WILDSWANSのクロコ タングに見る、クロコの魅力とは何か

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エキゾチックレザーの王と称されるクロコ。
あらゆる皮革の中で飛び抜けて高価ですから、最高級の装飾品にしか使われません。エルメスなど世界のトップメゾンもクロコを採用しており、ほとんどのアイテムが100万円を超える価格帯でラインナップされています。

さて、私のような一般人が手にできるのは、財布などの比較的少ない面でできるアイテムです。

今回ご紹介するアイテムは、クロコの財布の中でもっとも小さな一品、WILDSWANSのタングです。

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タングの特徴

WILDSWANSの財布のラインナップは豊富です。
定番財布はこちらをご覧ください。エッジの効いたものばかりです。

参考:WILDSWANSの定番財布のまとめ

中でももっとも小さい財布が、本作タング。
その特徴については以前ご紹介したとおりです。財布の使い勝手などはこちらをご覧ください。本ページでは「クロコ」の視点でご紹介します。

参考:WILDSWANSタングのレビュー

ちなみに、上記リンクのタングは、イタリアの皮革、ミネルバを使ったものです。

で、今回紹介するのは、クロコを使ったもの。

財布の機能としては全く同じです。なぜ2つも同じ財布を買うのか?と不思議に思うかもしれませんね。

WILDSWANSのアイテムは、決して安くはないのですが、どれも素晴らしい仕上がりで惚れ惚れします。(カバンなどと比べて)安い財布は、いくつも買ってしまうんですね。恐ろしいことです。

特にパームは名品だと思います。
コンパクトなボディに、最低限の機能と使いやすさがギュッと詰め込まれた財布です。加えてWILDSWANSの意匠と流麗なフォルムが光る、非常に美しい財布です。

おっと、話を元にもどしましょう。
次はWILDSWANSのクロコについてです。

WILDSWANSのクロコについて

WILDSWANSのクロコとは何か

クロコの製品の素材として使われるクロコは、4種目しかありません。

  • スモールクロコ(イリエワニ)
  • ラージクロコ
  • ナイルクロコ
  • シャムニワニ

昔はもっとあったそうですが、ワシントン条約によって入荷が難しくなったそう。日本で加工されるクロコは数少ないのです。

加えて安定した量を確保できないと、お店に並べることができませんから、ビジネスとして成り立ちません。革工房は「高品質かつ、そこそこの量を安定して確保できるクロコ」をセレクトしているわけですね。

さて、WILDSWANSのクロコは、何か?

使われているのはシャムニワニとのことです。(これは2015年に店員さんに聞いた話。流通量と品質、価格が安定しているクロコを選ぶそうです。)

ちなみにもっとも高価なのは、スモールクロコです。
日本の革工房ではGANZOがその第一人者ですね。小さなウロコが並んだ様は、スモールクロコならではの美しい表情となっています。

さて、クロコの魅力は、やはりその表情にあります。
どのクロコが良いとか、どのウロコがカッコイイとかは、使う本人が決めれば良いことです。(私もまた、このタングの表情に惹かれて手に入れたわけです。)

タング ウロコ

「私たち使う側」にとっては、気に入ったクロコを少しでも安く手に出来た方がうれしいですよね。仮にWILDSWANSがイリエワニを使ったなら、もっと高価になるはずです。(事実、GANZOのスモールクロコを使った財布はダントツに高価です)

WILDSWANSのクロコ財布の選び方

クロコの皮革を「1頭」という単位で見ると、その部位によって、ウロコのカタチが異なります。お腹の中心は四角く(竹斑)、脇腹に行くほどに丸いカタチ(丸斑)に変わっていきます。

こちらは、お腹から脇腹にかけて使ったアイテム。
中央から端に行くに連れて、ウロコが丸みを帯びていくのが伝わるでしょうか。部位によって、そのルックスは変わるわけです。
WT-058 丸斑

ではWILDSWANSのウロコはどういったものなのでしょうか?

WILDSWANSのクロコは、表情に均整がありません。

とういうのも、WILDSWANSはクロコの皮革を、あますことなく使うようにしているからです。私たち消費者がウロコのパターンを指定することはできません。

クロコを製品に仕立てるときに「いかに効率的に、あますことなく革を使うか」がとても大事になります。「竹斑」だけ使って、残りは使わない(脇腹の革は捨てる)なんてことをしていたら、割に合わないからです。(これはクロコに限らず、どの皮革でも同じことが言えます。)

クロコは状態や、表情の美しさによって、取引価格が変わる皮革なので、「クロコのどの部位」を使うかを明確に決めている工房もあります。

たとえば「革芸人」は、お腹のセンター取りをした、シンメトリーな美しい財布をウリにしています。1頭につき、1つしか作れないとても贅沢なつくりの財布です。
WT-058

対するWILDSWANSは、「クロコの全面を、すべて使いきる」ように使っているようです。
結果として、同じクロコの財布を並べてみると、その表情がガラリと変わるのです。(繰り返しになりますが、「どの表情が良いか」は使う本人が決めることです。私がどうこう言うのは野暮でしょう。)

出典:WILDSWANS公式サイト

出典:WILDSWANS公式サイト

これは長所であり、短所でもあると思います。

「人と違う財布を持ちたい」という思いは、多かれ少なかれ誰にでもあるはずです。WILDSWANSのクロコは、1つ1つが違うからこそ、「人と違う」をもっとも味わえる財布だと思います。

どの財布も1点ものであり、育てがいがあります。(だからこそ、私のような革マニアが、クロコに惹かれるのです。人と違うものこそ正義、ですね。)

WILDSWANSのクロコのエイジング

私は革オタクですから、いくつもの財布を持ち歩いています。

クロコタングはまだ1ヶ月ほどでしょうか。薄っすらとツヤが上がってきたていど。(実はお金を入れずに、カバンに入れて持ち歩いているだけです。)
クロコ タング

本作もまた、タンニンでなめされた皮革ですから、色艶の変化を楽しむことができるそうです。

あとがき

WILDSWANSタングのクロコをご紹介しました。
(というか、WILDSWANSのクロコの紹介になってしまいましたね)

ちゃぶ台を返すようですが、もしWILDSWANSの財布をお持ちでないなら、あえてクロコはおすすめしません。

その理由は、クロコは飛び抜けて高価なこと、WILDSWANSの財布はエッジが効いていることです。
WILDSWANSは、サドルアップフルグレインブライドルレザーといった、上質な革を使った定番の財布をラインナップしています。そちらの方がずっと安価ですし、機能的な違いはありません。

まずは、その定番素材で、1つ使ってみてください。
(小さな財布が好きな、私のおすすめはパームタングです。)

WILDSWANSならでは、革の厚み、ステッチやコバの美しさ、流線型で手馴染みの良いボディなどに満足できたら、そのときはクロコを検討してみてはいかがでしょうか。

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