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YUHAKU ベラトゥーラ束入れのレビュー。美しいグラデーションを楽しめる財布の紹介

YUHAKU 束入れ 正面

YUHAKU(ユハク)は「美しい色合い」に定評のある、日本のレザーブランド。

YUHAKUには多くのシリーズがあるのですが、その中からセレクトしたのはVeratula(ベラトゥーラ)シリーズ。公式サイトによると「絵画的な手染めの風合いを最も堪能できるシリーズ」とのこと。

数あるブランドの中から、YUHAKUを選ぶのですから、独自のカラーを最大限楽しめる長財布、『ベラトゥーラの束入れ(YVE110)』をセレクトしました。

最初に、特徴をあげてみましょう。

  • かぶせ蓋の長財布
  • お札やカードが使いやすい
  • スリムで、スーツの内ポケットでも快適
  • YUHAKU独自の、濃淡のグラデーション

さて、今回は父へのプレゼントとして購入しました。とても喜んでくれて、良い点をいくつも教えてくれました。父の感想も交えて、本品の使い勝手や特徴について、鋭くせまります。

シンプルで、美しいこと。それでいて使いやすさも持ち合わせている長財布をお探しなら、きっと本作を気に入るはずです。ぜひ参考にしてみてください。

財布のスペック

ブランドYUHAKU
商品名ベラトゥーラ束入れ (YVE110)
収納力★★★★☆
お札入れの数2
お札の枚数30
コインの枚数15
カードの枚数14
サイズW184×H88×D18mm
重さ130g
素材牛革(イタリア産ベビーカーフ,国産牛)

18mmのスリムさが特徴です。

一般的なかぶせ蓋タイプの長財布は、20mmほどです。

わずか2mmの差、と思われるかもしれませんが、ポケットの中の快適さをグッと高めてくれます。特にスーツの内ポケットには、最適な薄さです。

取扱いサイトでYUHAKUベラトゥーラ束入れを見てみる

使い勝手

ベラトゥーラ束入れの表面には、余計な装飾が一切ありません。必要ないからです。

奥行きのある透明感と、グラデーションを存分に味わえるように、デザインされています。美しさを妨げるものは、すべて排除されています。ブランドロゴさえ取り払った潔さは「この表情だけで魅力が伝わる」という自信の現れでしょう。
YUHAKU 束入れ グラデーション

新品の時点でツヤと輝きがあり、透明感もバツグンです。まわりの景色がうっすら映るほどです。
YUHAKU 束入れ 磨き

形は一般的なかぶせ蓋タイプです。

財布を開いてみましょう。YUHAKU 束入れ 内装

内装はさらりとした触り心地。

外装と比べると、グラーデーションや透明感は控えめ。マットな風合いのため、上品で落ち着きを感じる仕上がりです。

カード

片面にはカードポケットが6つ並びます。一般的な長財布によくある段状のつくりですね。
YUHAKU 束入れ カードポケット

カードポケットのカタチも独特です。ストレートではなく、なめらかなカーブラインを描いていますね。

このカーブは、見た目の良さだけでなく、カードを使いやすくするためのキモです。
カードもカーブを描くように顔を出すので、指を自然とフィットしやすいんですね。
YUHAKU 束入れ カードポケットのカーブ

父いわく、ストレス無くカードを引き抜くことができるとのこと。年を重ねると、指に油が無くなるようで、一般的な段状のポケットでは取り出しにくいと感じることがあったようです。

親指の形に沿うカーブは、フィット感を高め、カードの取り出しをサポートしてくれます。
以前使っていた財布のポケットと比べると、ベラトゥーラはとても取り出しやすいそうです。

これは使ってもらうまでまったく気づかなかった、嬉しい効果でした。まさに機能美ですね。

フリーポケット

カードポケットの後ろに、2層のフリーポケットがあります。

7枚以上のカードがある場合も、こちらに収納できます。
すべてカードで埋めるなら、厚めのカードで10枚ほど収納できます。DSC04072

1つ目のポケット。
幅はカードを並べて入れられるサイズ感。
深さはカードがちょうど隠れるくらい(写真では横幅を見せるため、わざとカードを引き上げています)。
YUHAKU 束入れ カードポケット2

2つ目のポケットは、1つ目よりも数mm深い程度。ちなみに、1万円札を入れるとはみ出てしまいます。
YUHAKU 束入れ カードポケット3

幅が広いため、レシートも折らずに入ります。新幹線のチケットもそのまま収納可能。

たとえば、以下のアイテムの収納に役立つでしょう。

  • 人に見せたくないもの
  • あまり使わないもの
  • 貴重品

ポケットはマチが無いタイプですから、たくさん詰め込めるわけではありません。財布をスリムに保つことを優先したデザインなのです。

お札

お札ポケットは2つ。

折り込みマチのため、ガバッと口が大きく開きます。
たくさんのお札を入れても、探しやすく取り出しやすいんですね。
YUHAKU 束入れ お札ポケット

折り込みの分、スペースがあります。
1つのポケットに10枚ずつくらいであれば、厚みはまったく気になりません。
(折込まれたマチの分、お札を入れても厚みが変わらないのです)
YUHAKU 束入れ 札入れのマチ

30枚は余裕で入りますから、たくさんお金を持ち歩く人にとっても十分でしょう。

コイン

コインポケットは、片端が折り込みマチになっています。

内側も同じトーンの色で綺麗に染められています。暗めのカラーですから汚れが気にならないのも嬉しいポイントです。

驚くべきは、内装もしっかりと革張りされていること。いわゆる「革の表面」で仕立てられた、手間のかかった贅沢なつくりです。

使い勝手もバツグン。ガバッと開くので、見やすく、取り出しやすいです。YUHAKU 束入れ コインポケット

ポケットはそれほど深くありません。快適に使うには15枚までとお考えください。15枚を超えると、コインが重なりやすいため、厚みが出てしまいます。

もっとも、これは十分な収納量でしょう。ちゃんと小銭を使うと、15枚を超えることはほとんどありません。

財布を揺さぶると、コインが均されて重なりが解消され、薄くできます。
15枚入れた写真がこちら。
YUHAKU 束入れ コインを入れた時の厚み

ほとんど厚みが無く、フラットなのが分かってもらえるでしょうか。

本作はYUHAKUの美しい色合い、スタイリッシュなデザインが醍醐味の一品です。その魅力を保つキモは、「あまり詰め込みすぎない」ことでしょうか。

取扱いサイトでYUHAKU ベラトゥーラ束入れを見てみる

特徴

透明感のある、落ち着いた色

ベラトゥーラには、様々なカラーがラインナップされています。その中から選んだカラーはWine。明るい赤色だとどうしようかと心配していたのですが、実際はとても落ち着いたカラーです。

ベラトゥーラは4〜8種類の染料で手染めされているとのこと。

もっともビビッドなのは中央。ランドセルのようなのっぺりした赤ではなく、透明感のある赤です。

中央から端にいくほど、暗めの赤へと変わります。端だけ見ると黒に見えるのですが、明るい部屋では茶色にも見えます。YUHAKU 束入れ 端の色

この移り変わる装いが、最高に美しいと思うのですが、その真髄は写真で伝えるのはなかなか難しいものがあります。奥行きのある透明感があって、光の当たり方や明るさによって色味が変わるので、いつも違った表情を見せてくれるんですね。

この「色合い」を最大限楽しめるように、デザイン上の配慮もされています。例えば、周囲のステッチは革と同じ色になっていて、目立ちません。(色の美しさに集中できるように気を配られているわけです。)

主観ですが、60代の父が持つととても上品に感じました。けっこう周りから褒められるようで、喜んでくれています。

プレゼントしたときに「高かったんじゃないの?」と聞かれ、答えに窮したのは苦い思い出です(実際、安くはないですし……)。

父も私と同じく革製品が好きなのですが、その父から見ても、高級感を感じ取れる逸品のようです。財布を見ながら、お酒を楽しんでいる父を見ると、本当に気に入ってくれたんだなと感じます。

細部にいたる、丁寧な仕上げ

細部も丁寧に仕上げられています。
気に入った点をいくつか紹介します。

コバ

革の端は、細部まで丁寧に仕上げられています。

例えば、ファスナーテープと革との接合部。ちゃんとコバ処理されています。
YUHAKU 束入れ ファスナー部のコバ

お札ポケットの端は、革を縫い合わせて作られています。
YUHAKU 束入れ お札ポケットの縫製

接合部は、ひとまとめにコバ処理されています。滑らかで優しい手触り。触れたときに気持ちよく使えるポイントです。YUHAKU 束入れ コバ1

外端は全てコバ塗りによる仕上げ。コバの色は、革の色に合うカラーで統一されています。
YUHAKU 束入れ コバ3

目に入りやすい部分は革を回しこんでの縫製

すべての端をコバ塗しているわけではありません。

例えばお札ポケットの端は目に入りやすい部分。
こちらは裏側まで革をぐるりと回りこませて、縫製しています。YUHAKU 束入れ お札入れの端

裏側で留められています。YUHAKU 束入れ 裏のステッチ
見た目の統一感を出すために、目に入りやすい部分はこのような「ヘリ返し」で仕立てられています。コバ塗りしていたら、コバ塗りの色が主張されてしまいます。そこに違和感を感じてしまうはずです。

カードポケットのフチもヘリ返し。
こちらもコバ塗りではなく、薄い皮を裏面に回しこんで留められています。

1mmに満たないフチには、美しいラインが見てとれます。
YUHAKU 束入れ カードポケットの端

これは「念引き」と呼ばれる仕上げです。
表裏の革をシッカリと合わせるだけでなく、見た目の印象を引き締めてくれます。美は細部に宿る、の好例ですね。

まとめます。ベラトゥーラ束入れは、ダメージを受けやすい部分は、コバ塗りで耐久性を上げ。目に見えやすい部分は、違和感の無い表情となるようにデザインされています。

特徴的なファスナートップ

細身のファスナートップは、厚みを抑えるのに一役買っています。
また、切り込みがあるため、掴みやすく、カンタンに開閉できます。
YUHAKU 束入れ ファスナートップ

ファスナーとファスナートップの色は、内装に溶けこむようなダークカラーです。

何度もお伝えして申し訳ないのですが、本作の特徴は革の色です。
それを最大限楽しめるように、革以外のパーツは控えめのカラーリングになっています。

薄くするための工夫

コインポケットはカタマチで開くための切り込みがあります。
YUHAKU 束入れ ステッチ

コインポケットが、1枚の革で作られているのが伝わるでしょうか。

1枚の革に切り込みを入れて作られています。
これにより、スリムさと、美しい表情を保てるわけです。
(2枚の革を縫い合わせる方が手間がかかりませんが、厚くなりますし、革の切れ目が見えるため美しくありません)

豊富なカラーリング

束入れ カラーパターン

全8色。
どの色も素敵です。

父へのプレゼントということで、色はけっこう悩みました・・・。
私が使うならBlue系を選びましたが、少し若々しい印象。(ちなみに人気No1のカラーのようです。私が見たときは売り切れになっていました)

Brownは落ち着きを感じましたが、もう少し冒険したい。
Perpleは60代の父には合わないかなと。

ということで、年齢と私の好みでWineを選択しました。

色の好みは人によって違います。
どれも美しいカラーですから、お好みでチョイスできるのも、YUHAKU束入れの醍醐味です。

店舗が全国にありますので、ぜひ手にとってご覧ください。
私のつたない文章では表現しきれない、透明感と深み、自然なグラデーションの美しさが分かってもらえると思います。

公式サイトにある4色(DeepXxxxカラー)はWeb限定カラーです。
より暗めのカラーになっていて、紳士たるスマートな装いを演出してくれます。スーツを着るフォーマルな場でも使いやすいでしょう。

品切れのカラーがあるかもしれません(blue系が人気とのことです)。
一つひとつが職人の手染めで作られていること、革の入荷の調整が難しいことから、予約は受け付けていないようです。一度売り切れると数ヶ月待ちになるため、お気に入りのカラーに在庫があれば、早めに検討された方が良いかもしれません。

パッケージ

黒字に銀押しされたパッケージです。
シンプルで落ち着いた印象を受けます。
YUHAKU 束入れ パッケージ

あとがき

YUHAKUは多くのシリーズ、財布をラインナップしていますから、迷ってしまうかもしれません。

その中での、ベラトゥーラ束入れの特徴をあげると、こんな感じです。

  • ハッキリと濃淡が分かる、美しいグラデーション
  • シンプルなかぶせ蓋タイプの長財布
  • 長財布でスリム

落ち着きのあるカラーですからビジネスユースにも最適。加えて奥行きのある透明感と輝きは、しっかりと存在感を示してくれます。

ベラトゥーラシリーズでは、複数の財布がラインナップされています。
その中でも、本作は、もっとも面積が広い長財布ですから、YUHAKUの美しさを存分に楽しめるわけです。

YUHAKU独自のカラーを最大限楽しみたい。そう考える方にオススメの財布です。

ベラトゥーラ束入れを取扱いサイトで見てみる

YUHAKU 全シリーズのまとめ