COTOCULは、京都に居を構える革工房。
ユニークな素材、そして使い勝手にこだわったプロダクトをラインナップしています。
そのCOTOCULのiPhoneケースを購入してみました。
本ページでは、その特徴や使い勝手などについて、レビューしてみたいと思います。
まずは特徴をピックアップしてみましょう。
- 手帳型のiPhoneケース
- 黒桟革(くろざんがわ)を贅沢に使用
- カードも収納できる
- 日本製の上質なつくり
まさに、大人が満足するiPhoneケースといったところでしょうか。
革のiPhoneケースをお探しなら、きっと気にいるはず。ぜひ参考にしてみてください。
黒桟革で仕立てられた美しいiPhoneケース
本作で使われている素材は、黒桟革(くろざんがわ)。漆(うるし)で仕上げた、日本の伝統的な皮革です。
キズに強く、美しい表情をずっと楽しめる
革は、スムースなタイプと、シボ(凹凸)のあるタイプに大別できます。
そして、黒桟革はシボのあるタイプです。
シボのあるタイプは弾力があり、キズ・押し込みなどへの耐性があるため、「新品の美しさ」を長く楽しむのに向いています。
そしてこの特徴は、「iPhoneケース」でも活きます。
iPhoneを机の上をスライドさせたり、カバンに放り投げたりするシチュエーションがあるはず。こういったとき、スムースタイプのレザーだと、どうしても小さなキズが付いてしまいます。
一方、黒桟革は、凹凸のある表情によって、キズが付きにいのです。また、小さなキズであれば、シボがキズを隠してしまいますから、そもそも目立ちません。
あらゆるシーンに映える美しい皮革
黒桟革を作るのは姫路のタンナー、「坂本商店」。その代表の坂本氏だけが作ることができる、日本の皮革です。
漆(うるし)を塗って・乾かして、これを何度も繰り返すことで、堅牢で光沢ある皮革に仕上げることができるそう。漆塗りなどは、坂本氏がお一人でされているため、月に20枚ほどしか作成できないようです。量産できない、貴重な皮革なんですね。
シボによって漆の厚みが異なるのでしょう、よく見ると藍色と黒が織り交ざった表情です。
シボは、光を受けることでコロコロと表情を変えます。
暗めの空間では、凛とした装い。
光のあるシーンでは、やわらかな風合い。見ていて飽きません。
一枚革で仕立てられた継ぎ目のないデザインで、余計な装飾は一切ありません。
ステッチが手に当たって、不快に感じることがありません。サラリとした手触りですから、ずっと手に持っていて気持ち良いのです。
その美しい表情を、限界まで味わうことができるようデザインされているのでしょう。メカニカルな表情を見せるのは、カメラ部だけです。
使い勝手
iPhoneの装着
竹林に「COTOCUL」のロゴがあしらわれているスペース、ここにiPhoneを収納します。
収納部のパーツは、弾力性のある素材。ピタッと収納することができます。マットで、ブラックのパーツは、黒桟革の美しさを邪魔しません。
手帳型の使い勝手
本作は、「手帳型」にカテゴライズされるiPhoneケースです。
手帳型のメリットは、表も裏もカバーすることで、画面も含めてiPhone全体をガードできることです。iphoneをキズから守るという点において、もっとも優れたタイプなんですね。
ただし、これは同時に、フラップを開けないとiPhoneを利用できないというデメリットも持ち合わせています。これを面倒に思うなら、手帳型は合わないでしょう。
実のところ、私も面倒かと思っていたのですが、いざ使いはじめてみると、意外と慣れます。
手帳型のケースには、ベルトでピタッと留めるタイプのものがあるのですが、本作にはそういった留めるための機能はありません。そのため、親指でひと押しするだけで、開くことができます。
折り曲げるパーツ、フラップとIPhoneの間は、スエード素材。高級感があります。
柔軟性があるため、フラップをiPhoneの後ろにクルリと回すことで、片手で扱うことができます。手帳型だからといって、両手で扱う必要はないのです。
フラップにはカードポケットがあしらわれています。
厚みのあるカードなら1枚がよいでしょう。革は柔軟性があるため、2枚収納することもできるかもしれません。
ちなみに、COTOCULのロゴがあるのはこちらのみ。目立たないように型押しされたデザインは、品質に対する自信の現れでしょう。
さらにその裏側はスリットになっています。こちらも収納スペース。
iPhoneと同じ長さのポケットですから、カードに限らず、少し長めのアイテムも収納することができます。予備のために、お札を入れておくのも良いかもしれませんね。
このようにフラップにカードを収納できるケースでは、「Suica以外の電子カード」を入れておく使い方も便利です。たとえば京王線ユーザーですね。
私がまさにそうなのですが、京王線だけを使うことがあってその定期券を入れています。(iPhoneのモバイルSuicaには、京王線だけを使う経路の定期を入れることはできないからです。)
で、これの何が良いのかというと、Suicaを使いたいときはiPhone本体を、定期を使いたいときはフラップをタッチする。というように、使い分けることができるのです。
フラップのない、いわゆる「一体型」にもカードを収納できるものはあります。そういったケースでは、「モバイルSuica」がOnで、かつ「Pasmo」を入れたまま改札でタッチするとエラーになってしまうんですね(2枚以上の電子マネーカードは重ねて使うことができないからです)。
このように2枚の電子マネーカードを使いたいなら、iPhone+定期入れのように2つのアイテムを持ち歩かなくてはいけません。本作のようにフラップに収納できるタイプでは、iPhoneだけで良いのです。
iPhoneの操作性
電源ボタン、音量ボタンのパーツはポコッとした凸のあるデザイン。カバーを付けてないときと同じように、ノールックでプッシュできます。
サイレント切り替えの部分は、切り抜かれたデザイン。ここはカバーの厚みによって操作しにくいです。(というか、操作しやすいカバーは無いような気がします)。個人的には頻繁に切り替えることがないため、あまり気になりませんでした。
充電ケーブル、スピーカ部はくり抜かれています。ケースを外さず、フラップを閉じた状態でも充電できます。
日本製の丁寧な仕上げ
本作は、京都で作られるiPhoneケース。その細部にまで、職人の仕上げが見て取れます。
コバ
革のフチは、丁寧にコバ塗りされています。優しい手触りに仕上がっています。
ステッチ
フォルムに沿った、均等なステッチワークは、日本の誇る美しい仕上げの1つ。カーブラインもキレイです。
あとがき
正直なところ、iPhoneはそのままの姿で十分に美しいと思います。だからこそ、それを隠してしまうカバーには、美しさやカッコよさを求めてしまいます。
「美しい」の感じ方は、人それぞれだと思いますが、本作は、素材、プロポーション、仕上げ、など、どこを見ても上質で、大人が持つにふさわしいiPhoneケースなのは間違いないでしょう。
黒桟革で作られたiPhoneケースは、COTOCULの本作以外には存在しません。あらゆるシーンで映える、そんな一品だと思います。