LUTÈCE(リュテス)は最高品質かつ、ユニークな製品をラインナップする日本の革工房。財布のラインナップも豊富です。
では、どれを選べば正解なのか?
リュテスの製品をいくつも購入してきた経験から、本ページではリュテスの財布の特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
リュテスの財布のまとめ
小さい財布から順に、紹介します。
コインケース
長方形のコインケースです。
ガバっと開くからコインが見やすく、出し入れしやすいです。お札は折りたたまないと入らないため、諦めましょう。本作はコインケースなのです。
お札やカードをメインの財布に収納して、本作はサブとする。たとえば、マネークリップ(後述)で最小限を持ち歩き、かさばるコインは本作に収納するのがオススメです。
小さな革製品です。けれども、ひとつひとつのパーツに技術の高さとコダワリが見て取れる。使いやすく、上質なコインケースです。
コンパクトウォレット
二つ折り財布です。クラシカルな二つ折り財布とは異なり、ユニークな構造が面白い。
カード、お札、コインをそれぞれ分けて収納できます。
カードは独特のポケット。
お札。ガバっと開くから、見やすく、数えやすく、出し入れしやすい。
コインもたっぷりと収納できます。
二つ折り財布をお探しなら、本作がおすすめです。
マネークリップ
薄いフォルムが特徴。とにかく身軽に持ち歩きたいなら、マネークリップ一択です。
オーソドックなマネークリップです。お札の使いやすさがバツグン。見やすくて、取り出しやすい。
マネークリップ mcw-01
前述の「マネークリップ」に、コイン収納ができるモデルです。一般的なマネークリップとは異なり、コインも収納できる。まちが狭く、ガバッとは開かないため、使いやすさを求めるなら「コンパクトウォレット」の方が良いです。
リュテスの名刺入れ
カード・名刺入れのスペースが倒れてくるのが本作の特徴。名刺を出し入れしやすいです。
リュテスの特徴
リュテスの財布だからこそのコダワリなどを解説します。
素材はイタリアのオイルレザー
リュテスは革にもこだわっています。定番はミネルバリスシオとプエブロ。
どちらもイタリアの老舗タンナー、バダラッシカルロ社の代表的なオイルレザー。
ミネルバリスシオはスムースな表情。サラリとした肌目が特徴です。
プエブロは、ミネルバリスシオを手刷りで毛羽立たせたもの。和紙のような手触りです。
普段は見えないパーツまでプエブロ。贅沢です。
どちらもタンニンでなめされた、染料仕上げの革。つまり、色・ツヤの変化を味わえます。
ミネルバの変化。
プエブロの変化。
どちらも色がグッと深まり、ツヤが出ています。手触りもオイリーに変化する。サラッとした肌目は最初だけなのです。
言い換えると、新品の美しさをずっと楽しみたいなら、リュテスの製品はあわないでしょう。革のエイジングを楽しみたい人にこそフィットするのです。
革の良い部分を使う
リュテスは革も美しいのが特徴です。
どのブランドの革も「同じ革なら同じ」じゃないの?と思うかもしれません。
違います。革には、製品にふさわしい部分とふさわしくない部分があります。ここを見抜き、選別して「良いところだけ」を使うのは量産品では不可能です。
リュテスは何度もオーダーしていますが、良い部分を裁断しているなと思います。キズが目立たつ部位を避け、繊維が詰まったところを選んでいるように感じます。
パーツのコダワリ
リュテスはホックも特別。PRYM社の高級ホックが使われています。イタリアの革によく合います。
凸部のパーツも上質。真鍮だから錆びないし、エイジングも楽しめる。
開くときの音も良いんですよね。
日本トップクラスの品質
リュテスの製品は、細部まで美しい。
なぜか?
高い技術を持つひとりの職人がすべての工程を行う個人工房だからです。ロット差もなく、美しい製品が仕上がる。これは分業制作している大手ブランドでは不可能です(職人によって技術レベルが異なるため、仕上げの美しさに違いが出てしまうから)。
本章では、リュテスの製品で見て取れる、最高の仕上げをご紹介しましょう。
光沢のあるコバ
美しく光るコバ。
丸みのあるエッジで優しい手触り。
触れてみると分かる。塗料は最小限で、革の質感を感じられる。つまり、塗料を厚塗して誤魔化したコバじゃないんです。断裁した革のエッジを落とし、丸みをつけ、何度も磨きを繰り返した証です。
なめらかに処理された裏面
リュテスの製品は、お札のスペースなどには革の裏側が使われています。
裏面には、繊維の毛羽立ちがある。そのまま使うと、スムースにお札などを出し入れできません。引っかかることがあります。
しかし、リュテスの製品はお札の出し入れがスムーズです。
なぜか?
裏面をなめらかに処理しているからです。裏面に特殊な加工をほどこすことで、スムースさと美観を生み出しているのです。
ボタンも見せない
コインケースのホックボタンです。金属のボタンが見えないのは、ボタンに巻けるほどに薄くスライスした革を貼り付けているから。シワがなく、スムースに貼るためには高度な技術が必要です。
手縫いによる立体感のあるステッチワーク
ステッチは手縫い。凹凸のある糸目は手縫い製品の醍醐味です。
細かなピッチのステッチワークが美しい。革と糸の色を合わせるのが、革製品のセオリー。
しかし、リュテスの製品では、コントラストが生まれる糸色が使われていることもある(エイジングすることで、さらにコントラストが生まれる)。ちなみに、オーダーメイドでは糸の色も選ぶことができます。ぜひ「革と糸の色」を変えてみて欲しいです。
ステッチに「美しさ」を感じられるのは、極めて高い技術で作られた証です。
手縫いは、一糸を縫うたびに、適度な力加減でギュッと引き締める。これを縫い合わせる終端まで続けます。革の厚み、部位によって引き締める加減を調整し、均等な糸目を作り上げる必要がある。力加減や糸を引く向きを間違えると、革にシワがよったり、糸目が均一にならないのです。
ブランドとしてはもちろん、個人の革工房としてもこのような財布を作ることができる職人はひと握りしかいません。上質さを求めるならリュテスを選んで間違いないです。
あとがき
上質でユニーク。素材も仕立ても美しい財布をお探しなら、きっと満足できるはず。
リュテスの財布は決して安くない。けれど、上質な財布を手に入れたいとお考えなら、価格以上の価値を感じられる逸品ばかりです。