オーダーメイドしていた腕時計のベルトが届きました。素材はホーウィン社 シェルコードバン。大好きな革です。
本ページでは「シェルコードバンの腕時計ベルト」の特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。シェルコードバンのベルトを購入検討の方は、参考にしてみてください。
目次
ホーウィンシェルコードバンについて
ベルトの素材は、シェルコードバン。世界最高峰のコードバンを作るタンナー、ホーウィン社の代表作です。
なお、本ページではホーウィン シェルコードバンの特徴・特性については解説しません。以下のページで解説していますので、参考にしてみてください。
参考：ホーウィン社 シェルコードバンとは何か
参考：買う前に知っておきたいコードバンのホントのところ
シェルコードバンを使った腕時計ベルトの特徴
素材はシェルコードバン。色はネイビー。ぐっと深みのある青で、かなりブラックに近い。ちなみに、ホーウィン社シェルコードバンには、淡い青（インテンスブルー）があるのだけど、日本ではほとんど手に入らないですね。
左がネイビー、右がブラック。並べて比べてみて、違いがわかる程度なんです。
シェルコードバンの迫力は控えめ
財布などと比べると、ベルトは小さい。だから「ホーウィン シェルコードバンの迫力」は、腕時計のベルトでは堪能しにくいです。
例えば、ラウンドファスナー長財布のように、面積のあるアイテムだと最大限にシェルコードバンを堪能できるわけです。このような迫力はあまり味わえません。
コードバンをもっとも身近で楽しめる
ぬらりとした光沢もホーウィン シェルコードバンの魅力ですね。この光沢は「曲線部」でもっとも楽しめる（私はコードバンの「カーブする部位」が大好きです）。
この光沢は、腕時計のベルトでも味わえます。このページを見ている環境（スマホやPCのディスプレイ）によっては、それほど光沢は出てないように見えるかもしれませんが・・・、
グッと曲げると表情が変わる。光沢が現れる。明るい空間だと淡い青に変わる。腕時計のベルトとしての楽しみはここにある。
腕に巻きつけるベルトは、曲面のみで構成されます。どの角度から見てもカーブした部位が、光沢を見せてくれる。この点においては、シェルコードバンの光沢をもっとも楽しめるアイテムと言えます。
暗い空間でも、ホーウィン シェルコードバンの魅力は健在。濃い色のシェルコードバンが凛とした装いを作り出してくれます。
素肌に装着できる、唯一のシェルコードバン
財布、靴、カバン、さまざまなコードバン製品があります。しかし「素肌に装着できるコードバン製品」は腕時計のベルトだけです。１日10時間は装着する。間近にシェルコードバンを目にし、触れることができる。腕時計のベルトだけの楽しみですね。
仕事では使いにくいか？
人によっては「光沢が出過ぎる」と感じるかもしれない。ビジネスシーンに添えるのは気が引けるかもしれませんね。職業にもよるのかな。ただ、シェルコードバンのブラック、ネイビーあたりなら落ち着いた感じになるかなと。
ホーウィン社シェルコードバンは、日本のコードバン（新喜皮革やレーデルオガワ）と比べると、荒い表情です。本作でも毛穴がある。濃淡が激しいロットもある。小さなアイテムですからコードバンマニアしか見ないと思うんですけど、均整なルックスを求めるなら合わないかもしれません。
シワはできるのか
ピンバックルを使うときはどうしても折り曲げないといけません。着脱を繰り返すうちにシェルコードバンにもシワができます。
極めてスムースなコードバンだから、余計にシワが気になるかもしれない。シワが嫌なら「Dバックル」での装着をおすすめします。装着時のアクションが、金属ベルトと同じになる。「コードバンを折る」アクションが無くなるため、シワができにくい。早く、楽に着脱できるのもオススメの理由です。
ひとつだけ買うなら、BAMBIのDバックルがおすすめ。薄くてつけ心地が良いです。
水に弱く、キズが付きやすい
ホーウィン シェルコードバンは水に弱い。
数秒で染みになり、色・ツヤが変化してしまいます。
腕時計のベルトは、水に濡れやすい環境で使われるはず。装着したまま手を洗うし、雨が降っているときは傘をさしていても水滴が付くでしょう。
本作は内側もホーウィン社 シェルコードバンで仕立てていただきました。ギラリとした光沢も水に濡れると失われてしまう。
スムースな面はキズもつきやすい。新品のルックスをずっと保つことはできないのです。
ただ、メンテナンスは難しくない。光沢を出したいなら長谷革谷のコードバンワックスを使えばいい。油分を補給できるだけでなく、美しいツヤも復活します。
シェルコードバンのベルトはどこで購入できるのか
ネットで買えます。手首のサイズが標準なら、フルーコがラインナップしています。
あと、NOMOSは、ベルトサイズS〜Lとサイズ展開していますね。腕が細い人も太い人にもおすすめ。
オーダーメイドできる革工房を探してみるのも良いでしょう。ただ、腕時計のベルトは1mm単位でフィット感を調整して、ジャストフィットを確定させたほうが満足度が高いと思います。シェルコードバンではじめてのオーダーは避けたほうがよいかもしれません（高価だから失敗するときつい）。
あとがき
シェルコードバンの腕時計ベルトは、「身につけることができる、ただ一つのコードバン製品」です。コードバンがお好きなら、検討してみてはいかがでしょうか。