2018/8/25、WILDSWANSの京都6周年のアイテムが販売されました。本日ご紹介するのは、その中のひとつ、ヒポポタマス(カバの革)のパームです。
スペック
ブランド | WILDSWANS |
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商品名 | PALM(パーム) |
収納力 | ★★★☆☆ |
お札入れの数 | 1 |
お札の枚数 | 10 |
コインの枚数 | 15 |
カードの枚数 | 7 | サイズ | H86 x W100 x D25 mm | 重さ | - |
素材 | カバ革(ヒポポタマス) |
動画
ヒポポタマスの質感が伝わるように、動画にしてみました。
構造、使い勝手などは以下の動画で紹介しています。
使い勝手
本作の機能は、定番のサドルプルアップモデルと一緒。
以下のレビューをご参照ください。
サイズ感も、定番パームと一緒です。流麗なフォルムが手のひらにフィットします。この収まりの良さから、PALM(てのひら)と名付けられてるのでしょう。
外装は、ヒポポタマスの一枚革。つなぎ目がないから、革の表情、手触りを邪魔しない。だから満足感が高いわけです。
ぷっくりと膨らみのあるボディは、ヒポポタマスでも同様。革のカタマリ感がバツグンで、所有欲を満たしてくれます。
内装はサドルプルアップ。WILDSWANSの定番レザーですね。外装の青と、内装の黒。コントラストは控えめなので、落ち着いた印象です。
内装には、京都6周年を記念するロゴが型押しされています。ちなみに、同じく6周年記念だった、イングリッシュブライドルのパームは、金箔押しでした。好みが分かれるところだと思いますが、個人的には型押しのほうが好きですね。
ステッチは青。なかなか新鮮です。
特徴
ヒポポタマスを使った財布
本作に用いられる素材は、ヒポポタマス(Hippopotamus)。
非常に珍しい、カバの革です。エキゾチックレザーにカテゴライズされます。
ヒポポタマスの表情・質感
「カバの革」に、どういった印象をお持ちでしょうか。
私は、触れてみるまで、ゴツゴツとした硬い皮革のイメージでした。
しかし、実際には違います。むしろ「繊細」なイメージを受ける表情です。
微細に毛羽立った表情は、触れるとしっとりとしている。1mmも起毛していないのですが、スムースレザーよりは、スエードやヴェロアに近いと感じます。
一般的な革のように柔軟性もあるため、開くときにはしなります。
さて、エキゾチックレザーの代表である、クロコやリザードは、緻密かつ均等にウロコが並んだものが人気があり、高級品となっています。
一方、ヒポポタマスはどの個体でもランダムなシワです。クロコのように、センター取りによるシンメトリな表情は存在しないのです。
ランダムな表情からは「均整な美しさ」は感じられないかと思うのですが、不思議なことに本作は美しさが伝わってきます。
シワによる凹凸と微細な毛羽立ちによる表情の豊かさ。それから藍染(あいぞめ)による青の、どこか凛とした佇まいが理由なのかもしれません。
見ても触っても楽しめる、そんな皮革です。
あとがき
ヒポポタマス、気に入りました。
ただ、入手が難しいのが惜しい・・・。ヒポポタマスのパームも、京都6周年の限定品でした。定番レザーとして取り扱っていないのです。お店で聞いてみたけれど、オーダーも受けていませんでした。
カバは、ワシントン条約で保護対象となっています。そもそも流通量が少なく、原皮にも限りがあるのでしょう。(牛革の革製品がふつうに手に入るのは、牛が世界中で食肉用として消費されているからです。流通量も豊富で、どの革工房も扱えるわけです。)
WILDSWANSはここ数年でヒポポタマスを使ったアイテムを何度かラインナップしています。また次のチャンスがあるかもしれません。狙っている方は、次回チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考リンク
さまざまな素材のパームについて、以下のリンク先で解説しています。