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ポーター ハイブリッドサコッシュのレビュー。薄くてコンパクトで軽量なカバンの使い勝手、メリット・デメリット

ポーター『ハイブリッドシリーズ サコッシュ』を購入しました。

特徴は以下のとおり。

  • A5サイズのコンパクトなサコッシュ
  • 4つの収納スペース
  • たくさんは入らない
  • 高い防水性能
  • 軽量だから、気軽に持ち運べる
  • 丈夫な素材だから、ガシガシ使える

本ページではハイブリッド サコッシュの使い勝手、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。

カタチ・構造

「サコッシュ」にカテゴライズされるカバンです。ポーターは複数のサコッシュをラインナップしており、その中でもハイブリッドシリーズのサコッシュはもっともコンパクトで軽量です。サイズは横26cm、縦18cmほど、A5サイズですね。

本作で採用される素材はX-C1000(詳細は後述)。薄らとダイヤの格子が並ぶルックスが独特です。のっぺり感がなく、表情のある素材です。

表側にはポーターのブランドロゴ。一目でポーターとわかる、お馴染みのタグです。

フロントポケット。ファスナーの開閉はとてもスムーズです。

メインコンパートメントもファスナー。こちらも滑らかに動きます。

内部は3つに分かれています。

奥手の仕切りは中央で縫い付けられていて、二つのポケットになっています。

さて、ボディに付けられているストラップを見ていきしょう。ストラップの両端で、ワンタッチでベルトを外せる構造です。

ボディ側の付け根が異なります。片方はDカン。こちらは取り外せません。

片サイドにはストラップを取り付けるリング。ストラップをリングごと取り外すことができます。

もうひとつのリング。これも外せます。

ストラップは光沢のあるナイロン。サラリとした手触りです。

幅15mmと細め。本体がコンパクトなため、バランスが取れています。

ストラップは両サイドで長さを調整できます。

使い勝手

ハイブリッド サコッシュには4つのポケットがあります。それぞれご紹介しましょう。

フロントポケット

ファスナーテープの幅は22cmほど。大きく開くため、出し入れが楽ですね。深さは約13cm。浅いポケットだから使いやすいです。

薄い財布とかを入れると使い勝手が良いですね。ポケットにはマチがありません。薄いアイテムならスッキリと収納できるけど、厚みのあるものを収納するとボテっと膨らんでしまう。

A5のノートは入らない。横幅は余裕があるのですが、ファスナーが締まりません。

メインコンパートメント

フロントポケットよりファスナーの稼働幅が1cm短い。21cm程です。深さは17cmほどです。

このポケットにはマチがあります。底面が少し広がります。センターに縫い目があるのはスリムに折りたたむための構造です(両サイドを縫うとボテっとしてしまう)。

もっとも収納量のあるポケットです。小説、財布、手帳など厚みがあるものを入れましょう。


カバーを付けたiPad miniは入る。真っ直ぐ入れるとファスナーと干渉するので、斜めに傾けて出し入れしましょう。

A5サイズのノートはギリギリ入るけど、ジャストサイズだから出し入れは難しい。ファスナーに引っかかってイライラするかと。つまり、快適に出し入れできるサイズはA5未満です。

インナーポケット

本作でもっとも小さなポケット。中央で縫われているため、大きなアイテムは入りません。マチもないから薄いものが良いかな。ティッシュ、モバイルバッテリー、スマートフォンなどがすっきりと収納できるサイズ感。

小さい財布も入りますね。クレバレスコのコンパクトマルチウォレット。

二つ折り財布も入る(WILDSWANS PALM)。

長財布は入りません。ファスナーが閉まらないからです。

なお、このポケットに入れたアイテムが体に当たることになる。精密機器は入れない方が良いかもしれません。テッシュなどの緩衝材になるもの、あるいはフラットなアイテムだと快適です。

収納力

長財布、スマホ、文庫本。

これくらいだとすっきりと収納できる。

メインポケットには500mlのペットボトルも入る。厚みのあるアイテムを入れると、ボリュームが出ますね。ただ、他のアイテムが入らなくなるので、向いてないかな。350mlくらいなら良いかも。

それと、重いアイテムを詰め込んだ場合、快適に持ち歩くことはできません。ハイブリッドのストラップは15mm。一般的なストラップより細い。ストラップを細くすることでカバンが軽量になるし、エレガントに見える。ただ、これにはデメリットがあります。カバンが重くなると身体に食い込みやすく、痛い。長時間身につけて歩き回るのには適さないのです。

ちなみにアロー22はこの対極です。60mmのストラップにクッションが入っているため、重いものを入れた時も快適。ただし、カバンが重い。

結論としては、ハイブリッドのサコッシュは、持ち歩くアイテムをA5サイズのカバンにスッキリと収納できる人にフィットします。パンパンに詰め込む使い方には適しません。

特徴

丈夫で軽い素材、X-C1000を使用

インビスタ(INVISTA)社が開発したコーデュラは耐摩耗性、色落ちなどバツグンの耐久性があります。ハイブリッドで採用されるのは1000デニールのコーデュラ。コーデュラの中でも中間に位置する厚み、ハリ・コシのある素材です。

さて、本作の素材はX-C1000。これはコーデュラとXーPLYを組み合わせた特殊な素材です。中間層がX-PLY。ダイヤの格子状の模様が見えるのは、X-PLYがダイヤ状のフィルムだからです。この形状により、生地の伸び止めの効果があるそう。

内側は防水フィルム。表層が濡れても内側まで水が侵入することがないわけです。ちなみに、XーPLYは登山ブランドのカバンにも採用されていますね。

パリッとしたハリ。それでいて固すぎない質感です。帆布より硬めだけど、ごわつかないです。

綿素材のように見えますし、手触りも綿っぽい。サラサラとしています。

丈夫

コーデュラは摩擦に強い素材です。綿と比べると毛羽立ちが起きにくく、新品のルックスを長く保てます。耐久性を求められる製品、たとえば登山のバックパックにも使われるのは岩肌に擦れても裂けない丈夫な素材だからです。

軽い

ストラップを含めてわずか143g。ポーターのサコッシュの中でもっとも軽い。他社がラインナップするものと比べてもダントツで軽いですね。

カタチだけが「サコッシュ」のものはいくらでもあります。ポーターでさえ本作より重いものがある。

しかし、サコッシュとは何かということ、ロードバイクのレースで選手が走りながら受け取る補給用のカバンであり、なによりも軽さが求められるものです。そういった点では本作こそがまさにサコッシュといえるのかもしれません。

カラーラインナップ

ブラック1色のみです。

メンテンス

黒いファブリックは汚れが目立ちやすい。ホコリが付くとやっぱり目立つ(その代わり、黒ずみが目立たないのがメリットです)。

汚れたらブラシで払う程度のメンテナンスで十分です。カンタンに落とせます。

水に濡れても平気。高い防水性能

水を垂らして検証してみました。

表面に水を弾く(撥水)機能はありません。 水が染み込む。

表面に水が浸透しても内側の防水フィルムを貫通することはありません。つまり、ほぼ完璧の防水性能を誇ります。ただし、触れるとひんやりとした感じはする。水は浸透しなけど、湿度は変わりますね。大切な革製品を入れる場合にはあまり信用しないようが良い。本作に限らないのだけど、ゴアテックスのジャケットでもポケットないの湿度が高くなるため、革製品がしんなりとします。

さて、防水は完璧とは言えません。ファスナーは水が浸透するからです。アークテリクスのアロー22など、登山ブランドの製品では防水性のファスナー(止水ファスナー)が採用されているのですが、ハイブリッド サコッシュでは使われていない。

しかし、あまり気にしなくても良い。本作の場合、スリムなボディだからファスナーに水がとどまることはない(水が流れ落ちる)。完全防水とは言えませんが小雨程度であれば水が浸透することはないでしょう。

なお、止水ファスナーを採用していないのは最適だと思います。なぜなら、 止水ファスナーはスムーズに開閉できないからです。日常で気軽に使うサコッシュだからこそ、気持ちよく開け閉めできるファスナーを採用したのでしょう。

ちなみに、撥水機能を持たたせたければ、防水スプレーを使えば良いです。

水を弾くようになる。

あとがき

ハイブリッドシリーズのサコッシュは、財布、携帯、手帳などの最小限のアイテムを、コンパクトに持ち運ぶことができます。大人も使えるサコッシュとして、おすすめです。