ohno lavoro in cuoio(オオノ ラヴォーロ イン クオイオ)の『藍染めポロサス 薄型二つ折り財布』をご試供いただきました。
本ページでは使い勝手、特徴、メリット・デメリットについて、分かりやすく解説します。
特徴
特徴は以下のとおりです。
- お札とカードを収納できる「札入れ」
- お札とカードが使いやすい
- 素材は最高級の藍染めポロサスクロコダイル
- 手縫いによる美しいステッチワーク
- 細部の仕立ても最高品質
ohno lavoro in cuoioの職人、大野氏が仕立てる、極めて品質の高い財布です。
スペック
ブランド | ohno lavoro in cuoio |
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商品名 | 藍染めポロサス 二つ折り財布 |
収納力 | ★★★☆☆ |
お札入れの数 | 1 |
お札の枚数 | 10〜15枚 |
コインの枚数 | 0枚 |
カードの枚数 | 6枚 | サイズ | W109×H90×D14mm | 重さ | 64g |
素材 | クロコ、牛革 |
カタチ、構造
お札とカードを収納できる「札入れ」にカテゴライズされる二つ折りの財布です。
小銭入れのついたオードソックスな二つ折り財布よりかなり薄い。他社ブランドの札入れと比べても薄い。もっとも厚い部分でわずか14mmほどしかありません。使い込むとさらに薄くなります。
素材はポロサス。最高級のクロコダイルです(詳細は後述)。
ホックもファスナーもない。ただ開くだけの1アクションですぐに使えます。定番のカタチだから、誰にでも使いやすいです。
中はこんな感じ。シンメトリのデザイン。内側にはフランスの高級レザー、ドーフィンが使われています(詳細は後述)。
左右にカードポケットがあります。
奥にはお札を収納できます。仕切りがないのも特徴ですね。革の重なりが少なくなるため、財布も薄くなります。
ブランドロゴは内装に、箔押し。小さなフォントで目立たない。それでいて高級感があります。オーダー時にゴールドかシルバーの箔を選べます。
使い勝手
カード、お札を開いてすぐに使える。カードとお札が使いやすい財布です。
カード
カードポケットが、両サイドにあります。1ポケットに、厚みのあるプラスチックカードを1枚収納できます。6つポケットがあるため、合計6枚のカードを収納可能。1ポケットに2枚以上入れると革が伸びるのでおすすめしません。
左右にカードが別れるため、カードを一望できます。小銭入れの付いた二つ折り財布や「小さい財布」と比べると、カードの見やすさ・識別のしやすさに優れますね。たくさんのカードを使い分ける人にフィットするでしょう。
奥まで差し込んで、少しカードが顔を出します。指を添えて引き出しやすいです。
お札
お札10枚くらいまでが使いやすい。15枚がMax。これ以上入れると、はみ出やすいです。
お札も使いやすいです。まず、出し入れがしやすい。幅に余裕があるため、たくさんのお札をまとめて入れるときもスムーズで、引っかかりません。
お札を収納する内側にも「革の表面」が使われれています。滑りが良くなり、お札の出し入れがスムーズになります。美観と使いやすさを追求した財布といえます。
お札が出しやすいよう、中央が合いているのも本作の特徴ですね。右手の親指を添えて、お札を取り出せます。札入れを開くアクションは必要ありません。
左手の親指をスライドして、少しずつお札を取り出すこともできます。お札を使う所作も美しくなるようデザインされています。
仕切りがないため、1万円札と千円札を分けて入れることはできません。ただ、そもそも分けて入れる必要がないなら、仕切りは不要です。仕切りが無いからこそ、薄くなります。「薄い札入れ」を求める人に最適といえます。
素材
藍染めポロサス
最高級のクロコ、ポロサスです。スモールクロコとも呼ばれています。
さらに色も特別。日本の技法、藍染め(あいぞめ)です。藍の量、染める回数、気温などさまざまな理由により、青の濃さが変わります(もっと水色に近い藍染クロコもあります)。手間も技術も必要となるため、藍染めポロサスは、もっとも高価です。
濃くて、落ち着いた色合い。マットで、光沢は控えめ。ただ、このマットな表情は最初だけで、使っていると艶が出てきます。エイジングも楽しめる素材です。
陽の光を受けると、透明感のある表情も見せてくれます。藍染めだからこその、奥行きのある青を楽しめます。
サラリとした質感です。裏側(内側)に革が貼られているため、適度なハリもあります。
内装のポケットも藍染めポロサス。開いたときにも所有欲を満たしてくれます。
財布の中心は四角形のウロコ、端にいくにつれて、丸みのあるウロコへの変化しています。これはクロコの中央部から、脇腹に向かっての部位を使っているから。
左右対称の模様のためには、クロコの中央部(センター)を裁断する必要があります。
この贅沢な表情を楽しめるのは、大きな面積の財布だからこそ。ohno lavoro in cuoioは、藍染めポロサスの財布をラインナップしています。二つ折り財布か、ラウンドジップ長財布、または長財布をセレクトすると、左右対象のウロコを楽しめます。
なお、ウロコ模様がはそれぞれ違うため、すべての製品が異なる表情になります(同じものはありません)。
アース社 ドーフィン
ドーフィンは、型押しのカーフです。
大小さまざまな丸みのあるシボが並び、光を受けると微細に反射します。高級感のある表情ですね。型押しカーフはさまざまなタンナーから出ていますが、ドーフィンのシボは細かく、上品な印象です。
サラリとした手触りです。
カーフは柔らかいイメージがありますが、ドーフィンはカーフの中では固めです。さらに、本作は裏側にも革を張り合わせているため、適度なハリもあります。
傷がつきにくい素材のため、美観を保つことができます。新品の見た目を長く楽しめる財布ですね。
ちなみに、オーダーではドーフィンを9色から選べます。ポケットの一部には藍染めクロコが使われてますので、相性の良さそうな色を選ぶのがおすすめ。個人的には本ページでご紹介しているNavyが相性が良いかなと思います。
クオリティ
手間をかけて、極めて高いスキルで作られている最高品質の財布といえます。
革を贅沢に使った、美しく、丈夫な財布
革には表と裏があります。写真のように、裏面は毛羽立つし、美観に優れません。
さて、本作のどこを見ても、革の表面しか見えません。これは、革を張り合わせて作っているからです。革の使用量が2倍になり、張り合わせるスキルも必要になる。高級な財布にしか使われないテクニックです。
カードポケットの内側などの見えない部部も、薄くスライスした革を張り合わせています。薄くしつつ、1枚の革で作るよりずっと丈夫になります。見栄えだけじゃない。長く使えるように耐久性も作り込まれています。
コバ
革の断面をコバと言います。本作のコバは、黒い染料が使われているようです。
光沢のある仕上げですね。エッジが面取りされたコバは丸みがあって、手当たりも優しいです。
革を張り合わせている部位ですので、革の層が見える財布もあります。しかし、本作では1枚の革のように、層が見えません。凹凸がなくなるまで丁寧に磨き上げて作られているからです。
ポケット部分のコバは、美しさを追求すると、手間のかかるポイントです。
ほぼ均一な厚みですね。このためには、ポケットのパーツを部分的に1mm未満にする技術が必要です。手間のかかる細部の仕立てが、全体の美しさを決めているのです。
ステッチ
手縫いです。ミシン縫いの10倍以上時間がかかるため、高級品でしか使われない技法です。
糸はリネン。量産品で使われるポリエステル糸より、光沢が控えめです。ピッチは細かく、繊細な印象。フランスのトップメゾンを彷彿させる、斜めのステッチワークは高級感があります。
力加減を調整できる手縫いだからこそ、裏面のステッチまで美しい。財布を開くたびに、良いものを手に入れたと感じるはずです。
ちなみに、クロコは青い糸で縫われていますので、内装のドーフィンにも青いステッチが見えます。ドーフィンはオーダー時に色を選ぶことができますが、Noir、Navy以外のドーフィンを選ぶと、糸が目立つでしょう。美しいステッチが際立つはずです。
あとがき
最高の素材と最高の技術で、丁寧に作られた札入れです。お札の仕切りが無いのも、財布がスリムになるため良いですね。スーツの内ポケットへの収まりもよく、ビジネスシーンにも添えるには最高の財布だといえます。