使いやすさも考えられた「小さな財布」。
この素晴らしいアイテムが世に出始めたのは、2014年ころからだったと思います。
コンパクトだからこその携帯性や、取り回しの良さはバツグンで、今ではとても人気のある財布のカタチですね。
「財布としての使い勝手」がギュッと詰め込まれたコンパクトなボディには、デザイナーの工夫、意匠がたっぷりと注ぎ込まれています。
私は、そんな「小さな財布」が大好きで、いくつも購入してきました。
「小さな財布」はたくさんありますし、一般的な財布とは使い方が異なりますから、はじめての1品をセレクトするのは、けっこう迷ってしまうと思います。
そこで、本ページでは、実際に使ってみた経験から、「小さな財布」を比較してご紹介します。
本ページでは、コンパクトで使いやすく、日本製の上質なものだけを厳選しました。
具体的には、以下を満たすものだけをセレクトしています。
- 日本最小サイズ
- コイン、お札、カードをそこそこ収納できる
- ジャパンメイドで、丁寧に作り込まれていること
- 現在も購入できるもの
その結果として、今回紹介する3つの財布が、本当におすすめできる「小さい財布」です。
「コンパクトで使いやすい財布」が欲しい方は、ぜひ参考にしてみてください。
どれもユニークなアイテムですから、きっとお気に入りが見つかるはずです。
小さな財布の比較
スペックの比較
どれも日本最小サイズをウリにするもの。
ここでは、それぞれのスペックをまとめてご紹介します。
ストラッチョ | 小さい財布 | ハンモックウォレットコンパクト | |
サイズ(W×D×H mm) | 102×68×15 | 90×60×10 | 93×69×26 |
コイン | 15 | 10 | 15 |
お札 | 10 | 10 | 10 |
カード | 5 | 5 | 5 |
使いやすさ | ★ | ★★ | ★★★ |
サイズは少しずつ違いますが、一般的な財布と比べると、どれもとてもコンパクトな仕上がり。この小さなボディに、カード、お札、コインのそれぞれを独立したスペースに収納できます。
はっきり申しますと、サイズの違いはあまり気にならないと思います(少なくとも私は気になりませんでした)。
サイズよりも、それぞれの特徴の方がずっと大事だと思います。
あなたが求める「使い方」にマッチするものをセレクトすることで、きっとお気に入りになるはずです。
それぞれの特徴は、以降で紹介していきます。
ストラッチョ。気軽さNo1のコンパクト財布
エムピウは機能的なアイテムをラインナップする日本の革工房。ご紹介するブランドの中では、一番の老舗です。
2015年に発表されたのが、ストラッチョです。エムピウの財布の中で、一番コンパクトな財布です。
コンセプトは「最低限の財布」
コイン、お札、カードをくるりと革で包み込むデザインで、まさに最小限をカタチにした財布です。
デザイナーの村上氏は、「これだけでもひと通り使えるよね」をコンセプトに仕上げたそう。
今日において、もっともシンプルな「小さな財布」です。
ストラッチョの使い勝手
比べてみると、ストラッチョのコインポケットは大きめに作られています。
コインの使いやすさなら、「小さい財布abrAsus」以上、「ハンモックウォレット」以下といったところでしょうか。
さて、使いやすさを「★」にしたのはカードの点ですね。
ストラッチョの場合、カードを使うのに、財布を開く必要があります。(後述する財布は、財布を開かなくてもカードを出し入れできます。)。
よく使うカードがあるなら、後述する財布の方が、気軽に使えると思います。
グニャリとした、独特の感触
ストラッチョだけの特徴が、柔らかさです。
山羊革(ゴート)を素材としたボディは、グニャリと曲がる、独特の感触。
一般的な財布はカッチリとしたつくりのものがほとんどですから、ストラッチョをはとても不思議な体験です。「触っていて楽しい」と感じるのは、ストラッチョだけの特徴だと思います。
天然素材である革の風合いもたっぷりと見て取れます。
タンニンでなめされた革ですから、エイジングもしっかりと楽しめます。
まとめ
「お金を一番シンプルに、コンパクトに持ち運ぶこと」をカタチにしたのが本作。
私は無駄の無いシンプルなデザインが大好きですから、ストラッチョはお気に入りの1つです。
あえて言うなら、高級感が無いことでしょうか。(安っぽさはありませんが、高級感を求めるなら、後述の財布をおすすめします)
リーズナブルなのもうれしいですね。(作り手には申し訳ないのですが)雑に扱っても気にならないのは、ストラッチョの利点だと思います。
気負わず、気軽に持ち歩くなら、ストラッチョがNo1。サブのお財布としてもおすすめです。
小さい財布abrAsus。日本でもっとも小さな財布
「薄い財布abrAsus」の次に発表されたのが本作、「小さい財布abrAsus」です。
限りなくカードサイズに近い仕上がりを目指したデザインは、「小型化」を得意とする、日本のお家芸の結晶です。
本作に限らず、「日本でもっとも小さな財布」は三つ折りのカタチになっています。
(財布が大きくなる理由は、日本のお札が大きいからです。)
お札を三つ折りにすることで、財布を小さくできます。
この三つ折りが使いやすさの「キモ」と言っていいでしょう。
四つ折りのサイズにするとカードは入りませんし、コインの収納量もガクンと減ってしまいます。「三つ折り」は、「使いやすさとコンパクトさ」のバランスが取れた、これ以上にない財布のカタチなんですね。
日本初の「使いやすい小さな財布」
日本での「小さくて機能的な財布」の元祖と言ってよいでしょう。
たぶん、本作が無ければ、「ストラッチョ」や「ハンモックウォレットコンパクト」は、もっと違ったカタチになっていたはずです。
使いやすさも考えたデザイン
ストラッチョ同様、「カードを重ねて入れる」つくりなのですが、本作はカードポケットにスリットがあしらわれています。押し出したり、引き出したりできるので、使い勝手はストラッチョ以上です。
カードをスライドさせる作りのため、財布を開かなくても使えるというのがユニークで使いやすいポイントです。
私の場合、ほぼ毎日行くスーパーがあって、ポイントカードとクレジットカードを出します。小さい財布なら、財布を開かずにカードを出してお会計を完了できるので、とても便利だと感じます。(なお、この機能は、「ハンモックウォレットコンパクト」でも同様です。)
よく使うカードがあるなら、本作をセレクトした方が、使いやすいと感じるはずです。
豊富なラインナップ
素材やデザインの違いがある、複数のモデルをラインナップしています。
ビジネスでも使いやすい、ノーマルモデル。
美しいエイジングが楽しめる、ブッテーロモデル。
パステルカラーが魅力の、レディースモデル。
私は美しくエイジングする革製品が好きなので、ブッテーロモデルを押します。
ブッテーロとは、イタリアの老舗タンナー、ワルピエ社の銘革。牛のショルダーを使った丈夫な革で、美しく変化するのも特徴です。
- 奥行きのある透明感が出てくる
- 深みのある色に変わる
- ツヤが生まれる
エイジングを楽しむ革として、とても優秀なんですね。
アイデア次第で、グッと使いやすくなる
ハトメ穴が1つ空いており、ストラップやカギをつけたりできます。
まとめ
もっとも小ささな財布は「小さい財布abrAsus」です。
販売開始から数年経った今でもロングセラーなのは、CMが上手いからではありません。最小のコンパクトさと、使い勝手のバランスが取れたアイテムだからです。選ばれ続けるのには、理由があるんですね。
公式サイトなら送料無料ですからもっとも安く手に入ります。楽天かamazonの会員なら面倒な登録も不要です。
ハンモックウォレットコンパクト。使いやすさも追求した逸品
「小さい財布abrAsus」が発売されてから、似たような財布がたくさん生まれました。
残念なことに、それらのほとんどが、小さいだけで使いにくいもの。目新しさが無いものなど、傑作と呼べるものはほとんどありませんでした。
そんな中、2016年に発表された財布が、ハンモックウォレットコンパクト。
「使いやすいこと」をコンセプトにした、まったく新しい、小さな財布です。
ダントツの使いやすさ
コイン、カードが、ダントツで使いやすいです。
まず、本作の特徴である、ハンモック型のコインポケット。
ここまで紹介した財布は、「コインポケットの入り口」が小さいため、コインが使いやすいとは言えませんでした。
本作のコインポケットは、ガバッと開くので、見やすく、取り出しやすく、仕舞いやすいのです。結果として、小銭が増えませんから財布をコンパクトに保つことができるんですね。
カードポケットも2つに分かれていて、使い分けができるようになっています。
ダントツの高級感
使われている素材は、国産牛の型押し。
微細な凹凸が光を取り込んで、美しい表情を見せてくれます。
紳士たるスマートな装いは、ビジネスシーンに添えても存在感があります。
美しいフォルムに映えるステッチも、大変キレイな仕上がり。
美しさ。優雅さ。気品。高級感。
これらの点においてダントツで、ただ置いてあるだけでも人目を引く存在です。
made in Tokyoで仕立てられた本作は、細部までとても丁寧に仕上げられていますから、所有する満足感もNo1です。
まとめ
コンパクトで、使いやすく、高級感のある財布を求めるなら、本作がおすすめです。
あとがき
ご紹介したのは、以下の3つの財布。
- 小さい財布abrAsus
- ストラッチョ
- ハンモックウォレットコンパクト
どれも異なる特徴があるユニークな財布です。
では、どれがおすすめかかというと…。
結局のところ、どういった機能を求めているかによって、セレクトするべき財布は変わるはずです。
最後に、使い方をイメージして、おすすめを紹介します。
気軽に使うなら、ストラッチョ。
そこそこの使い勝手とルックスなら、小さい財布abrAsus。
(さらにエイジングを楽しむなら、ブッテーロモデル)
小銭の使いやすさなら、ハンモックウォレットコンパクト。
といったところでしょうか。
Suicaやクレジトカードでの決済が増えた今日、たくさんのお金が必要となるシーンは少なくなりましたね。こういった「小さな財布」に人気が出てきたのは時代にマッチする財布だからなのかもしれません。
どれをセレクトしても、コンパクトな財布は、ライフスタイルを身軽にしてくれるはずです。
ぜひお気に入りを見つけて、快適さを実感してみてください。
参考リンク
ご紹介した、小さな財布について、もっと知りたい方はこちらをどうぞ。
より詳細にレビューしています。
小さな財布に期待すること
考え抜かれた「小さな財布」が販売されている中で、新たに「小さな財布をデザイン」することは、とても難しいものです。
後発組は、先行する財布(小さい財布abrAsus)に比べて、明らかな違いが必要になります。なぜなら、こういった「小さな財布」を求める人の多くが、「機能性」や「美しいデザイン」、「ライフスタイル」の変化を求めているからです。
ルイ・ヴィトンをはじめとする、ハイブランドに求めるものとは明らかに違うわけですね。
「今までと違う新しさ」が無ければ、ビジネスとしての勝機がありません。(それどころか、「パクリ」のレッテルが貼られることになるでしょう。)
幸運なことに、今回紹介した財布は、いずれもコンセプトや、機能でユニークな特徴を持っています。
今後、新たに「小さな財布」が販売されるなら、これらを超える何かが必要になるわけですね。
とても難しいチャレンジだとは思いますが、財布ファンとしては期待せずにはいられません。
もし「新しい小さな財布」が販売されたら、本ページでご紹介するつもりです。