日本の革工房、WILDSWANSのコースターを購入しました。
本ページでは「ガルーシャ コースター」の使い勝手、特徴、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。
動画
ガルーシャの表情は動画のほうが分かりやすいですね。サイズ感、耐水実験なども。
カタチ・構造
表面はガルーシャ(エイの革)。WILDSWANS では珍しい一品。以前、アトリエ見学ツアーではコースターがワークショップの対象になっていたけど、素材はサドルプルアップだったはず。ガルーシャは硬いため、手縫いだと難しいですし。今後もワークショップでは扱わないんじゃないかと思います。
裏面はイングリッシュブライドル。サドルプルアップが2019年に廃止になったので、その代わりにWILDSWANSの定番になった革。表面には型押し(エンボス加工)が施されていて、凹凸のある手触り。机に触れる面ですから、キズがつきにくくするためでしょう。
3つのパーツで構成された、円形のコースター。表と裏を円形にステッチした構造ですね。
小さな製品ですが、WILDSWANS の意匠たる丸みのあるコバも健在。お財布と比べると薄くて2mmほどしかないのですが、美しく仕上げられています。
いつもの手触り。楽しい。
サイズ感は手のひらに乗るくらい。直径90mm。
使い勝手
フチの部分がわずかに盛り上がっている。
コップを置いたときに、コースターからコップが外れるのを防止してくれる。3枚の革を組み合わせることで作り出している、素晴らしい機能です。
内径(ガルーシャの部分)は72mmほど。一般的なコップ、少し大きなコップ、サーモスのマグカップなど、ほぼ全てのカップに対応。ただし、サーモスのマグカップはかなりギリギリでした。
ガルーシャの表情
本作のウリは表面のガルーシャでしょう。微細なキャビアが並ぶ表情は個体差があります。濃淡もあって美しい。なお、ガルーシャの特徴である「スターマーク」が採用されたコースターは存在しないと思います。スターマークは1つしか採れない部位ですから、財布などに使うのでしょう。
鏡面のように光を反射します。カッチリと固く、どこか革っぽくない。しなやかさとハリをあわせ持っていて、爪でひっかくとカリカリと音がする、不思議な革。エキゾチックレザーのなかではひときわ異彩を放つ素材ですね。
水への耐性
水滴を垂らして、しばらく置いてからタオルで拭き取ってみました。濡れたらシミになります。
しばらく放置すると、シミはなくなりました。「革のコースター」が染料仕上げの革だとシミになったままですから、ガルーシャはコースターの素材として優秀ですね。
なお、コップの形状によってはガルーシャの盤面にたっぷりと水がつく。裏面はタンニン革のため、水が染みると変形します。ならしてフラットにすることもできるのだけど、気になる人は気になるかもしれません。
あとがき
ガルーシャはWILDSWANS の定番ではありません。百貨店限定や、オーダーメイドで指定できる素材です。財布などを作ったあとの副産物としてコースターが作られているのでしょう。
コップをガシガシおいて使ってみようと思います。どのように変化するかな。