香川に拠点を構える工房、ONES WORKER。アトリエで手に入れたアイテムをご紹介します。
イタリアの高級レザー、「プエブロの名刺入れ」です。
動画
プエブロの表情が伝わるように、動画にしてみました。
1年間、ポケットに入れ続けた本作。エイジングについての解説です。
使い勝手
本作はオーソドックスな名刺入れ。
一般的なものとサイズ感も同じです。手のひらに収まるサイズ。
素材はプエブロ。カラーはペトローリオです。
一枚革をぐるりと回して仕立てられているため、下部にステッチがない。プエブロの手触りを堪能できるでデザインです。
革のフラップを差し込むデザイン。親指の腹を滑らせるようにして開きます。
中はこんな感じ。仕切りがふたつの3層構造。
ポケット1
もっとも手前のポケット。
マチがあるのは、このポケットだけ。
出し入れも、最もスムーズなのはこちらのポケットです。
20枚くらい収納できます。
ポケット2
中央のポケット。こちらはマチがほとんどないため、2,3枚ほど。
ポケット3
奥のポケット。仕切りの革はブッテーロかな。プエブロよりハリがあるため、芯材としての意味があるのかもしれません。
こちらのポケットはスリット状でマチが全くありません。スムーズに出し入れできません。
名刺以外を入れる方が便利だと思います。滅多に出し入れしないけれど持ち歩きたいカード、たとえばSuica。または折りたたんだお札を入れておくのも良いかもしれません。
特徴
イタリアのオイルレザーで作られた名刺入れ
外装はプエブロ。
内装の仕切りは、ブッテーロ。
どちらもイタリアのタンナーが作るオイルレザーです。
プエブロとは、ミネルバリスシオの表面を、毛羽立たせた革。
毛羽立ちレザーといえば、スゥエードをイメージされるかもしれませんが、プエブロの毛毛は0.5mm未満かつ、張り付いているため、フワフワとした質感ではありません。なぞると和紙のようにザラッとした質感なのです。
起毛していない部分はサラリとしています。このランダムな表情を楽しめるのもプエブロの醍醐味ですね。
ベースがミネルバですので、劇的なエイジングを楽しむことができます。
ちょっと比べてみましょう。
別の色のプエブロ(グリージオ)を、3,4ヶ月ほどポケットに入れて持ち運んだもの。色が深まり、ツヤが出てきます。
繊維が寝るため、和紙のような手触りはスムースになっていきます。
今回チョイスした色は、ペトローリオ。プエブロのネイビーより、淡い色合いです。
どちらかというと、ミネルバのオルテンシアに近い色。
1年ほど使い込むと以下のように変化しました。
プエブロのエイジングは以下のページで解説していますので、参考にしてみてください。
なお、イタリアの革、ブッテーロを使ったモデルもラインナップされています。硬めの革がお好きなら、ブッテーロモデルがおすすめです。ブッテーロも美しいエイジングを見せてくれる、おすすめの革です。
あとがき
とりわけ個性的な表情を持つプエブロは、ビジネスシーンに添える名刺入れで使われることはほとんどないように思います。人と違う、ユニークな名刺入れをお探しなら、本作を検討してみてはいかがでしょうか。