紹介するのはWILDSWANSの定番コインケース、タング(TONGUE)。WILDSWANSの中で、もっとも小さな財布です。
その使い勝手を含めて、ホントのところを紹介していきます。コインケース選びの参考にしてみてください。
スペック
ブランド | WILDSWANS |
---|---|
商品名 | タング(TONGUE)ミネルバボックスモデル |
収納力 | ★★☆☆☆ |
お札入れの数 | - |
お札の枚数 | 5 |
コインの枚数 | 20 |
カードの枚数 | 5〜17 | サイズ | W110×H80×D20mm | 重さ | 50g |
素材 | 牛革(ミネルバボックス) |
動画
サイズ感、カードやコインの収納などの使い勝手、細部の仕上げなどが分かるように動画にしてみました。動画内のタングは、本ページとは別の素材ですが、構造、サイズは同じです。
使い勝手
サイズ感はこんな感じ。男性の手に収まるコンパクトなボディです。
ちなみに、素材が違ってもサイズ、機能は一緒です。手に馴染むサイズ感、フィット感がずば抜けています。
手のひらにちょうど乗るくらい。
収納できる部分が2つあります。それぞれ分けて紹介します。
背面のカードポケット
美しいカーブを描いたカットライン。
こちらはスロットインできるカードポケットです。
クレジットカードのように凸凹(エンボス)のあるものでも、2枚ほど収納できます。
革でできているので、使い込むことで馴染むはず。
3枚入れることもできるのでしょうが、無理なく使うなら2枚までと考えてください。
入れるとこんな感じ。
カーブラインから、少しカードが顔を出します。
指を添えやすく、とても取り出しやすいんですね。
左右からしっかりとテンションがかかっているので、カードが抜け落ちることはありません。
メインのクレジットカードを入れておけば、とても便利。財布を開かずにお会計ができます。
また、SuicaやPASMOといったICカードを入れておくのも便利です。
これひとつでこと足りるほどに使い勝手がよくなります。
コンパクトなボディですから、定期入れとして使うのもアリでしょう。
ちなみに、この内部も革の裏張りがしてあります。(すみませんが、写真の撮影は難しいので諦めました)
指で触ると分かるのですが、サラリとしていますので、カードの出し入れがスムーズです。
前面のポケット
ここでは、メインポケットを紹介します。
Rを描いたカーブラインは、親指で開けやすいようにデザインされています。
添えやすく、フィットするので、それほど力を加えなくても指をスナップすることで、オープンできるんですね。
自然とフィットするのがこの位置。
最も開けやすい位置だからでしょうか。不思議と身体がこの位置を覚えます。
慣れるとノールックでこのポジションになっていて、快適に開くことができる優れものです。
開け閉めのたびに、「カチカチッ」と小気味良い音を奏でます
使われているボタンは、WILDSWANSのグラウンダーと同じようです。よく見ると、凸部は、放射状のラインが施されています。
金色が目を引くデザイン。美しく、高級感もバツグンです。ちなみに、この金色は剥げにくいのでご安心ください。同じボタンを使ったグラウンダーは数百回開け閉めしていますが、ピカピカです。
ダブルスナップでしっかりと留めるつくり。たくさん詰め込んでも、こぼれ落ちたりすることがありません。また、左右均等におさえるため、型崩れを防いでくれます。ずっとキレイなカタチで使えるわけです。
メインの部屋は、両端が折込式になっています。
いわゆる、「折込マチ」と呼ばれるつくり。ガバッと開くことができるのが特徴です。
開くことで、コインが均等に散らばるため、見分けやすいんですね。しっかり開くので、取り出しやすいのもポイント。
小銭入れで一番たいせつなことは、小銭が使いやすいこと。これに尽きます。
コインは20枚ほどまでは余裕で収めることができます。
中に仕切りがあるのも特徴の1つです。
ちなみに、タング(TONGUE)という名前の由来は、この仕切から。
舌のような革が仕切りになることで、使い勝手が高まっています。
コインと、カードやお札を分けて収納できるんですね。
WILDSWANSの中では、コインケースとしてのカテゴリなのですが、オールインワンの財布にもなりえるということです。
お札は4つ折りにしてから、収めることになります。
カードを収納するなら、普段は使わないけれど、持ち歩きたいカードが最適です。
例えば、以下のようなカードですね。
- 銀行のカード
- サブのクレジットカード
- 免許証
凸凹アリのクレジットカードなどを4枚入れてみましょう。
中に詰め込むと、コロンとしたフォルムになります。可愛らしい感じになりますね。
この仕切は、柔軟に動いて、カードをサポートしてくれます。厚みのあるカードでも10枚ほど入ります。
もちろん、カードを入れるだけ、コインの収納スペースは減ります。
10枚入れてもダブルスナップでシッカリと留めることができます。
タングは、コイン、カード、お札のすべてを収納できます。ただし、ポケットは2つしかありませんから、使いやすくバランスさせましょう。小銭入れとしての使いやすさを考慮すると、厚みのあるカードで4枚ほどがベストなバランスだと感じます。
- カード4枚(背面2枚、内部2枚)
- お札5枚ほど(4つ折り)
- コイン 15枚
といったところです。カード決済が多い方なら快適に使えると思います。
ちなみに、メインポケットの入り口にも、革張りされています。2015年モデルから、より上質な仕立てになりました。
カードのフチが触れたり、コインが当たるため、革の裏側(床面)のままだと毛羽立ちが目立ってしまいます。現在のモデルでは、この点が改善するように、革張りされています。キレイな状態で長く使うことができるんですね。
強度とハリも増し、高級感がグッと高まりました。
タングを傾けて、小銭を出すときに、小気味よく滑ります。
ボタンの辺り、裏張りが終わる箇所。ここは、凸があるので、コインを滑らせたときのストッパーになります。
少し傾けたくらいでは、コインが落ちたりしないようにデザインされています。
特徴
使い勝手以外の特徴も見てみましょう。
機能美の詰まったコンパクト
タングはコンパクトな財布です。
日本一小さい財布、「小さい財布abrAsus」と比べてもこれくらい。
エムピウのゾンゾと比べるとほとんど同じですね
とにかくコンパクトで、どんなポケットにもスッと収まる快適さが魅力。
どんなシーンでも邪魔にならない、携帯性の高さが特徴の1つです。
タングを正面から見ると、財布のラインがわずかにカーブしているのが分かります。
手に持ったときにフィットしやすくなるだけでなく、滑りにくくなるんですね。
WILDSWANSの特徴である、コバも丁寧に磨き仕上げされています。
数枚の革を重ねているはずなのに、美しく磨かれたコバは、まるで一枚革のように見えます。
面取りされたうえで磨かれていますから、手当たりも優しく感じます。
細身のフチなのに、ギュッと握っても痛くありません。
タングを持つと、手馴染みが良く、気持ちよく握ることができます。
これは、丁寧な仕上げのたまものです。
ステッチの美しさも流石です。
カーブを描いたラインも寸分の狂いなく、ステッチされています。
また、負荷のかかる部分は返し縫いがされています。
WILDSWANSの財布は、10年以上使ってもらえるように作っているとのこと。
丁寧なつくりが、丈夫さへとつながるのでしょう。
すでに小さな財布をいくつも持っている私が、タングを購入したのは、こういった丁寧なつくりが素晴らしいからです。
(美しい製品を所有し、使う楽しみがあるんですね。)
一つひとつ、丁寧にハンドメイドされた財布は、各所に上質さを感じることができます。
どこを見ても美しく仕上げられた本作は、メイドインジャパンの結晶です。
カードケースとしても使える
お店でタングを見ていると、WILDSWANSの方から面白い話を聞けました。
タングに興味を持った方の中には、カードケースとして使えるかという質問が出たそう。
確かに、パット見カードケースにも見えるサイズ感です。
実際に、カードケースとしての使い勝手はどうでしょうか。
メインポケットに、カードだけを10枚入れてみたのがこちら。
メイン部に10枚。
背面に2枚。
合わせて12枚のカードは収納可能です。
ちなみに、タングは革でできているため、馴染んでくるともっと入るようです。
こちらは、2年使ったタングの画像。
(WILDSWANS公式サイトより引用)
なんと、17枚のカードが入っています。
革のエイジングも相まって、とても上質なカードケースに見えますね。
ダブルスナップでパチンと開け閉めするシンプルなつくりですから、使い勝手もバツグンです。
上質な革
WILDSWANSのコンセプトが「丈夫で長持ちする道具作り」。
それを実現するのが、しっかりとした丈夫な革です。
タングはラインナップが豊富なのですが、ベーシックな素材は「サドルプルアップ」。
創立100年以上のベルギーのタンナー、マシュア社の代表的な革です。
とてもカッチリとした革で、繊維が密なため、丈夫なんですね。
18年使われたサドルプルアップの写真が掲載されているのは、丈夫さの裏付けとして十分でしょう。

出典:WILDSWANS公式
タングのエイジング
私は小さい財布に目がなくて、たくさん所有してます。
で、タングも少し前に買ったものをようやく使い始めました。
現状は、1ヶ月程度使用したのみ。
私のタングは、ミネルバボックスという革を使ったもので、エイジングはまだまでです。
現状では、ほとんどエイジングは出ていません。
ちなみに、ミネルバのエイジングは、ツヤが出て深みが増していきます。
タングの基本モデルは、「サドルプルアップ」という革を使ったもの。
こちらもタンニンでなめされた革ですから、エイジングをしっかりと楽しむことができます。
サドルプルアップはオイルレザーですから、メンテナンスも必要ありませんし、グングンとツヤが生まれてきます。
参考までに、サドルサドルプルアップを使ったアイテムのエイジングを載せておきます。
1年使ったサドルプルアップ。
サドルプルアップを、18年使うとこうなるようです。ツヤッツヤですね。
どんな人に向いているのか?
小銭入れが付いていない財布。
いわゆる札入れ、束入れをメインで使用される方は、小銭入れが必須のアイテムです。
こういった方にとっては、最適なアイテムになります。
また、既にメインのお財布を持っている人にとっては、サブの財布として活躍するでしょう。
タングは、コインケースでありながら、オールインワンで使える財布です。
コンパクトなボディですから、スーツの内ポケットはもちろん、カバンの中のどこにだって、スッキリと収納できます。
これ以上に快適なオールインワン財布はなかなか無いんじゃないかと思います。
- ランチ
- コンビニ
- バーベキュー
- 国内の旅行
こういったシーンでは、たくさんのカードも必要ないわけです。
「気軽に」「身軽に」といった機能の方がずっと大事なはず。
ちょっとした遊びや、お出かけに、タングは最適な財布といえます。
豊富なラインナップ
サドルプルアップ、ミネルバと異なるラインナップがされています。
今回掲載した、タングの素材はミネルバボックス。
イタリアのタンナー、バラダッシ・カルロ社の銘革です。
(革は違っても、つくりは同じなので、ご安心を。)
ちなみに、ミネルバボックスを買った私が言うのもなんですが、おすすめは「サドルサドルプルアップのモデル」。
WILDSWANSの魅力である、丈夫さとギラリと生まれるツヤを楽しむことができる素材です。
サドルプルアップはカラーバリエーションも豊富。お気に入りが見つかるはずです。
ツートンカラーの、異なる革を使った美しいモデルもあります。
こちらは、異なる2種類の革、サドルプルアップとブエブロを使った別注の限定モデル。
フラップ部がサドルプルアップ、ボディ部はブエブロとなっています。
ともに、ヌラリと光沢が現れる「育つ革」。
しっかりとエイジングを楽しめるはずです。
このように、タングは、WILDSWANSの中でも多様なラインナップとなっています。
上質のパッケージ
買物において、もっとも興奮するのはハコを開けるときではないでしょうか。
WILDSWANSの財布はとても上質なパッケージに包まれています。
つや消しのブラックに、ゴールドであしらわれたブランドロゴ。
シンプルさの中に美しさを感じます。
パッケージはとても丈夫な紙でできていて、大事にとっておきたい完成度。
中はこんな感じです。
この白いカードにも記載があるのですが、WILDSWANSはアフターケアも素晴らしいです。
公式で財布のリペアをしてくれます。
さらに、エイジングサポートとして、クリーニングもしてくれるとのこと。
まさに、至れり尽くせり。
「丈夫で長持ちする道具作り」というコンセプトは、サービスからも見て取れますね。
あとがき
タングはWILDSWANSの財布の中でも人気の定番アイテム。
初めてのWILDSWANSという方にもおすすめです。
小さいながらもコバやステッチの美しさといったWILDSWANSの意匠が詰め込まれた財布です。
素材や質の高さから、上質感、存在感もバツグンです。
どこで出しても恥ずかしくないお財布といえます。
小銭入れとしてはもちろん、サブの財布として使い勝手の良い逸品です。
比較的手が出しやすいお値段ということもあり、
メインの財布に加えて「もう1つ」という購入が多いとのこと。
- 丈夫で、10年以上使える
- コンパクト
- 上質で高級感がある
こういった要求を満たす財布なら、WILDSWANSのタングは最適な財布です。
参考リンク
WILDSWANSの定番といえる財布をまとめたのがこちら。
どれにしようか迷っている方に向けて、その特徴からセレクトできるように紹介しています。
WILDSWANS定番の二つ折り財布です。
https://func-wallet.click/product/wildswans-grounder/