WILDSWANSのコンパクト財布 kf-003のレビュー。CORBO.とコラボした財布の魅力とは?

kf-003

WILDSWANSは10年以上続く、日本の革工房です。
世界の銘革を使ったアイテムはどれも美しく、力強いフォルムが特徴です。

WILDSWANSは多くの財布をラインナップしています。
本ページで紹介するのは、kf-003というコンパクトな財布。

kf-003は日本の革工房であるCORBO.(コルボ)のデザイナー、古瀬聡氏がデザインし、WILDSWANSが仕立てた財布です。いわゆるコラボレーションアイテムとして、「ウォーカーズシリーズ」として販売されています。

昔からWILDSWANSは、他ブランドとのコラボにも力を入れていました。
ただ、既存モデルの革を変えたり、カラーリングを変えたりといったものだけだったはずです。つまり、デザインはあくまでもWILDSWANSがオリジナルだったわけです。
そういった意味で、他ブランドのデザイナーがデザインしたWILDSWANSの財布はこれまでに無く、ウォーカーズシリーズがはじめての試みといえます。

購入のきっかけをまとまとめるとこんな感じです。

  • ウォーカーズシリーズに興味があった
  • コンパクトな財布が好き
  • WILDSWANSのパームとの違いを知りたい

ウォーカーズシリーズはいくつかラインナップがあるのですが、もっともコンパクトなモデルkf-003を購入してみたわけです。
本ページではkf-003の使い勝手や特徴をしっかりとご紹介します。興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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スペック

ブランドWILDSWANSとCORBO.
商品名kf-003
用途メイン
価格(税込み)25,920円〜 ※
収納力★★★☆☆
お札入れの数1
お札の収納枚数10
小銭の収納枚数20
カードの収納枚数6
寸法H82×W106×D25mm
重量-
素材牛革(サドルアップ)/クロコ

※素材によって価格は変動

使い勝手

kf-003のカタチは、いわゆる「二つ折り財布」に近いといえます。

一枚革で仕立てられた外装は、丸みを帯びたフォルムになっていて、手にスッと吸いつくようにフィットします。言い換えるなら「手馴染みが良い」財布ですね。
kf-003 フォルム

男の私が持って、手に収まるほどのサイズ感です。
kf-003 サイズ感

今日では「小さい財布」はたくさんありますから、そういったものと比べてしまうとバツグンに小さいとは言えません。それでも一般的な「二つ折り財布」に比べると、十分にコンパクトです。

財布を開けるときに指を添えるポイントは、わずかにカーブを描いています。
kf-003 入り口

このため、オープンするときに、どこを上にしておけば良いのかが直感的に分かります。
kf-003 サイズ

使い込むと指が位置を覚えるようで、自然と開くのに最適な位置に指が添えられえます。慣れるとノールックで開けるようになるんですね。良く考えられたデザインだと関心します。kf-003 オープン

財布を開けると「パチパチッ」と小気味良い音を奏でて、財布が開きます。

kf-003はダブルホックで留めるつくりとなっています。
kf-003 オープン
しっかりと閉じられているので、カバンの中に放り投げても、落としても、中身が飛び出すことがなく、安心感はバツグンです。

それでは実際の使い勝手を紹介していきます。

お札

財布を開いて、右側がお札を収納できるスペースになっています。kf-003 札入れ

お札の収納スペースは、一万円札の長さ+数mmほど。
コンパクトな財布ながら、出し入れにストレスを感じさせないデザインになっています。
kf-003 札入れのサイズ

「小さいこと」をウリにする財布の多くは、お札を折ってから収納するつくりとなっています。
このため、仕舞うときは折ってから、使うときは伸ばしてからといった所作が必要になるわけですが、これがとても面倒です。
比べてkf-003は、「お札を二つ折りで収納できるギリギリのサイズ」に仕上げられています。
一般的な二つ折りと比べてみると、縦横が10mm以上コンパクトで、それでいてお札の使いやすさも実現しているわけです。

難点をあげるなら2つ。
まず、札入れの仕切りが1つで、マチがそれほど無いこと。
一万円札と千円札を分けて入れるといった芸当はできません。
また、収納できる枚数は10枚ほどです。(WILDSWANSの店員さんが言うには、馴染めばもう少し入るとのこと。)
私としては3万円ほどのお金しか持ち歩かないので、特に問題なく使えています。

2つ目は使い手を選ぶということです。
(WILDSWANSとしては大人の事情で言えないと思うのですが、)札入れのつくりは使い手を選ぶはずです。
右手でお札を使うことになります。私は右利きなので気になりませんが、左利きの人にとっては利き手ではない方でお札をさばくことになりますから、正直使いにくいと思います。

まとめます。
kf-003の札入れは大金を持ち歩かず、右利きの人にとっては使いやすいといえます。

コイン

財布を開くと、閉じた状態のフラップが目に入ります。こちらがコインポケットです。
kf-003 コインポケット

シングルホックになっていて、指をかけてカンタンに外すことができます。
kf-003の内装にはサドルアップという革が使われていています。この革はとてもハリが強いんですね。元の状態に戻ろうとする力が働くので、力を入れなくてもオープンできます。
kf-003 コインポケットのボタン

折込マチのつくりですから、ガバッと開くことができます。
kf-003 コインポケット

kf-003 コインポケット
ですから、

  • コインを使うときは探しやすく、取り出しやすい。
  • コインを仕舞うときは、入れやすい。

といった「使いやすさのキホン」が押さえられています。

ちなみに、コインポケットの内装も、すべて革の表面(銀面)が貼られる贅沢なつくり。
じつは革には表と裏があります。革の裏面は汚れが付きやすいんですね(コインが擦れ合うことで金属粉が生まれます。これが革の線維に入り込むことで黒ずんだような汚れに見えてしまう)。

kf-003の場合、ポケットの中がすべて革張りされていますから、清掃もグッと楽にできます。スムースな面ですからカンタンに拭き取ることができるんですね。

個人的には、目に見えにくいパーツの革が汚れても、それを「いいヤレ感だなぁ」と感じるので、あまり気にしない方です。とはいえ、キレイな状態で使い続けたいという人もいると思います。そういった方からすると、すべて表革で仕立てられたkf-003のつくりは満足できるはずです。

kf-003以外のWILDSWANSの財布は、すべてのパーツで革張りしてあるわけではありません。普段目に見えない内装もすべて美しい革で仕上げて欲しいというニーズに応えているのは、kf-003の強みと言えるでしょう。
(ちなみに「パーム」は2016年から革張りされるようになりました。ですから、マイナーチェンジの中ですべての財布が裏張りされるかもしれません。)

カード

財布を開いて、まず目に入るのがカードポケットです。
kf-003のカードを収納できるスペースは3つあります。順にご紹介します。

カードポケット1

kf-003 カードポケット
ゆるやかなカーブに、美しいステッチが映えています。
ここはスリットになっていて、カードを収納できるスペースです。

カードを差し込んでみた様子がこちら。
kf-003 カードポケット
奥まで差し込んでも、これくらいカードが顔を覗かせるデザインとなっています。左右からしっかりとテンションがかかっているので、カードが抜け落ちるといったことはありません。

収納枚数は、厚みのあるカードで2枚までとお考えください。
最初はかなり固くて1枚しか入りませんが、次第に馴染んでいくので2枚ほど収納できるようになります。

個人的にはkf-003のカードポケットの中で、もっとも出し入れし易いポケットに思います。そのため、メインのクレジットカードなどを収納しています。

ちなみにホックのあるこちら。カードを入れられないことはありませんが、おすすめできません。
kf-003 カードポケット 入れちゃいけない
ホックと干渉するので、プラスチックのカードを入れると、カードが割れてしまうかもしれません。
クーポンやレシートなどの「折れ曲がっても問題ないもの」をはさみ込む程度に考えた方が良いと思います。

カードポケット2

コインポケットの奥にカードスペースがあります。
kf-003 カードポケット2
完全に奥まで仕舞うと、カードは完全に隠れます。ですので、免許証や保険証といった「持ち歩きたいけれど普段は使わないカード」を入れておくのに最適です。

よく使うカードを入れるなら、こんな感じで少しだけ顔を出すようにしておくと、取り出しやすいです。
kf-003 カードポケット2に差し込んだ様子

こちらもMAXで2枚ほどとお考えください。

カードポケット3

kf-003 カードポケット3コインポケットの中にベロと呼ばれる仕切りがあって、コインとカードを分けて収納できます。
このつくりはWILDSWANSの代表的な意匠です。
コインケースのタングの場合、お札を収納するスペースがありませんから、折りたたんだお札を入れるような使い方もできました。
一方、kf-003は「お札入れ」が独立していますから、このベロの内側はカードを入れるためだけに利用できます。(コインとカードを一緒にする使い方は好き好きが別れると思いますが・・・)

コインだけを入れるなら、20枚ほど。
カードも入れるなら、当然コインの収納できる枚数が減ります。
つまり、コインポケットの使い方によってカードとコインの収納量が違ってきます。これは使う人が使いやすいようにバランスさせるのが一番だと思います。

特徴

使い勝手以外の特徴をご紹介します。

日本製の美しい仕上げ

コバ

革の断面を丁寧に削り、時間をかけて磨きあげています。kf-003 コバ

「磨きコバ」と呼ばれるもので、手間がかかりますし、手作業になりますから機械で作り上げる量産品には見られない仕上げです。

kf-003で使われる革は、ワイルドスワンズが得意とするサドルアップが使われています。
財布を作るために革を重ね、縫い合わせて、その後に磨きをかけているんですね。

財布のフチはどこもこのように美しく仕上げられています。

微細に面取りされ丸みを帯びたエッジは、手当たりが優しいのでギュッと握っても痛くありません。
また、服とこすれることが多い部分で、もっともダメージを受けやすいのですが、コバを処理することで、財布の本体にまでダメージがいないようになるんですね。

コインポケットのフラップでさえも丁寧に磨かれていて、ヌラリとした光沢とツヤを放っています。細部にいたるコバ磨きの執拗は、WILDSWANSの代表的な意匠です。
kf-003 コバ

WILDSWANSの財布は10年持つと言われていますが、こういった丁寧な仕上げのたまものといえます。(実際、10年以上使われている財布の写真が公式サイトにアップされています。)

ステッチ

均等でまっすぐなステッチは流石です。
kf-003 ステッチ kf-003 ステッチ3

ダメージを受けやすいところは、返し縫いがされていて革がバラバラにならないように補強されています。
kf-003 ステッチ2

あとがき

個人的に、「すべての人が満足できる財布」は無いと思っています。
それは本作も例外ではなくて、正直に言うと「オールインワンの完璧な財布」とは言えません。

例えば、kf-003の特徴の1つはコンパクトなことですが、冒頭で申し上げたように、今日においては「もっとコンパクトな財布」があるわけです。ですからサイズだけで比べてしまうと、見劣りする部分もあるでしょう。

いろいろな財布を使い比べてみて、kf-003だからこその魅力をあげるなら、「WILDSWANSらしさが随所に散りばめられたコンパクトなオールインワン財布」だといえます。
コバやステッチの美しさはもちろんのこと、厚みのある革が表現する丸みのあるフォルム、力強いルックスはとても美しいと思います。

そういった意味では本作をおすすめるのは、WILDSWANSが好きで、コンパクトな財布が好きな人でしょう。

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