。量産品ではありえない贅沢な作りです。
革の色を選べる、カスタムオーダーも可能。最高級の素材を好きならカラーで作ってもらえます。
レビュー:Crevaleathco コンパクトマルチウォレット
レビュー:Crevaleathco コードバン L字ジップハーフウォレット
レビュー:Crevaleathco キーケースのレビュー
cobalt leather works(コバルトレザーワークス)
種類 | 二つ折り、長財布、ミニL字ファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | プエブロ |
革職人の栗本さんがお一人で仕立てる個人工房です。
イタリアの革を使った、ユニークで美しい仕立ての財布をラインナップしています。量産品では味わえない仕立ての良さも特徴です。
革を選ぶパターンオーダーも可能。1アイテムで、複数の色をチョイスできるもの本ブランドならではです。
所作(しょさ)
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | 牛革 |
「所作(しょさ)」とは、ふるまい。身のこなしのこと。ブランド名のとおり、財布を取り出すしぐさ、製品の佇まいに美しさを感じられる財布がラインナップされていますお会計の所作も丁寧に見えるため、好印象を与えるはず。
結婚式でのお祝いを包む「袱紗」をモチーフにした財布は、一枚の革を縫わずに織り込んで仕立てたユニークなつくり。手間をかけた染色も独特で、美しい仕上がりです。
ユニークで美しいプロポーションは、きっと多くの人目を引くはず。他の人と違う財布をお求めの方はチェックしてみてください。
BAHARI(バハリ)
種類 | ラウンドファスナー長財布、コインケース |
---|---|
素材 | ガルーシャ(エイ革) |
BAHARIはガルーシャ(エイ革)を使ったアイテムを販売する日本のブランド。
ガルーシャには以下の特徴があります。
- 固くて丈夫
- 汚れにくく、キズに強い
- ツルリとした質感
ガルーシャはとても丈夫な素材です。カッチリと硬く、雑に扱ってもキズが付きません。水にも強いためガシガシ使えます(ポケットに突っ込んで海に持っていっても気にならない。)
中央に見えるのは「スターマーク」。一匹のエイから1つしか取れない希少部位が使われています。ラインナップも豊富。人と被らない美しい財布をお探しの方にもおすすめです。
レビュー:BAHARI コインケース
レビュー:BAHARI ミニ財布
HIGE LEATHER(ヒゲレザー)
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | 牛革(キップ、カーフ、ブライドルレザー、ヌバック) 馬(コードバン) |
革職人の太田さんが作る革製品です。最高の素材を使用し、手間かけて作っている革製品は極めて上質。量産品ではありえない、美しい仕立てに目を奪われます。
財布のラインナップも豊富。おすすめはシェルコードバンを使った長財布。最高級の素材を使い、たくさんの収納できます。大きな財布だからこそ、シェルコードバンの迫力を楽しめます。
レビュー:シェルコードバン長財布
BRUSH(ブラッシュ)
種類 | 長財布、二つ折り財布、コインケース |
---|---|
素材 | 牛革(ダービー、シュリー、ブライドルレザー) クロコ |
高級レザーを使った美しい財布をラインナップしています。見た目だけでなく、使いやすさもしっかりと作り込まれています。
個人の作家さんで、デザインから制作まで一気通貫で制作されており、細部まで美しく仕立てられています。
レビュー:ダービー ミニウォレット
Munekawa(ムネカワ)
種類 | 二つ折り、ミニL字ファスナー、順札入れ、長財布、コインケース |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、ブライドルレザー) 馬(コードバン) |
20年以上の歴史を持つ、大阪の革工房です。
定番の素材は ブッテーロ。美しく変化するイタリアの革です。たまに、ブライドルレザーやコードバンなどの高級レザーも取り扱っています。
どの財布もオリジナリティにあふれています。例えばコインケースは手縫いだからこそのコロンとしたフォルムが美しい。
独特のギミックもMunekawaの魅力ですね。小さい財布から薄い財布まで、幅広くラインナップしています。
内装にも革を貼っていて、見た目も良いです。上質な革製品をお探しの方に、おすすめのブランドです。
公式サイトでは名入れやギフトラッピングもできますので、プレゼントにも選びやすいですね。
レビュー:Enfold Coin
YUHAKU(ユハク)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(キップ、カーフ、ブライドルレザー、ヌバック) クロコダイル 馬(ポニー、コードバン) |
YUHAKUは、美しい色合いを得意とするブランド。
職人兼デザイナーである仲垣氏の感性でデザインされたカラーは、他ブランドに真似ができない独創的な表情。
一般的に、革工房が染色することはありません。染色は革を作るタンナーが行うものだからです。しかし、YUHAKUは違う。YUHAKU自身が染色してます。
のっぺりとした色ではなく、移り変わるグラデーションが特徴。YUHAKUの職人が、手染めを重ねることで、バツグンの透明感を生み出しています。スムースな表面は美しいだけでなく、吸いつくような手触りも楽しめます。
素材も上質。キメ細かくスムースなカーフやキップが、YUHAKUのグラデーションを引き立てています。
ラインナップも豊富。染色方法や素材ごとにシリーズ化されています。それぞれの特徴をまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください。
私のオススメはコードバンシリーズ。YUHAKUの染色が施された美しいコードバン財布だと思います。
レビュー:YUHAKU コードバン長財布
参考:YUHAKUのコードバン財布のまとめ。その特徴に鋭く迫る
オーソドックスな使いやすさ、上質で美しい財布が欲しいならYUHAKUがNo1です。代わりはありません。
RAGTIME(ラグタイム)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(カーフ) スティングレイ リザード クロコダイル |
RAGTIMEは香川県に拠点を構える革工房です。
手縫いで仕立てられたコインケースを所有していますが、大変美しいですね。ここまで繊細で細かなピッチ作られているものは見たことがありませんでした。
高品質な革製品をお探しなら、検討していただきたいブランドです。
レビュー:RAGTIME コインケース
LUTÈCE(リュテス)
種類 | 長財布、二つ折り財布、マネークリップ |
---|---|
素材 | 牛革 |
デザインから制作まで一人の職人が行う、個人革工房、リュテス。
イタリアの銘革、ミネルバリスシオとプエブロを使い、ユニークな財布を作り上げています。
財布の作り込みも最高品質。極めて高度な技術で仕立てられています。コバの美しさは日本トップクラスです。
手縫いならではの美しいステッチもリュテスだからこそ楽しめます。
レビュー:リュテス マネークリップ コンパクトウォレット
レビュー:リュテス 二つ折り財布 SIPINA
レビュー:リュテス コインケース
ル・ボナー
種類 | 二つ折り、ラウンドファスナー、L字ファスナー、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | クリスペルカーフ、黒桟革、シュランケンカーフ |
神戸の革工房、ル・ボナー。最高級の素材を贅沢に使った革製品がラインナップされています。
非常に美しい仕立てです。
お気に入りは「残心シリーズ」。シンプルで無駄がない。小さく、薄い財布がラインナップされています。最高級素材を贅沢に使いながら、リーズナブルなプライスも魅力ですね。
レビュー:ル・ボナー 残心 長財布
機能的な財布をつくるブランド
軽いこと、小さいこと、使いやすいこと。
これらを追求すると、伝統的な財布とは違ったカタチの財布ができあがります。エッジの効いたデザインは、多くの人の目を惹きつける。さらに、独創的な機能も持ち合わせるユニークな財布です。
ここで紹介するブランドがラインナップする財布は、極めてユニーク。オーソドックなものはありません。面白いデザインと使い勝手を大切にしたい。そんな人に、ぜひ知ってもらいたいブランドです。
ATELIERmoku(アトリエ モク)
種類 | 二つ折り |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、プエブロ) |
ユニークな財布を作るブランドです。
プエブロやブッテーロなどの高級イタリアンレザーを使用しているため、色やツヤの変化を楽しめます。
コンパクトなボディにお札、コイン、カードを収納できる、「Saku」、「ICHI」が代表作。
Sakuはお札が使いやすい財布です。
ヴィンテージリバイバルプロダクションズ
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | 牛革 |
軽い財布。薄い財布が得意な、香川県に拠を構える工房。
携帯性を重視する方におすすめのブランドです。
代表作は小さな二つ折り財布、AirWallet。最軽量モデルは革財布で30gを実現しています。
参考:AirWallet 小さくて軽い財布のレビュー
参考:FlatZipWallet 薄い長財布のレビュー
エムピウ
種類 | ハコ型、二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ、ブッテーロ) 馬革(コードバン) |
機能的な財布ブランドとして、エムピウの右に出るものはありません。
エムピウのデザイナー 村上氏は、元建築士。だからでしょうか、エムピウの財布は、これまでの財布とはまったく異なります。10種類以上の財布をラインナップしていて、そのすべてがユニーク。他のブランドを見ても、同じような財布は1つもありません。
エムピウの財布の多くを使ってきましたが、おすすめを2つ厳選しましょう。
ひとつは、ミッレフォッリエ。
それと、ストラッチョです。
代表作のミッレフォッリエはトランクのようなカタチの財布。10年以上販売が続くロングセラーです。「使いやすさ」を追求した最高傑作といっても過言ではないでしょう。エムピウの財布では古いモデルですが、今日でもトップレベルの使いやすさを誇る一品です。個人的にも大好きな製品。1000日以上使ってきました。購入して10年経つ今も使っています。
エムピウのアイテムの真髄は、機能美にあります。道具としての使い勝手をとことん追求し、デザインされた財布ばかり。
洗練されたフォルムは無駄がなく、美しい。ブランドロゴを目立たせないデザインは、自信の表れでしょう。
エムピウのユニークな財布を以下でまとめています。参考にしてみてください。
参考:エムピウの財布のすべて。そのメリット・デメリットに鋭く迫る
レビュー:1000日間のミッレフォッリエ P25
レビュー:ストラッチョ
Cartolare(カルトラーレ)
種類 | 二つ折り、ミニL字ファスナー、小さい財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(国産エンボス)、山羊革、イタリアオイルレザー、コードバン |
made in Tokyoにこだわる革工房。2012年にスタートしたブランドです。
代表作は、ハンモックウォレット。名前が示すとおり、ハンモックのようにガバッと開く小銭入れが特徴です。小銭の「使いやすさ」を追求したユニークな財布。
コンパクトで使いやすい財布が欲しいなら、カルトラーレのハンモックウォレットはダントツです。他にもスリムな財布など、ユニークな財布をラインナップしています。
レビュー:ハンモックウォレット
レビュー:ハンモックウォレットコンパクト
レビュー:ハンモックウォレット プラス
レビュー:ジャミーウォレット
ITTI(イッチ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(シュリンク、日本レザー) |
ITTIは、東京下町の革工房です。
非常にユニークな財布をラインナップしています。一般的なカタチとは異なるデザインに仕上げつつ、コンパクトさ、使い勝手、そして素材にこだわるブランドです。
com-ono(コモノ)
機能的でユニーク。それでいてリーズナブルな価格が魅力のブランドです。
おすすめは最小クラスの財布、TINY-001。コインとカードが使いやすい。
イタリアのタンニンなめし革、ブッテーロを使いながら、1万円以下のプライスです。色・艶が変化するエイジングも楽しめます。
レビュー:com-ono TINY-001
mic/ Hawk Feathers
種類 | 二つ折り財布、長財布、小さい財布 |
---|---|
素材 | 牛革、コードバン |
micとその上位ブランドがHawk Feathers です。国産で革製品を作る工房です。
代表作はヒップポケット革財布。ケツポケでの使用を想定したデザイン、耐久性、そして丁寧な作りが特徴です。
レビュー:コードバン ヒップポケット財布
SYRINX
種類 | 二つ折り財布、L字ファスナー長財布、ミニL字ファスナー財布 |
---|---|
素材 | 牛革 |
SYRINXのラインナップするアイテムは、機能的です。
ユニークなデザインは、建築家である佐藤氏のコダワリが詰まっています。ただ、必ずしも使いやすいとは言えません。使い勝手にクセがあり、慣れが必要です。
レビュー:SYRINX HITOE FOLD
レビュー:SYRINX HITOE長財布
レビュー:SYRINX HITOE短財布
QUATRO GATS(クアトロガッツ)
種類 | 小さな財布 |
---|---|
素材 | 牛革 |
お尻ポケットに入れて、ちょっと出かける。そんなときに最適な「小さな財布」を作っているのがクアトロガッツです。
公式サイトでは、ポップなデザインの小さな財布がズラリと並んでいて、見ているだけで楽しくなってきます。
著名人とのコラボや、限定レザーも取り扱っていますから、カタチが気に入ったなら、ぜひ公式サイトを見てください。昨日までなかった、アイテムがラインアップされているかもしれません。
safuji(さふじ)
種類 | 二つ折り、長財布、小さな財布 |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、ナッパネピア、プエブロ) |
ご夫婦で立ち上げた工房で、革新的な財布がラインナップされています。
safujiは革のやわらかな表情を上手く引き出しています。丸みを感じられる、やわらかなフォルムが特徴ですね。
代表作は、日本一短い長財布、「ミニ長財布」です。カード、コイン、お札をたっぷりと詰め込め、それでいてコンパクト。使いやすいんです。
ミニ長財布は「一万円札」のためにデザインされた財布です。小ささと使いやすさを兼ねそなえた逸品です。
ご夫婦で営む小さな工房で、手縫いのため量産できない希少性も良いですね。とてもよく考えられた、使いやすいものばかり。以下でまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください。
https://func-wallet.click/summary/safuji-wallet-sumally/
レビュー:safujiミニ長財布
レビュー:safuji ミニ折財布
SUPER CLASSIC(スーパークラシック)
種類 | 二つ折り、小さな財布、コインケース |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、エンボス) |
SUPERCLASSICの財布は、とてもコンパクトなイメージがあります。というのも、SUPER CLASSICが小さな財布のパイオニアだから。薄い財布、小さい財布といえば、abrAsus。知名度はNo1です。
代表作は以下のふたつ。「小さな財布」、「薄い財布」の先駆者です。
- 小さい財布abrAsus
- 薄い財布abrAsus
両者は特徴が異なります。ライフスタイルに合わせて、チョイスするとよいでしょう。
あらゆるシーンで使いたいなら、「薄い財布abrAsus」。
バツグンの身軽さを体験したいなら「小さい財布abrAsus」がオススメです。
どちらも、たくさんのお金やカードを持ち運ぶの苦手。たとえば、カードは5枚しか入りません。しかし、それがいい。「モノを持たないスタイル」だからこそ、気軽さ、身軽さを実感できる。エッジの効いたコンセプトですが、薄い財布・小さい財布abrAsusの成功を見れば、多くの人に受け入れられていることは明らかです。
なお、素材はエンボス(型押し)とブッテーロがあります。エイジングを楽しみたいなら、ブッテーロモデル一択です。美しく色・ツヤが変化する、イタリアのオイルレザーです。
レビュー:小さい財布abrAsus
レビュー:薄い財布 abrAsus
HIS-FACTORY(ヒズ ファクトリー)
種類 | 二つ折り、小さな財布、 |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、ゴースト、プエブロ) |
東京 墨田区の革工房、HIS-FACTORYもユニークな財布を作る工房です。
たとえば、小さな財布クワトロ。パット見、キーケースのようです。
が、お札、コイン、カードも入る機能的な財布です。
レビュー:HIS-FACTORY クワトロ
オーダーメイドのこだわり。世界で1つの財布
「欲しい」をすべて詰め込んだ財布」は、ありません(すべての人が満足する、No1の財布は存在しないのです)。
コダワリが多いなら、オーダーメイドはいかがでしょうか。満足できる一品を手に入れる最良の方法かもしれません。
自分へのご褒美、たいせつな方へのプレゼントに、オーダー以上のものはないでしょう。
JOGGO(ジョッゴ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
JOGGOの財布には、決まった色がありません。あなたのセンスで彩りを加えていくからです。
公式サイトで財布にカラーリングしていきましょう。財布のパーツごとに色をチョイスして、塗り絵のように楽しみながらオーダーメイドできます。
できあがるのは世界で1つ、あなただけの財布です。丁寧に包装された財布には「designed by ◯◯」の帯。あなたの名前が美しく添えられるのも嬉しいポイント。プレゼントにも最適です。
お届けまでに3週間ほどかかります。誕生日やクリスマスのプレゼントとしてお考えの方はお早めに。(特急オプションを使えば、2週間以内で届きます)
オーダーにもかかわらず、リーズナブルなプライスなのもグッドです。わずか1万円ほどでオーダできるのは、バングラデシュ製だから。日本製ではないのですが、品質は十分。検品を専門とするプロフェッショナルがチェックしているため、丁寧に仕立てられているアイテムが届きます。
リーズナブルだから、家族やカップルで、アレコレと相談しながらオーダーするのも楽しいです。
レビュー:JOGGO オーダー財布のレビュー
レビュー:JOGGO レディース三つ折り財布のレビュー
二宮五郎商店(にのみやごろうしょうてん)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革、蛇革、コードバン |
二宮五郎商店は、60年以上の歴史を持つ、東京の革工房。
素材は、北米・ドイツの原皮にこだわって採用しています。アメリカホーウィン社のコードバン、ドイツ カーフシュリンクなど、最高級の皮革しか取り扱っていません。
お値段もハイプライスですから、なかなか手が出しにくいかもしれません。ただし、その品質はトップクラス。シンプルで上質な財布をお探しなら、きっと満足できるはずです。
定番アイテムの販売というよりは、さまざまな革のアイテムをオーダーメイドを専門としていたため、敷居が高いブランドです。
「オーダーでは無い財布」が、藤巻百貨店で販売されています。オーダーに比べると、手が届きやすいプライス。
特にホーウィン社のシェルコードバンを使った財布は、内装までコードバンで仕立てた贅沢な一品。裏地までコードバンの財布は、世界中を見渡しても片手で数えられる工房しか仕立てていません。数量限定のため、気になる方是非チェックしてみてください。
Ginkawaya
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革、蛇革 |
Ginkawayaは、2種類のオーダーが可能な革工房。
- カスタムオーダー:カタチが決まっていて、部分的にオーダー
- フルオーダー:カタチも含め、すべてオーダー可能
後者の方が高価で、時間もかかりますが、素材やカタチを自由に選べます。
結局のところ、こだわりのすべてをカタチにするにはフルオーダーが一番です。
50年以上の伝統。信頼と実績のブランド
「ブランド」とは、何十年も作り続けた上質なプロダクトが、少しずつファンを増やし、信頼を生み出した結果です。
熟練の職人を多く抱えるのは、老舗だからこそ。日本の伝統技術と上質な革。
とにかく上質な財布を手に入れたい方に、検討いただきたい工房をピックアップしました。
余計な装飾の無い、シンプルでオーソドックスな財布をラインナップしています。
素材やフォルム、仕上げなどの「プロダクトの美しさ」で勝負するしかない。つまり、ごまかしが効きません。
上質かつ丁寧に、50年以上モノづくりを続けてきたからこそ、革工房としての歴史とブランドを確かなものにできたわけです。
大峡製鞄(おおばせいほう)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(カーフ、ベビーカーフ、ブライドルレザー、シュリンク) 馬革(コードバン) |
半世紀以上続く老舗で、職人歴50年以上のベテランを多く抱える革工房です。
取り扱うアイテムは素晴らしい逸品ばかり。
ただ、失礼ながら、公式サイトがインターネット初期を思い出させるルックス。正直、とても見にくいです(汗)
上質な革しか使っていませんから、他ブランドに比べて、少し高価な財布が多いと思います。
GANZO(ガンゾ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ボックスカーフ、ミネルバ、DUPUY、etc) 馬革(コードバン) リザード クロコダイル ダチョウ |
GANZOは1917年創業。100年以上続く、老舗革工房です。
100種類の豊富なラインナップも魅力のひとつ。世界中のタンナーの革を使った豊富なラインナップは、歴史ある工房だからこそでしょう。
高級レザーのラインナップもすごい。コードバンだけでなく、最高級クロコダイル(スモールクロコ)まで揃っています。
レビュー:GANZO コードバン札入れ
レビュー:GANZO スモールクロコ馬蹄コインケース
The Warmthcrafts-Manufactur(ウォームスクラフツマニュファクチャ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 馬革(コードバン、ホースハイド) |
馬の原皮からコードバンを作ることができるタンナーは、世界でも数社しかありません。新喜皮革社はそのうちの一つ。1951年の創業以来、上質な革を作り続ける馬革のタンナーです。キプリスやGANZOなど日本有数の革工房が使う「国産コードバン」も新喜皮革のコードバンです。
The Warmthcrafts-Manufacturは、コードバンを知り尽くす新喜皮革が立ち上げたオリジナルブランド。本業である馬革を使った財布が多くラインナップされています。
革も財布もすべて姫路生産。メイドインジャパンの結晶といえる逸品です。
伊勢丹新宿などの大きな百貨店では、たまに展示販売やオーダーもやっていますね。
Warmthcrafts-Manufacturの財布を見てみる
Cépage(セパージュ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 馬革(コードバン) リザード、クロコダイル |
皮革製品の製造・販売を1956年から続けてきた、丸正。セパージュはそのオリジナルブランドです。
ホーウィンシェルコードバンなどの希少素材を使った財布をラインナップしています。細部にいたる丁寧な仕上げは、熟練職人による手間をかけた証。
ただし、「中国製」のものもあります。もちろん中国製のほうが安い。国産コードバンを使いながら、中国で仕立てることで安価なプライスを実現しています。「仕立ての美しさ」にこだわらない。とにかく安くコードバンを使ってみたいなら選択肢としてアリでしょう。
ちなみに、ホーウィン社のシェルコードバン、リザードやクロコなどの最高級素材を使ったものはすべて日本製です。上質な財布をお探しなら、ダンゼン日本製をおすすめします。
ソメスサドル
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ブライドルレザー、カーフ、ミネルバ) 馬革(コードバン) 山羊革 |
SOMES SADDLE = SOMMET(頂点) + SADDLE(鞍(くら))
人と馬をつなぐ道具、馬具を作り続けてきた工房です。人が全体重を乗せても、長い間使っても絶対に壊れないことが求められる、まさに命づなです。
その経験は、ソメスサドルのプロダクトにも活かされています。すべてのアイテムにおいて、長く使えること、修理できることが前提になっています。
武豊氏などプロジョッキーの鞍(くら)。各国首脳夫婦へのカバンの贈呈といった功績は、確かな技術と品質の裏付けとして十分です。
ソメスサドルの財布は、装飾のないベーシックな財布ばかり。シンプルな財布が好みならきっと気に入るはずです。
ちなみに、すべて公式アフターメンテナンスで修理可能となっています。
土屋鞄製造所
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(オイルレザー、ブライドルレザー) 馬革(コードバン) 水牛 |
創業は1965年。半世紀以上にわたって、信頼と実績を積み重ねてきました。日本で最も著名な革工房といえます。
大きな革工房だけあって、多くのシリーズ展開をしています。もっとも人気のあるロングセラーが「トーンオイルヌメ」を使ったアイテム。オイルをたっぷり含んだ、柔らかな革は手に馴染み、使うほどにツヤ、色の深みが増していきます。
天然素材である革の弱点は、3つ。「水、温度変化、カビ」です。「オイルレザー」は、この弱点を克服する画期的な素材。トーンオイルヌメは、美しさもダントツですが、長く愛用できる優れた素材といえます。
土屋鞄のラインナップは、ベーシックなアイテムだけではありません。水牛を使ったアルマスバッファローシリーズは、現代の働く男性にマッチする、シックで力強いデザイン。(私もアルマスバッファローのトートバッグを愛用しています。)こういった豊富なシリーズ展開が、老若男女に親しまれる理由なんでしょうね。
レビュー:土屋鞄製作所 ブックカバー
レビュー:土屋鞄製作所 アルマスバッファロートート
FARO(ファーロ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、トラベルウォレット |
---|---|
素材 | 牛皮(カーフ、ブライドルレザー) 水牛 ヘビ リザード クロコダイル |
ファーロはカバンや財布などの革小物を得意とするドメスティックブランド。1965年スタートの老舗革工房です。
最高級のカーフレザーを使った財布作りを得意としています。染料仕上げ(水染め)で色を付けた革は、透明感が見事です。
FAROの魅力の1つが、鮮やかなカラーリング。ピンク、オレンジ、アイボリーなど、珍しいカラーの財布がラインナップされています。老舗の作る財布は、黒や茶色といった暗めのトーンが多いため、ちょっと明るめの財布が欲しいなと思っている方におすすめです。
オーソドックスなアイテムが並びますが、目に入らない部分までしっかりと作り込まれているのは、日本の革工房だからこそ。面白みにかけるかもしれませんが、革の質やフォルム、繊細な仕上げにこだわった財布は、まさにジャパンメイドの品質です。
オーソドックスで、上質な財布を手に入れたいなら、ぜひチェックしてほしいブランドです。
Flathority(フラソリティ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(オリジナル、プエブロ) 馬革(コードバン) |
1952年創業の株式会社猪瀬。国内有名ブランドのファクトリしてさまざまな革製品を制作してきました。その猪瀬が長年培ってきたメイドインジャパンのクオリティと生産ノウハウを注ぎ込み、2004年に立ち上げたオリジナルブランドがFlathorityです。
老舗ブランドにしては珍しく、ユニークな財布がラインナップされています。姫路や長野のタンナーとオリジナルレザーを共同開発できるのも、歴史ある工房だからでしょう。
お値段も大変リーズナブル。最高級のホーウィンシェルコードバンを使ったラウンドファスナーがリーズナブルなのも嬉しい。
レビュー:シェルコードバン ラウンドウォレット
Flathorityのデザイン性と実用性の高さは、財布だけにとどまりません。眼鏡ケースもユニークです。革の特性を活かし、触れたときに気持ちいいデザインが素晴らしい。
レビュー:Flathority Land Mini wallet
レビュー:Flathorityの眼鏡ケース
FUJITAKA(フジタカ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(キップ、ボックスカーフ) 馬革(コードバン) |
1941年創業。カバンなどを作り続けてきた老舗ブランド。上品な財布が多くラインナップされています。
内側に、赤やキャメルといった彩度のハッキリした色を使用しているのが独特です。
コントラストのあるデザインは、好き嫌いがあると思いますが、他の老舗ブランドの財布には無い、FUJITKAの特徴といえます。
どことなく色気を感じられる財布が多いため、人目を引く財布が欲しいと思う方にオススメのブランドです。
PORTER(ポーター)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(オリジナル、ブッテーロ、ブライドルレザー) |
ポーターは吉田カバンの手掛けるブランドの1つ。1962年に立ち上げた、歴史あるブランド。日本でもっともメジャーなブランドです。
タンカーシリーズがあまりにも有名ですね。
有名すぎるポーターを、ピックアップしているのは、上質さを知ってもらいたいから。社会人になるとポーターから遠のいてしまう人もいるかと思いますが、大人も満足できる革財布も10シリーズ以上ラインナップされています。
縫製、コバの仕上げが美しい。
いくつか、お気に入りのシリーズがありますのでご紹介しましょう。
革で選ぶなら「カジノ」。英国ブライドルレザーを熟練職人が仕立てたシリーズです。ボリュームがあり、力強いデザインが特徴。大人が持つにふさわしい財布がラインナップされています。
ちなみに「ブライドルレザーに似た」ウォールシリーズもおすすめ。ポーターいわく「ブライドルレザーのような革」。カジノより安価ですが、良い革を使っています。
リーズナブル価格も嬉しいポイント。小さな革工房では太刀打ちできないプライスは、大手かつ老舗だからできることです。
ポーターは学生向けでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。私は、30才を超えてからもポーターの財布をいくつも購入しています。多くのシリーズを手にとり、「イイなと思った大人におすすめできる財布」をまとめたのがこちら。30代の大人にふさわしいポーターの財布をまとめています。
https://func-wallet.click/summary/wallet-porter/
万双(まんそう)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(オリジナル、ブライドルレザー) 馬革(コードバン) クロコダイル |
万双も老舗革工房の1つです。「常識的な価格」を謳うブランドしていて、リーズナブルな価格です。
オーソドックスな財布からユニークな財布まで幅広くラインナップしています。2022年にリリースした厚コバシリースは、万双ならではのデザインと技術を堪能できます。
製品にロゴがないの万双ならでは(本ページでご紹介してるブランドでは万双だけです)。製品にオリジナリティがあれば、ブランドロゴを目立たせる必要がないのでしょう。
MAISON de HIIROAN(メゾンドヒロアン)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
創業1906年の老舗革工房、「革包司 博庵」。そのオリジナルブランドが、メゾンドヒロアンです。
細部にまでこだわった、丁寧な仕上げでは世界1かもしれません。薄く漉いた革を張り合わせ、表面しか見せない「ベタ貼り」。染料と磨きだけでコバを仕上げる「切り目」。など、この仕上げを徹底する工房は、ほとんどありません。
オーソドックスな財布がほとんどで「遊びゴコロ」は控えめ。「伝統的な財布こそもっとも使いやすい」という、老舗ならではのコダワリなのかもしれません。
コインケースはカタチもユニークで、色使いも美しい。
創立20年以上の中堅ブランド
キプリス
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(シラサギレザー、ブライドルレザー) 馬革(コードバン) リザード クロコダイル |
キプリスは1995年創業の革工房。
高品質の財布をリーズナブルな価格で提供しています。同じ革(コードバンやキップなど)を使った財布を比べてみると、キプリスの財布はロープライスですね。
安かろう悪かろうではないことは、アイテムを見れば一目瞭然です。コバ、ヘリ返し、念引きといった職人の技が細部に施されていて、所有する満足感をたっぷり味わえます。
オーソドックスかつベーシックな財布が多い。ごまかしの効かない品質が見て取れます。
ブランド展開も豊富です。エキゾチックレザー(リザード、クロコダイル)やコードバンといった高価な革を使用したブランド「CYPRIS COLLECTION」も展開しています。「上質な革の財布をリーズナブルに手に入れたい」とお考えの人にこそ、一度チェックしてもらいたいブランドです。
種類も豊富です。小銭入れの有無も、自由に選ぶことができるため、お気に入りが見つかるはずです。
幅広い価格帯のニーズに対応していること。シンプルで美しいデザインなどから、プレゼントするのにも最適です。
参考:キプリス 馬蹄型コインケースのレビュー
参考:キプリス キーケースのレビュー
サンユウ
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 馬革(コードバン) 水牛 |
コードバンを使った財布が、人気のブランド。
特徴は、上質で、非常にリーズナブルな価格。安かろう悪かろうではなく、大変良い素材を使っています。例えば、コードバンは「新喜皮革」のもの。日本で唯一、馬の原皮からコードバンを作り出すことができるタンナーで、キプリスをはじめとする著名な革工房で利用されています。
コードバンだけでなく、ほとんどの財布がとてもリーズナブル。サンユウはほとんど広告していません(広告費をかけていない)。その分、財布の価格を安くできるわけです。失礼ながらホームページも必要最低限といった感じ。売るぞ!といった気迫を感じられません。
まさにファクトリーブランドと言えます。
革小物を専門として29年。広く知られているわけではありませんが、辛口評価がされるamazonにおいて、評価のほとんどが4点以上(5点満点)となっていることは、満足感の裏付けとして十分です。
FREE HAND(フリーハンド)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(オイルレザー) |
オイルレザーを中心に革製品を作り続ける、1974年創業の革工房。直営店は渋谷に1店舗だけ。ホンモノのクラフトマンズショップです。
ブランドとしての知名度はあまり無いと思います。公式サイトも手作り感満載で、失礼ながらシック、トレンドといった要素は全くありません。ただ、ラインナップされる財布は上質なものばかり。手間暇をかけて仕立てられていることが一目で分かります。
革好きであれば、オーナーのブログを読んでみてはいかがでしょうか。革に対する確かな知識と技術、量産品には無いクラフトマンシップを感じられるはず。私がFREE HANDを好きになった理由は、オーナーがテレビ局の取材を断った逸話からです。
他にも、使用歴20年を超える革のアイテムのエイジングが載っていて、革好きにはたまらないページとなっています。
HERZ(ヘルツ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ、オリジナル) |
HERZは、1973年創業。カバンや財布などのレザーアイテムを作る革工房です。
50種類以上の財布をラインナップしています。オーソドックスなものはもちろん、カタチや機能にこだわったユニークなものまで揃っています。
HERZの革の特徴はいたってシンプル、丈夫であることです。アイテムの使われ方に合わせて、長く使える革がセレクトされています。
すべてが、タンニンなめしで、色を乗せすぎない仕上げの革(キャメルカラーが多め)。エイジングの楽しみである色味、ツヤの変化を味わうことができます。
アイテムはすべて、受注生産となっています。どれも7〜8週間ほどかかるようです。
MOTO(モト)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
MOTOは鳥取に居をかまえる革工房。1971年創業の老舗です。
美しいプロポーションの「革靴」に惹かれて興味を持ったブランドです。財布をはじめとする革小物も素晴らしい出来。
機会化が進んだ今日でも、MOTOは古くからの伝統的な「手縫い」で財布を仕立てています。
1日の生産量は、数個ほど。ミシンを使うモノづくりと比べて、決して効率的とはいえませんが、革の種類や厚み、財布の使われ方を考慮したステッチのピッチ(間隔)は、手縫いだからこそコントロールでき、丈夫で力強い財布に仕上がるそうです。
素材にも徹底的にコダワッていることがわかります。オイルを浸透させたイタリアの牛革は、ハリ、強度に優れ、そして美しいエイジングを見せてくれます。
また、シリーズによっては、MOTOの職人の手染めで仕上げられていて、濃淡のある風合いを楽しむことができます。
ベーシックなものを中心に、ユニークなものまでラインナップされているので、お気に入りが見つかるのではないでしょうか。
丈夫で長く使える財布ブランド
ジーンズのヒップポケットに入れて、財布を持ち歩く。いわゆるケツポケは、手ぶら派のライフスタイルですね。私もよくします。
ただ、ケツポケは財布にとって良くない運びかたです。負担がかかるため、耐久性が考慮されていない財布は、1年ほどで型崩れしてしまいます。
そこで、ケツポケ愛用者にご紹介したいのが、本章でご紹介するブランド。硬くて丈夫、ハリのある革を使い、堅牢なアイテムを制作されています。長く愛用できる財布をお探しの方におすすめです。
一革(いちかわ)
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | ワニ革 馬(コードバン) |
一革は最高級コードバン(新喜皮革やホーウィン)を得意とする革工房。
革の厚みを活かしたプロダクトが特徴。耐久性や弾力を最大限に活かすように制作なさっています。
太めの糸でハンドステッチされた製品は迫力満点。クラフト感のあるプロダクトは、男性ファンが多そうです。コードバンにグッとめり込む糸目がいいんですよ。
LAST CROPS(ラスト クロップス)
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | 牛革(マレンマ、ブッテーロ、サドルプルアップ) 馬(コードバン) |
無骨さ、力強さを感じる財布をラインナップ。薄さやコンパクトさをウリにした財布はありません。
WILDSWANSを立ち上げた3兄妹のうち、お兄さんが独立して立ち上げたブランドです。「長く使える財布」をコンセプトに、よりディープな追求をされています。
新喜皮革とホーウィン、世界トップのコードバンも使用。素材にもこだわるブランドです。
財布の寿命のキモとなるコバや、ステッチは美しい仕上がり。厚みのある革の存在感。厚みがある革を美しく仕上げたコバは、代表的な意匠です。無骨なアイテムが多いので、どちらかというと男性におすすめのブランドかな。長く愛用できる製品ばかりですから、プレゼントにも最適だと思います。
参考:LAST CROPSの財布 カスケードのレビュー
参考:LAST CROPS タングのレビュー
参考:LAST CROPS ウォレットロープのレビュー
WILDSWANS(ワイルドスワンズ)
種類 | 二つ折り、長財布、コインケース |
---|---|
素材 | 牛革(サドルプルアップ、イングリッシュブライドル、ミネルバ) 馬革(コードバン) |
WILDSWANSは、磨き上げられたコバの美しさが有名ですね。
厚みのある革で仕立てられた、無骨で力強い印象の財布がラインナップされています。「革のカタマリ感」を味わいたいひとにハマるブランドと言えます(コンパクトな財布、パームやタングも、とても人気があります)。
WILDSWANSのアイテムは、10年使えると言われています(公式サイトでは、10年以上使った財布のエイジングが掲載されています。丈夫さの裏付けとして十分でしょう)。
丈夫さのヒミツは「サドルプルアップレザー」などのハリ・コシの強い革を使っていること。堅牢性と美しいエイジングに定評のあるレザーです。
ブランド創立から15年以上。WILDSWANSは、サドルプルアップをずっと使い続けています。いわば、WILDSWANSの顔といえる、定番の革です(※2019年、定番の革はフルグレインブライドルレザーになりました。)。
LAST CROPSに「よく似たカタチの、同じ名前の財布」がラインナップされているのは、もとは一緒にお仕事をなさっていたから。ご兄弟でWILDSWANSを立ち上げ、共同デザインした財布は、今も両ブランドで販売されています。
パット見、よく似た財布があるため、両社はよく比べられます。どちらもコンセプトは同じなのかもしれません。どちらかというとLAST CROPSの方が、厚みがあって、無骨さ・力強さを感じるアイテムが多い印象です。
財布もたくさんあります。興味がある方はこちらもご覧ください。
https://func-wallet.click/summary/wildswans-wallet-sumally/
CORBO.(コルボ)
種類 | 二つ折り、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(サドルプルアップ、オイルレザー、ブライドルレザー、ミネルバ) |
CORBO.は1998年創業のカバンメーカーです。
厚みのある仕立て、コバの仕上げ。丈夫さが見て取れます。
シリーズごとに、革や仕立ての方法が違います。
例えば、コバ。「SLATE」シリーズは着色せず、「革本来の風合い」を楽しむ磨き仕立て。
最上級ラインの「face -Bridle Leather-」シリーズは、黒い染色でキリッと仕上げている。
「革のハリ感」を味わいたいなら、「face -Bridle Leather-」シリーズから選んだ方が満足度が高いでしょう。
参考:CORBO. SLATEキーケースのレビュー
参考:CORBO. G.E.Walletsのレビュー
7SENSE
種類 | 二つ折り、ラウンドファスナー、コインケース |
---|---|
素材 | コードバン エレファント、クロコ、リザード |
7SENSEはネット通販のみのブランドです。店舗を持たないのは、とことんこだわって作った財布をリーズナブルなプライスで販売したいからとのこと。
使う革は、エキゾチックレザーを中心とした、珍しいものばかり。牛革を一切使わず、一つひとつ仕立てた財布はすべて一点もの。ファスナートップにはターコイズをあしらったものもあり、特別感はダントツです。
ロックな財布がラインナップされています。人と違う一点ものが欲しい方におすすめのブランドです。
期待の新鋭ブランド
老舗ブランドの財布は、オーソドックス。悪く言うと、垢抜けません。面白みがないのです。
そんな中、ユニークな財布をラインナップする新鋭ブランド。
創業20年未満。まだまだ若手の革工房ですが、個人的に注目しているブランドをセレクトしました。
Ad maiora! Designare
動物をモチーフにしたユニークな財布から、オーソドックスなものまで幅広くラインナップしています。細部まで丁寧に作られており、ちまたにありふれる革製品とは段違いのクオリティです。
レビュー:ふっくら子猫のコインケース
AYAME ANTICO (アヤメアンティーコ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ) |
アヤメアンティーコの財布は、ベーシックでシンプルなものばかり。キレイな色合いの財布を得意とするブランドです。
革はイタリアの伝統製法で作られたミネルバシリーズ。オイルをたっぷりと含んだタンニンなめし革のため、エイジングを楽しめます。
色、ツヤのエイジングについて動画にしてみましたので、参考にしてみてください。
美しく変化する、オーソドックスな財布をお探しの人におすすめです。
OUT SIDE(アウトサイド)
種類 | 二つ折り、長財布 |
---|---|
素材 | 牛革(イタリアタンニンなめし) |
OUT SIDEは1999年創業の革工房。日本やイタリアのタンニンなめし革を使い、デザインから製造まで一貫して自身で仕立てています。
財布は、コンパクトさを重視したものがラインナップされていて、一般的な財布とは異なるカタチが魅力的です。
財布に限らず、色使いやカタチがユニークですから、人と被らないアイテムをお探しの方にオススメのブランドです。
ARTS&CRAFTS(アーツ&クラフツ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ) |
2006年スタートの日本ブランド。
革を使った製品を主に作り、ビームスをはじめとするセレクトショップで手に取ることができます。
1つひとつのパーツが上質。
革はバダラッシ・カルロ社のミネルバ、ファスナーはYKKのエクセラとホンモノだけを使って仕立てられています。
1つの商品にかける詳細な説明からも、アパレルブランドとの違いと言えます。ホンモノだからこそ、1つ1つの特徴をしっかりと紹介できるわけです。
公式サイトではユニークなカタチの財布が揃っています。他の人と違う財布を、お求めの方は要チェック。
aniary(アニアリ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 リザード クロコダイル |
1997年設立のブランド。ブランド名は「An ideal and reality(理想と現実)」から。
モダンなフォルムに、トレンドカラーが映えるデザインを得意とするブランド。20代〜30代の若者を中心に人気があります。
aniaryの特徴は、その色合いにあります。トレンドを取り入れた独特なカラーはaniaryがタンナー(革をつくる業者)と協力して作り上げた独自のもの。
のっぺりとした単色ではなく、深みとムラ感を活かした表情に仕上がっています。この独特の風合いこそがaniaryのアイテムの醍醐味です。
また、クロコダイルをはじめとするエキゾチックレザーが豊富なのも特徴です。(しかも、他ブランドと比べ、とてもリーズナブル。)
AWA AI(あわ あい)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
徳島県に居を構える、株式会社「絹や」。そのオリジナルブランドがAWA AIです。
AWA AIの特徴は、藍染で仕立てられていること。
地元徳島はその材料である「スクモ」の産地ですから、まさに地産池消といったところでしょうか。
藍染のアイテムはいくつか持っているのですが、その真髄は表情にあります。職人の手で染色された透明感のある青と、革の風合いを楽しめます。手染めのため「均一な美しさ」を求めることはできませんが、濃淡のある表情だからこそ、「深み」を持つことができるわけです。
IKUMA(いくま)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 山羊革 |
静岡の革工房IKUMAは、イタリア、フランスの革を使いユニークで美しい革製品をラインナップしています。
フランスの山羊革はトップメゾンでも使われている上質な素材です。美しい表情を長く楽しむことができます。細部の仕上げも美しいです。
レビュー:IKUMA Dobrar Wallet
池之端銀革店
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(サドルレザー、ブライドルレザー、ノブレッサカーフ、シュリンク、etc) 馬革(コードバン) |
もとはベルトを専門に仕立てていた革工房です。
長年、他ブランドのアイテムを作り続けてきましたが、ショップ兼工房として2004年に独自ブランドを立ち上げました。
オーナーによる「大手の財布メーカーでは作ることができないような面白い財布が作りたい」との思いから、ユニークな財布がラインナップされています。
人と違う財布が欲しいなら、チェックしてみてはいかがでしょうか。
レビュー:丸いコインケース
レビュー:日本一コンパクトなL字ファスナー
iTADAKi(イタダキ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(シュリンク、日本レザー) |
iTADAKIは、東京下町の革工房です。
取り扱う革がユニークなのもiTADAKiの魅力。ドイツ ペリンガー社のシュリンクレザー、日本の黒桟革(くろざんがわ)など、素材へのこだわりが見て取れます。
上質な革ですから、余計な装飾は必要ありません。ブランドロゴさえも取り払った外装は、自信の表れでしょう。
美しいプロポーション、クラシックとモダンが融合したカラーリングもiTADAKiの醍醐味。男女問わず人気があるのは、洗練されたデザインだからこそ。
iTADAKiを知ったとき、アパレルブランドの傾向が強いかなと思ったのですが、間違いでした。実際に目にすると、tokyo madeの仕上がりを実感できたからです。
m.ripple(エムリップル)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ、ブッテーロ、マレンマ、湘南ヌメ革) |
m.rippleは、東京上野に工房を構える、2012年創業の革工房です。
財布を作っているのは、村上裕宣氏。デザイン、革の裁断〜制作まで、すべてお一人で運営されています。料理、バイオテクノロジー、陶芸。さまざまな分野を歩まれてきた経験からでしょうか。ユニークな製品が多いですね。
何度かお話をさせていただいたのですが、m.rippleのレザーアイテムは、新品のときは未完成で、経年変化後のクタッとしたカタチや、色合いをゴールに考えてデザインしているんだとのこと。
たとえば、革の色とステッチの色。数年後の表情をイメージして組み合わせているそうです。
お財布のつくりは、精巧かつユニーク。造形美と機能美が楽しめます。特に気に入ったアイテムは、コンパクトな二つ折り財布『Dew-001』。一枚のミネルバボックスを折って、内部にポケットをデザインした独創的な一品。
高い精度でこだわりをカタチにできるのは、すべてを1人で行う工房だからこそ。m.rippleだけのユニークなプロダクトです。
レビュー:Dew-001
OJAGA DESIGN(オジャガデザイン)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
革の染色から制作まで一貫して手掛ける、東京都立川市にある革工房です。
無骨なものからカワイイものまで、豊富なデザインが魅力の1つになっています。中でも、星をモチーフにしたデザインが親しまれています。
美しい装飾は、革に染色し、たくさんのパーツを縫い合わせているもの。立体感のある美しいデザインです。すべてハンドメイドのため、人気アイテムは半年待ちになることもあるそう。
ドラゴンボールやガンダムなどとのコラボもやっていて、OJAGA DESIGNでしか見ることのない、こった作りになっています。
カッチリとした厚みのある革を使い、長く使える丈夫な財布を作っています。
財布以外にもiphoneケースやキーホルダーなど、OJAGA DESIGNでしか見ることができないユニークなデザインのものがラインナップされています。
otohaci(オトハチ)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | コードバン、ブライドルレザー |
otohaciは、最高級コードバンなどで製品を仕立てる個人工房です。
ユニークなデザインのなかに、使いやすさも作り込まれています。
レビュー:コードバン&ブライドル二つ折り財布
MASAMI TANAKA(マサミ タナカ)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
本ブランドを一言で説明するなら、エレガンス&ユニーク。
ブランド名 == 職人名になっていることからも分かるように、コダワリのかたまりです。
デザイン、革の仕入れ、財布の仕立てまで、すべての工程を本ブランドの職人、MASAMI TANAKA氏が実施されています。個人の革工房のため、ひとつひとつがコダワリの詰まった作品なのです。
丁寧な仕事が見て取れるアイテムは、まさに上質。
量産できないため、そもそも売っていない。なかなか目にすることが難しいのが現状です。
革芸人(かわげいにん)
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | クロコダイル |
革芸人は、東京都板橋区にアトリエを構える、日本の革工房です。
特徴はクロコを使ったアイテムを専門としていること。
牛革やコードバンといった革を使った財布は一切作らず、クロコのみを使い、アイテムを作り続けています。
今日、「クロコ」をウリにする格安の財布が広く出回っていますが、残念ながらそれらのほとんどはクロコではありません(アリゲータやカイマンなどの安価な革が、クロコと称されて販売されているのが実態です(ワニ革=クロコではないんですね))。
そういった中で、革芸人の扱う革は、本物のクロコだけです。海外から仕入れたクロコダイルの原皮を、日本のタンナーがなめしたものだけを「クロコ」として使っています。
国産のクロコを使い、クロコを知り尽くした職人が作るアイテムは、美しさと迫力にあふれた逸品ばかりです。
レビュー:革芸人のクロコセンター財布
カンダミサコ
ドイツシュリンク、ミネルバ、ブッテーロ、クラシコバッファロー。
これらの上質な革はそれぞれ特徴があります。異なる表情、エイジングを楽しませてくれるんですね。
カンダミサコは、革の持ち味を活かした、作品作りを得意とする革工房。
機能的で美しいカタチの財布がラインナップされています。
パット見、普通の財布なのですが、使いやすく、それでいて美しく仕上げられたものばかりです。
デザインから制作まで行う小さな革工房。
主体となる店舗もないため、インターネットでの購入がメインになります。
CRAFSTO(クラフスト)
種類 | 長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | ホーウィン社コードバン、ブライドルレザー、ロスティバーレ社牛革 |
クラフストは東京、蔵前に拠点を構える工房です。
素材はホーウィン社コードバンやブライドルレザーなど、高価な革ばかりです。
オーソドックスなラウンドファスナー財布から、小さくて薄いフラグメントケースなどキャッシュレス時代にマッチする財布まで、幅広くラインナップされています。
10年後も使えるように。というだけあって、細部まで丁寧に、丈夫になるように作られています。「永年無償修理体制」として、無償修理を提供しているのも良いですね。
レビュー:クラフスト シェルコードバンL字ファスナー財布
レビュー:クラフスト フラグメントケース
ココマイスター
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ、ブライドルレザー、etc) 馬革(コードバン) クロコ |
ココマイスターは、財布やカバンを作るブランド。総勢100名以上の職人を抱える革工房です。
高級レザーを使った、オーソドックスな財布をラインナップしています。革の種類ごとにシリーズ化されていて、ラインナップも豊富です。一番人気は、ホーウィン社のシェルコードバンシリーズ。
イタリアのタンニンなめし革の表情の美しさ、エイジングの良さはバツグンです。細部までしっかりと作り込まれたメイドインジャパンのモノづくりを堪能できます。
好みの革で選ばれるとよいでしょう。
銀座などに直営店があり、公式サイトでも販売しています。
チマブエ
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | コードバン、ブッテーロ、クリスペルカーフ |
コードバン、ブッテーロ、ノブレッサカーフ、クリスペルカーフ。
世界には様々な「銘革」と呼ばれる極めて上質なレザーがあります。どれも高価で希少なため、銘革を使った財布をラインナップするのは難しい。チマブエはそういった希少な革を使うブランドです。
上質な素材を使いつつ、比較的安価なプライスでさまざまな革製品をラインナップしています。
レビュー:チマブエ ミニ財布
塩原レザー
種類 | 二つ折り、長財布、L字ファスナー、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(ブライドルレザー) |
塩原レザーは、ブライドルレザーを専門に取り扱う革工房。財布やカバンなどのアイテムを手がけています。
取り扱うアイテムは、ブライドルレザーのみ。ブライドルレザーのことを知り尽くした工房といえます。イギリスを代表するタンナー、セドウィック社をはじめとする6社以上のタンナーからブライドルレザーを入荷しています(「ブライドルレザー」は、多くのタンナーが作っている革の総称です)。
一頭分のブライドルレザーを、「極上品」と「徳用品」と分け、製品にすることで、リーズナブルな価格帯のものもラインナップしています。
ステッチや金具などを選べるセミオーダーから、フルオーダーまで受け付けています。
three2four(スリーツーフォー)
種類 | ミニL字ファスナー、Lファスナー長財布、長財布 |
---|---|
素材 | コードバン、クロコダイル、リザード、パイソン、エレファント |
職人の松山氏による個人工房です。最高峰の素材を使った革製品はユニークで機能的です。
シンプルながら、使いやすさを追求したお財布ばかり。
最高級のコードバン、クロコダイルなどを堪能ですきます。手に入れる方法は、年に数回、東京、大阪でのイベントで購入するか、オーダーメイドによる販売のみ。なおオーダー期間も限られており、1年以上待つことがほとんどです。
参考:three2four インタビュー
レビュー:three2four POCKET
レビュー:three2four SIZ
SLOW(スロウ)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー |
---|---|
素材 | 牛革(栃木レザー、イタリアンオイルレザー) etc |
SLOWは財布よりも、カバンが有名なのではないでしょうか。
BEAMSをはじめとするセレクトショップに、キャメルのカバンがよく映えています。個人的には、SLOWといえばトートバックのイメージがあります。
SLOWの魅力は、丸みのあるデザインでしょうか。天然素材である革のやわらかさ、あたたかみを上手く表現したアイテムが多いのです。自然な風合いを存分に楽しめるように、立体的なデザインで仕立てられたプロダクトが特徴です。
エッジの効いたデザインのアイテムも多いので、「人と違う」を大切にする方に人気があるようです。コダワリのある人ほど気に入った製品を見つけられるかも。
プロダクトに対するコンセプトは「ゆっくり永く愛用できるモノ」。それを実直に反映したアイテムが多くラインナップされています。財布もカバンも、美しいエイジングを楽しめるように、タンニンなめしの「育つ革」で仕立てられているのです。
「クーズー」という動物は、これまで聞いたことすらありませんでした。珍しい革を使っているのも面白いです。素材選びにも意欲的なブランドなんですね。
SLOWに限りませんが、珍しい革のアイテムは再販が難しいものです。
天然素材のため、量の確保が難しいんですね。欲しいと思ったときが買いどきです。
BRITISH GREEN(ブリティッシュグリーン)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、トラベルウォレット |
---|---|
素材 | 牛革 ブライドルレザー |
創業1900年のイギリスのタンナー、セドウィック社のブライドルレザーを使った財布をラインナップしています。
無二(むに)
種類 | 二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、コインケース |
---|---|
素材 | コードバン |
東京の革工房、無二は極めてユニーク。職人の宮崎さんがお一人で制作販売をする個人工房です。
取り扱う革は、コードバンのみ。コードバン専門ブランドです。
オーソドックで面白みが無いと感じるかもしれませんが、仕立ての美しさ、堅牢性などでトップクラスです。
わかりやすいところでいうと、コバの美しさですね。光沢のある美しいコバがとにかくすごい。良い意味で変態的です。
レビュー:無二 コードバンコインケース
参考:無二 インタビュー
Diarge est(ディアージ エスト)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | カーフ |
Diarge estはラグジュアリな財布をラインナップするブランドです。最高級カーフを贅沢に使い、高品質な革製品を提供しています。
ユニークなデザインも本ブランドの特徴ですね。
レビュー:SMART WALLET
Philosophii(フィロソフィ)
種類 | 長財布、コインケース |
---|---|
素材 | 牛革(ブッテーロ、ブライドルレザー) リザード クロコ |
柔らかなフォルムの美しい財布をラインナップしています。
トップメゾンでも使われるトリヨンなどの高級レザー。財布では珍しい金具を使った美しさ魅力です。
レビュー:レザーフラップ長財布
muichiga(ムイチガ)
種類 | 二つ折り、長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(カーフ) スティングレイ リザード クロコダイル |
muichigaは2007年創業のブランド。
ほとんどの財布は、デザイナーと職人が別れているため、細部のこだわり、均等な品質を保つことは難しい。しかし、muichigaは違う。すべての工程を1人の職人が行う個人工房だからです。量産品では感じられない、クラフトマンシップを味わえる逸品がラインナップされています。
コバの「切れ目」、革の端の「念引き」など手間がかかる仕上げが見事です。
牛革だけでなく、コードバンやゴート。パイソンやクロコダイルといったエキゾチックレザーのアイテムも豊富です。
Bluestone(ブルーストーン)
種類 | 二つ折り、ラウンドファスナー、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(SUKUMO Leather) デニム |
Bluestoneは、「青」にこだわるブランド。
素材は「SUKUMO Leather」。京都の染め師が、徳島の藍(あい)で染色した、純国産の高級皮革です。
青い革は、どこか「冷たい」イメージを持ってしまうかもしれません。しかし、SUKUMO Letherは違う。微細なシボと、ナチュラルな風合いがあいまって、やわらかさ・表情の豊かさを感じられます。
そのSUKUMO Leatherを使ったプロダクトを、デザイン・制作するのがBluestone。
クラシックなフォルムと、使い勝手にこだわったアイテムは、「藍色」を堪能できるようデザインされています。老若男女問わず愛用できるはず。
「藍色」の凛とした美しさにおいて、Bluestoneに代わるブランドはありません。
rethink(リシンク)
種類 | 二つ折り |
---|---|
素材 | 牛革 |
ブランド名 re-thinkのとおり「もう一度考える」をコンセプトに、独創的な製品を生み出しているブランドです。
rethinkが販売する財布は「Lim Wallet」の1つだけ。
こちらは1枚の革のみで仕上げた薄い財布です。シンプルさの極みと言える一品です。(一般的な財布は20を超えるパーツで作られています)
なんというか、rethinkのアイテムはとても美しいのです。余分な装飾は一切なく、最小限の機能しか持っていません。簡素さの中に機能美が際立っています。
wasabi CRAFT(ワサビ クラフト)
種類 | 長財布、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革 |
wasabi CRAFTはいつまでも使い続けられる、シンプルで機能的なハンドメイドの革製品を中心としたブランドです。
写真の財布は、長財布。
ファスナーがついていないため、開くと、財布の中をひと目で確認可能。
カードも18枚とたっぷり収納できます。
変わったアイテムが多く、人と違うアイテムが欲しい人におすすめのブランドです。
ONES WORKER(ワンズ ワーカー)
種類 | 長財布、二つ折り、マネークリップ、小銭入れ |
---|---|
素材 | 牛革(ミネルバ、ブエブロ) コードバン |
ONES WORKERは、香川県に居を構える革工房。店舗も香川県にしかありません。
丁寧な仕立てです。ファスナーの引き手などの細部のつくり。長く使うことを考えたデザインなど、丁寧に作られています。そして、どのプロダクトも美しい。
バダラッシ・カルロ社のミネルバボックスをはじめ、コードバンなどの銘革を使っています。革マニアから見ても、満足度が高いです。
カスタムオーダーも可能。ファスナーの色など、ちょっとしたコダワリをオーダーさせてもららいました。小さなブランドの良いところは「小回りが効くこと」にあるのかもしれません。
レビュー:ONES WORKER ラウンドジップ長財布
レビュー:ONES WORKERのボディバッグ
レビュー:ONES WORKER 名刺入れ
ブランドとは何か。あなたに合う財布とは何か。
たくさんのブランドがあって、選びきれないかもしれません。
ただ、あなたの好みや、求める機能に合わせて選ぶことで、満足できるはずです。
最後に、満足する財布をセレクトするために、「ブランド」についての考えをご紹介します。
本ページでご紹介した工房の財布は、どれも「特色」があります。どの財布も、独自のコンセプトが組み込まれています。
たとえば、WILDSWANSの財布。
WILDSWANSが大切にしていることは、「丈夫で長持ちする道具づくり」です。さまざまなブランドの財布を買ってきましたが、WILDSWANSは抜きん出ています。
厚みのある革を活かし、仕立てた財布は「革のカタマリ感」が突き抜けています。所有する喜びがダントツです。
他ブランドの「二つ折り財布」と並べてみると、厚みが全然違う。コンパクトではないし、薄くもない。
磨き上げたコバも特徴です。コバが「丸み」を帯びているのが伝わるでしょうか。
丸みのないコバのブランドが多いのは、その方が楽だからです。けどWILDSWANSは違う。曲線美のために、革を削って・磨いて、を何度も繰り返しています。
道具としての丈夫さはもちろん、美しさ・触れたときの気持ちよさも極限まで高めています。だから、「WILDSWANSの財布を使い続けたい」と思うわけです。
これらは、ブランドコンセプトをカタチにしたもの。他のブランドでは見られない、WILDSWANSの代表的な意匠です。
こういった点に感動した人がWILDSWANSの財布を購入し、満足した人がファンになるわけです。これが「ブランド(力)」です。
ブランドによって得意なこと、苦手なことがあります。良い点だけ挙げるのはフェアではありませんので、WILDSWANSのデメリットをいくつか紹介します。
例えば高価なこと。多くのブランドがハンドメイドをアピールしていますが、そもそもハンドメイドでないものは無いので、意味がありません。WILDSWANSは、ハンドメイドの中でも時間や技術が必要な製法を取り込んでいるのがすごい。その代わり、高価になります(品質とは価格とのトレードオフです。安くて上質な財布は存在しません)。
また、WILDSWANSのラインナップには「小さい・薄い・コンパクトな財布」は、ありません。(「小さい財布」が欲しいなら「スーパークラシックの財布を選ぶ」ことができるわけですね)
ブランドが違えば、コンセプトが違う。だから財布に個性が生まれる。個性が違うからこそ、自分にピタリとはまる財布を選ぶことができるわけです。
ブランドの数だけ特徴があります。使う側からすると、選択肢が増えて嬉しいことです。私は革オタクなので、日本に生まれて本当に良かったと思うほどです。
あとがき
ご紹介したブランドは、すべて日本の革工房。
私はブランド志向があまりなくて、「機能美」や「素材の良さ」に惹かれるタイプです。その私から見て、個性的で、上質な財布をラインナップしていると思った革工房を紹介してみました。
世界で展開するエルメスなどのトップメゾンに比べると、知名度が高いとはいえません。けれども、ジャパンメイドの高品質な財布を作っています。所有する満足感は、世界一です。
新しい財布をセレクトするなら、ぜひ日本の革工房のものを検討してみてください。上質を求める人ほど、きっと満足できるはずです。
参考リンク
日本製にこだわった、一般的なカタチの財布をまとめています。
https://func-wallet.click/summary/short-wallet-sumally/
最後までお読み下さり、ありがとうございます。
シェアやブックマークいただけると、とても励みになります。