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腕時計のコードバンベルト。特徴やメリット・デメリットにせまる

本日は、「コードバンの腕時計ベルト」についてご紹介します。

スムースレザーのなかで最も高価なコードバンを使ったベルト。
特徴、メリットだけでなくデメリットにも迫ってみましょう。

コードバンの腕時計ベルトの特徴

さまざまな腕時計の革ベルトが、ラインナップされています。

迫力ある、クロコダイルなどのエキゾチックレザー。
コードバンよりも安い、カーフだってあるわけです。

では、コードバンベルトの特徴とは何か。

紐解いてみましょう。

ビジネスにも使える高級感

私の場合、時計をOn/Off問わず使います。仕事ではそこそこ見栄えがよく、派手すぎないものを使いたい。

となると、コードバンは最適な素材のひとつです。やはり光沢感が素晴らしい。

上質なスムースレザーは、他にもあります。

たとえば、カーフの方が「革の風合い」を感じられたりする。

けれども、ドレス感・高級感において、やはりコードバンには及ばない。ラグジュアリな時計に合わせても違和感がないのは、コードバンの醸し出す気品のおかげだと思います。

コードバンの表情をアップで見ると、1mmに満たないのだけど小さなキズのようなものが見えます。これは毛穴だったり、本当にキズだったりする。コードバンではおなじみの、ラフな表情です。同じタンナーの同じカラーでも色ムラや微細なキズの具合は違っています。ロット差がある皮革なのです。

このラフな表情は、手で触れたりすることで、スムースになっていきます。少しずつ、毛穴も目立たなくなります。

ただ、時計ベルトの表面を触れることは、あまりありません。着脱のときだけでしょうから、1日で2回くらいでしょう。しかし、長袖のシャツと擦れることで、常に乾拭きされる状態になる。少しずつ表情が変化していくはずです。

サラサラの質感が、とにかく気持ちいい。バツグンにスムースです。

華美な時計でも、バランスが取れる

本ページでご紹介している時計ケースの色は「ゴールド」。文字盤は「光沢のある白」。どちらかというと華美な時計です。人によっては、少し「いやらしさ」を感じるかもしれません。

時計だけ見ると目立つのだけど、コードバンと組み合わせると、締まった装いになる。時計が控えめになり、全体としてバランスが取れます。

強度に優れる

繊維密度がギュッと詰まったコードバンは、牛革の3倍の強度があると言われています。

曲げや負荷のかかるベルトホールの周囲。これが切れるのも、革ベルトの寿命なのです。

どうしても折りシワはできるのだけど、コードバンなら長く使えるはず。

さて、コードバンのスムースな表面は、人工的に作られたものです。もともとは毛羽立っった繊維をガラス玉などで磨き上げることで、強制的に繊維を寝かせて光沢を生み出しているのです。

コードバンよりも、もっと迫力があるもの。丈夫な素材。高価な皮革だってあるのです。

しかし、陶器のような独特の光沢はコードバンしか表現することができないもの。なんというか、グラマラスな装いです。

時計ベルトは、着脱のたびに折り曲げなくてはいけません。ちなみに普段は、一般的なピンバックルではなくて、着脱が楽なDバックルを使っています。

参考:間違いのないDバックルの選び方

さらに、装着後はカーブした状態で負荷がかかり続けるわけです。だから、寝かされた繊維が毛羽立ち、光沢が少なくなるなどの変化が現れてくるかもしれません。

これは使い込んでみて、また後日にご紹介したいと思います。

ただ、あまり気にしていません。
理由はふたつ。

ひとつは、ドイツの老舗時計メイカー「NOMOS」が、ベルトの素材としてコードバンを使っているから。ちなみに、NOMOSの純正ベルトは、ホーウィン社のシェルコードバンです。新喜皮革社のコードバンよりずっと高価です。世界有数の時計メイカーがコードバンを使うのは、万人に受ける信頼と実績があるからでしょう。

もうひとつは、ベルトは消耗品だということ。
大事にしていても、いずれ寿命がくる。であれば、気を使いすぎるよりも、ガシガシ使ったほうが楽しいです。

手が出せるプライス

高級感+迫力を求めるなら、リザードやクロコが勝る気がします。

しかし、高い。

コードバンも決して安くはありませんが、一万円以下で手に入ります。エキゾチックレザーよりは手が出しやすい。

コードバンは人気のある皮革ですから、さまざまな製品に使われています。
コードバンに惚れ込むと、アレコレと揃えたくなってしまうのですが、値段も高いのでなかなか試すことができない人もいるはず。

コードバンの時計ベルトは、靴や財布ほど高価ではないため、まだ手が出しやすいと思います。

メンテナンスがそれほど必要ない

コードバンは、傷が付きやすく、水に弱いというデメリットもあります。

だから、雨風、ホコリや小石にさらされるコードバンの革靴は、気を使うし定期的にメンテナンスしなくてはいけません。

ただ、時計ベルトは、ほぼ袖の中に隠れています。コードバンからすると最高のコンディションでだけ使われることになります。だからメンテナンスはしなくていい。

あえていうなら、汗を吸わせ続けるのは良くないため、2日連続では付けないほうが良いと思います。

あとがき

腕時計の醍醐味のひとつは、ベルトを交換することで印象がガラリと変わるところにあります。

そして、コードバンベルトの魅力は、コードバンだけの凛とした美しさにあると思います。特にコードバンが好きなら、本当におすすめ。

「コードバンを身に着けている感」でいえば、No1だと思います。