アークテリクス 新型アロー22 (2019モデル )のレビュー。20年ぶりのモデルチェンジによるアップデートとは何か?新旧の違いを解説する

「アロー22」はアークテリクスの定番バックパック。何年も愛用しているお気に入りです。

参考:7年愛用しているアロー22のレビュー。使い勝手と特徴に迫る

2019年、『アロー22のnewバージョン』が発売されました。実に20年ぶりのモデルチェンジ。大好きなバックパックですから、もちろん購入しました。

さて、以下が2019年モデル。スタイリッシュなデザインは旧モデルから変わりません。直線ではなく、曲線で構成された立体のプロポーション。「アロー22」だと、ひと目で分かる美しい意匠が引き継がれています。

アロー22の象徴であるハンドルもそのまま。相変わらず使いやすい。

高い防水性能も、もちろん健在。

つまり、「アロー22らしさ」は何も変わっていません。

では、「モデルチェンジ」とは何か?  新型のアロー22は、何が変わったのか?

本ページでは旧モデルのアロー22を7年愛用してきた利用者の視点で、旧型と新型の違いを比べながら、新型アロー22の特徴、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。

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新モデル アロー22のスペック

ブランドアークテリクス
商品名アロー22(2019モデルチェンジ版)
タイプバックパック
機能メインコンパートメント、フロントポケット、サイドポケット×2
サイズW330×H510×D175mm
重量1kg
素材コーデュラナイロン
価格(税込み)29,160円

アロー22。新旧の違い

新モデルの変更点のまとめ

旧モデル 新モデル
更あり
ファスナー引手の素材 ゴム製 樹脂製
サイドポケットの素材 荒いメッシュ きめ細かいメッシュ
見た目 ロゴが目立つ ロゴが目立たない
ポケットの数 4 6
更なし
サイズ H52×W30×D17cm
容量 22L
防水性 フロントパネル、止水ファスナー

変更あり

結論から。機能面において、以下がアップデートされています。

  • 汚れにくくなった
  • 耐久性がアップ
  • 高級感アップ。落ち着いたデザインになった
  • ポケットが増えて、アイテムの仕分けが便利になった

その他、素材、ファスナーの引き手などが変更されています(詳細は後述)。

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変更なし

防水性や容量は変更がありません。

変更点の解説

新型モデルの購入にあたり、アークテリクスで変更点を聞きました。店員さんは「良くなったこと」をアピールするわけです。では、実際はどうか?

すべてにおいてアップデートされたわけでは無いと思います。新旧の変更内容と合わせて使い勝手を解説します。

フロントポケットの素材

フロントパネルの素材が変わっていました。以下は旧モデル。ここが、白く汚れやすかった。

水で洗えばすぐにキレイになるのだけどね。ジャブジャブと洗えるのもアロー22のメリットです。さすが登山ブランドのプロダクト。革のバックパックではこんなメンテナンスはできません。
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汚れにくくなった?

この素材が新モデルで変更。「汚れにくく」改善されたとのこと。

ただ、ホントに汚れにくくなったのかは疑問です。やっぱり白くなる。新旧で汚れにくさの違いは体感できないです。店員さんがアピールしてきても、話半分に聞いておいたほうが良いですね。

では、どれくらい汚れやすいのか。

肌をこすりつけると、薄っすらと白くなります。

以下は7ヶ月使った新型アロー22。一度も洗っていません。雨にも打たれました。フロントパネルが白っぽくなっています。

ファスナーを開け締めするときに、手がぶつかる部分が汚れやすいです。これは避けられません。

あと、サイドポケットのメッシュも汚れが詰まりますね。メッシュが密に、柔らかくなったため、チリ・ホコリが詰まりやすいのかもしれません。

「気になる人は気になる」というところ。掃除せずに、新品の美しさをずっと保ちたいなら、アロー22は合わないでしょう。一方、登山ブランドのカバンであり、気軽にときにはハードに使うバックパックとするなら、問題ないですね。

なお、新モデルも水で洗えばすぐに綺麗になります(後述)。

見た目

見た目は、わずかな変更。あまり分かりません。

フロントポケットの素材は、アップで見ると微細な凹凸があります。なお、触っても凹凸は分からない程度です。

よく見ると、新型は「凹凸の密度」が細かくなっています。より緻密なテクスチャに変わったことで、高級感が増したと感じました。少しサラサラ感もアップしたかな(旧モデルは使いすぎていて、質感が変化しているのかもしれませんが)。言い換えると「スムース」になったのかもしれない、凹凸が少なくなれば、汚れにくくなりますね。

明るい空間では、新モデルの方が光沢がある気がします。

サイドポケットがよく伸びる素材になった

サイドポケットの素材が変更されました。まず、見た目が違う。アウトドア感が減って、ドレス寄りに。より洗練されたルックスになったと思います。

機能的にも変更があります。

旧モデルは、パリッとした質感の荒いメッシュでした。

だから、「何が入っているか」分かりやすかった。
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新モデルではメッシュがより緻密になっています。ギュッと凝縮され、ピタッと張り付く素材です。アイテムを入れると、柔軟に伸び縮みします。小さくて軽いアイテムだと(たとえば、リップとか)「中に入っているのか」分かりにくい。

「透け具合」は、収納するアイテムによってはダウン(旧モデルの方が、中に何が入っているか見やすい)。これをメリットと感じるかどうかは意見が分かれそうです。サイドポケットに入れるものが決まっているなら、気にならないかな。アレコレと入れるものが変わる場合は、何が入っているのか分かりにくいため、不便に思うかもしれない。

メッシュに張り付くようなアイテム、たとえば、ペットボトルなどは、少し透けて見えます。

なお、耐久性は旧モデルの方が高いのではないかと感じています。旧モデルは7年ほど使っているのだけど、千切れてないし、伸びてもいない。

新モデルはメッシュが伸びる素材ですので、ヘタリそうというか・・・。同じ期間使っていないので、現時点で比べるのはフェアじゃないですね。ここは使ってみて検証しましょう。

ポケットが増えて、機能性アップ

旧モデルでは仕切りがない、大きなスペースでした。

以下が新モデル。

なお、最上部に見えるファスナーは「アロー22の形状を保つための板」が入っているだけ。ポケットとしては使えません。これは旧モデルも同じ。

最上部のファスナーを除いて、3つの収納エリアがあります。

上から順に、

  • 使いにくいポケット(ハイドレーションシステム)
  • ★使いやすいポケット(ノートPCなど)
  • ★ファスナーポケット(小物入れ)

上記「★」マークが2019モデルで追加されたポケット。つまり、ポケットが2つ増えました。

冒頭で、「アイテムの仕分け能力がアップ」と解説したのは、2019年モデルで仕切り(ポケット)が追加されたからです。

さて、結論としては、ポケットの追加はメリットばかりではない。好みが分かれるかもしれません。

アイテムを分けられるのは便利です。ただし、ポケットを取り外すことはできません。使わないときもポケットの厚み分、スペースを占有することになる。

旧モデルでも「仕切り」機能なら「バックインバック」で代用できたわけです。それで十分だった人には「アップグレード」とは感じられないかもしれません。

それでは、各ポケットをご紹介しましょう。

使いにくいポケット(ハイドレーションポケット)

奥の仕切り。旧モデルのアロー22にもあったポケット。素材やサイズは変更されていますが、普段はほとんど使えない。

文庫本やiPadが余裕で入るけど、ストンと底まで落ちる。深さが29cmほどあり、マチがないため、出し入れしにくい。

あと、メインコンパートメントのファスナーに近いので、気持ちよく使えない。出し入れするときにファスナーのギザギザが肌に触れるんですよね。ハイドレーションシステム用ですから、頻繁に出し入れするポケットではないのです。

例えばですが・・・。旅行の1日目で使うけれど、2日目以降で使わない。薄いアイテムなどを入れるのには適しているかな・・・。使いにくいので、普段は使わなくて良いと思います。

使いやすいポケット

2019年モデルの新ポケット。構造的にも面白い。浮いていて袋状になっています(カバンの底までポケットがつながっていない)。深さは、30cmほど。A4の資料がスッキリと収まる、使い勝手のよいサイズ感。とても便利です。

iPad Pro 11インチを入れてみるとこんな感じ。すっぽりと入ります。

4cmくらいのマチがあるため、余裕で入る。15インチのノートPCが収まるサイズにしているとのこと。ちなみに、Mac book Pro15インチも入ります。ただし、カバーを付けるとキツイ。

前面は、弾力のある柔らかな素材。これは嬉しい。iPadやノートPCなどの精密機器を入れる場合、旧モデルよりずっと信頼できる。押しつぶされても安心。そのままiPadを収納しても大丈夫そうです。(旧モデルは仕切りがないから他のアイテムとごちゃまぜになる。アイテム同士、ぶつかることが避けられず、iPadケースが必要だった)

マチの部分は、サイドポケットと同じ素材。つまり、伸びる。ある程度厚みのあるものでも収納できるし、取り出しやすい。機能的です。PCとかiPadに限定する必要がないんですよね。

ファスナーポケット

2019年モデルのアロー22で、一番気に入ったのがファスナー付きのポケット。

素材は、サイドポケットと同じ。メッシュ構造の伸びる素材。アイテムが少し透けて見える。

旧モデルでは、財布などの貴重品はフロントポケットに入れていました。ただ、ポケットが大きい。複数のアイテムを一緒に入れると、ガサゴソと探さなくてはいけなかった。
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そこで、2019モデルのファスナーポケットが活躍する。

深さは15cm。ファスナーラインの長さは17cm(ポケットの内部は横19cmほどある)のポケット。このサイズ感が丁度良いんです。たとえば、長財布も入ります。あまりに大きなアイテムは入らないかもしれませんので、サイズをチェックしてみてください。

ただ、このポケットにアクセスするには、外側のファスナーも開けなくてはいけません(つまり、ファスナー操作が2回必要になる)。すぐに取り出したい、よく出し入れするアイテムはフロントポケットに入れたほうが使いやすいですね。

それと、メッシュで伸びるというのがメリットだけじゃない。

厚みのあるアイテムも入るのだけど、前面に突き出すように出っ張ってしまう。手前のメインコンパートメントに出し入れするときに邪魔だと感じるかもしれません。

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引き手

フロント

ファスナーの引手、素材とカタチが変わっています。

旧モデルは、ゴムのような素材。この引き手、「割れる」ことがあるようです。修理のお問い合わせがあり、アークテリクスも把握していて、「壊れにくい引き手」に変更したとのこと。
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2019年モデルの引き手。ストレートラインで構成されたスタイリッシュなカタチになった。質感もグッとよくなり、高級感が増しています。あと、ちょっと小さくなった。

ゴムっぽくない。厚みが増し、固くなっています。

「引き心地」は、旧モデルの方が掴みやすかったかな。まだ慣れてないからかもしれません。

メインコンパートメントのファスナー

メインコンパートメントのファスナーにも、引手が付いて高級感が増しました。最近のアークテリクスのジャケットの引手に似ています。YKKの表記が隠されて、アークテリクスの表記に。ブランド名を主張しない(目立たない)型押しもカッコいい。好みです。

ファスナースライダーの素材、見た目も変更。ブラックニッケルのような光沢のある質感です。これは嬉しい。高級感があります。なお、引手が付いたので、ファスナーの製造メイカー(YKK)の表記は消えました(引手に隠されているのかな。見えなくなった)。

2019年モデルもYKKだと思います。止水ファスナーはYKKがトップクラスですからね。

ちなみに、旧モデルのスライダーは、少し剥げました。メッキ(塗装かも)だったのね。

変更なし

防水性は変更なし

フロントパネルの防水性能は極めて高い。撥水効果もバツグンです。水玉が転がっていくため、表面に水が残りにくい。

使用環境にもよるかもしれませんが、7ヶ月使ったあとも(少なくとも50回は使用)撥水能力はほとんど変わりませんでした。

フロントパネル以外の素材も、撥水効果があります。

撥水効果は使っていくと少しずつ無くなっていくはず。撥水をキープしたいなら、防水スプレーを利用すると良いでしょう。アロー22以外にも使えるので、便利ですね。

なお、撥水効果は表面に水滴が付着したときの一時的なものであり、水が付着し続けるとじんわりと生地に浸透します。ただし、フロントパネルを貫通して内部に水が入ることはない。ほぼ100%の防水性と言えます。

「ほぼ」といったのは、フロントファスナーの上部が、角度によっては水が入るから。これは旧型でもそうでしたが、ファスナーのスライダーとファスナーの終端の間に、わずかに隙間が生じるからです。

斜めに強い雨が当たると、あるいは水没させたような場合、水が入ります。「絶対に濡らしたくないアイテム」は、メインコンパートメントの中に入れた方がいいかな。メインコンパートメントも完璧にはファスナーが閉まらないのだけど、傘で隠れやすいです(雨が入りにくい)。

ちなみに、仮に水が入っても、ポケット下部のハトメ穴から水が抜けます。穴は排水のためのシステム。これも旧モデルから継承。

なお、フロントポケットの内部に水が入ったとしても、そこから更にメインコンパートメントに水が浸透することはありません。

メインコンパートメント側は、特殊な生地でコーティングされているため、水を一切浸透させません。これは新旧のモデルで同じ。アロー22の極めて高い防水性能は、内側のパーツでも実現されています。

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サイズは変更なし

22リットルです。20年経っても「バックパックで持ち歩く最適な容量」は変わっていない。ということなんでしょうね。

補足

・本ページでは、2012年に購入したアロー22を「旧モデル」として比較しています。(2018年発売の旧モデルなどとは、違いがあるかもしれません。)

・本ページでは、新旧のアロー22の違いを中心に解説しています。アロー22の基本的な使い方など、詳細は旧型のアロー22のレビューを参照ください。

その他

旧モデルからの見た目の変化

フロントパネルがよりシンプルになりました。

ロゴは残りつつ、ブランド名が消えたのです。シンプルすぎると感じる人もいるかな。好みが分かれるかもしれません。個人的には、ゴテゴテした装飾は好みじゃないので、新モデルの方が好き。アロー22はフォルムそのものがアークテリクスの象徴ですから、ブランドロゴすら必要ない気もしますが。

こちらは、旧モデル。

2019年モデルのアローは、ブランドロゴだけ。よりシンプルになったため、使えるシチュエーションが増えたと思う。ビジネスシーンでも使いやすいと思います。仕事でリュックはどうかな。と思う人もいるかもしれませんので、そこはご職業に合わせて・・・。

細かいところだけど、ステッチピッチも変わっていますね。旧モデル。

2019モデルは、より細かいピッチで縫われています。

機能的な意味はないのかもしれない。けれど、細部のつくりが、全体としてエレガントな雰囲気を作り出し、落ち着いた感じに仕上がっています。大人のバックパックとして更に洗練されたと感じました。

メンテナンス

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水洗いすれば汚れは落ちる

Before。7ヶ月使用した新型アロー22。これを水洗いします。

白くなるのは皮脂汚れがほとんどです。そのため、水洗いですぐに落ちます。石鹸は使っていません。

洗って、乾燥させた写真です。白く汚れた箇所は、ほぼ綺麗になりました。遠目からだとほぼ新品です。

少し白っぽく残っているのは、汚れではなくキズでしょう。繊維に傷がつくと、わずかに色味が変わる。これは避けられません(旧モデルでも同様です)。

サイドポケットも綺麗になりました。

水洗いするときの注意点

乾くのに時間がかかります。

ショルダーベルトなどは水を含むため、乾燥に時間がかかります。

天日干しすれば早く乾きますが、直射日光は避けて陰干ししましょう。アロー22はポリエステルやゴムを使っているため、変色、変形、硬化など劣化の恐れがあるからです。2,3年で買い換えるなら良いですが、5年以上使いたいなら短命になるリスクは避けましょう。それから、ドライヤーによる熱も避けたほうがよいです。

翌日にでも使いたいなら、なるべく濡らさない方が良いでしょう。

あとがき

新型アロー22は、様々なアップデートが施されています。車でいうとことのフルモデルチェンジといえるでしょう。

数年かけてデザインされた新モデルの方が、機能的には上ですね。ただ、旧モデルからの愛用者からすると、好みが分かれる変更もあるように感じます。

しばらくは旧モデルも併売されるとのこと。併売期間はお好きな方をチョイスできます。ただし、今後は旧モデルは無くなり2019年モデルに置き換わっていくとのこと(旧モデルは廃盤)。旧モデルが欲しい方は早めに購入した方が良いかもしれません。

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