RAGTIMEの「ダービーアップルウォッチバンド」を試供いただきました。
本ページでは特徴や使い勝手、メリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。
形とデザイン
Apple Watchのレザーバンドは各ブランドから出ています。違いがわかりにくいのですが、本作は明らかに違います。
形は一般的ですが、デザインに特徴があります。バイカラーが目を引きますね。
2枚の革を斜めにカットし、隙間が生じないように張り合わせる技術も必要。これほど美しく仕立てられたベルトは、まず見かけません。
正面から見ると1トーンですが、
手の甲を外側に向ける角度では、2トーンの色を楽しめるのも本作ならではの醍醐味。パソコンを使うときもバイカラーが目に入って楽しいです。
中央が膨らむように仕立てられたベルトもあります。このようなベルトはボリュームのあるフォルムになります。
一方、本作はフラット。簡素に感じます。フォルムにおいては好みが分かれるかもしれません。肉厚なベルトと比べると、しなやかで装着感は良いと感じます。また、仕立てがものすごく良いので(後述)、ビジネスシーンにも添えやすいです。
裏面には高級レザー、ツエルマットを贅沢に使用。ブランドロゴは装着すると見えなくなる内側にのみ。目立たない型押しなのも良いです。
付け心地
Apple Watchにはスライドするだけで簡単に着脱できます。
ピンバックルです。剣先を留める定革、遊革もあります。
装着方法は一般的な革ベルトと同じ。
腕に触れる内側は、サラリとしており、朝から夜まで心地よく装着できました。
素材
ダービー
フランスのタンナー、HAAS社の高級レザー「ダービー」が使われています。細かなシボ模様のため、時計ベルトでも十分に素材感を堪能できます。
凹凸は控えめで繊細な印象です。繊細なステッチと相性が非常に良く、高級感があります。
ブッテーロやコードバンなどと比べて、傷や水に強い素材です。手を洗うときに水滴が飛んでシミになったらどうしようなんて考える必要がありません。
ツエルマット
肌に触れる内側には異なる素材、HAAS社のツェルマットが使われています。
サラリとした質感で、装着したときに気持ちが良いです。
一般的には、表側に使われる高級レザーです。内側に閉じ込めるには勿体無い革を贅沢に使っているのも本作の特徴でしょう。
オーダーについて
本作は、革の色、糸の色などを変更してのオーダーが可能です(受注生産のみ)。完成まで1ヶ月以上かかるため、プレゼントなどで考えている場合は早めにオーダーしたほうが良いかと思います。
革の色を選ぶ
ダービーを20色以上から選ぶことができます。なお、本ページでご紹介しているのは、EtainとGoldです。
定革の色も選べます。あえて本体と異なるカラーを選ぶのも面白いと思います。
糸の色を選ぶ
糸と革の色を合わせると一体感が出ますし、革の美しさに集中できます。ただ、本作の特徴である「手縫いの美しさ」を堪能したいなら、あえて革と糸で異なるカラーを選ぶと良いでしょう。ステッチが際立ちます。
バイカラーの切り替わり部分で、糸が目立ってくる色を選ぶのも楽しいと思います。
クオリティ
以前レビューしたRAGTIMEの財布同様に、非常にクオリティが高い。最高品質の丁寧な仕事を見て取れます。
コバ
革の断面をコバといいます。切りっぱなしだと見た目も手触りもよくないため、コバの仕上げは革製品の品質を見るポイントとなります。
さて、本作のコバは大変丁寧に仕上げられています。黒く染色されたコバは大変美しく、繊細な光沢があります。
丸みが出るように加工されているため、触れるとつるりと手触りがよい。毎日、心地よく装着できます。
剣先の先端や、細部のパーツまで、大変美しく仕立てられています。
ステッチ
手縫いです。ミシンの10倍以上もの時間がかかるため、量産品では採用されません。手縫いはミシンの抑え跡が付かず、美しいステッチワークを表現できるなどのメリットがあります。
ステッチのピッチは2.7mmほど。時計ベルトのような小さなプロダクトでも抜群の高級感を演出してくれる繊細なピッチです。エレガントに見えますね。
裏面まで美しいのは手縫いだからこそ。
裏面の返し縫いまで、惚れ惚れする美しさ。最高品質です。
あとがき
量産品ではあり得ない、トップクラスのクオリティを体験できます。一日中身につけるApple Watchのベルトとして、素材や仕立ての良さの点でも、本作は非常に優れており、おすすめできます。