YUHAKU(ユハク)は美しいレザープロダクトを得意とする、日本の革工房です。
豊富なラインナップからセレクトしたのは、フォスキーア束入れ。
本作は公式サイトのランキング上位の常連。いわば、YUHAKUの顔といえる1品です。
しばらく使ってみましたので、使い勝手も含めてしっかりとご紹介します。YUHAKUのラウンドファスナー財布を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
スペック
ブランド | YUHAKU |
---|---|
商品名 | フォスキーア束入れ(YFP114) |
収納力 | ★★★★★ |
お札入れの数 | 2 |
お札の枚数 | 40-50 |
コインの枚数 | 20 |
カードの枚数 | 12 | サイズ | W198×H95×D22mm | 重さ | 170g |
素材 | イタリアンショルダー × ポニー |
使い勝手
フォスキーア束入れは、ラウンドファスナータイプの長財布です。
外装は、牛のショルダー。カッチリとしたハリがあり、それでいてスムースな表情は、吸いつくように手にフィットする気持ちよさがあります。
一般的なラウンドファスナー財布と比べると、スリムなボディですから、手の小さな方も、しっかりと持つことができます。
男性の私が持つと、こんな感じ。
透明感がバツグンで、スムースに仕上げられています。表面にうっすらと指が映りこむほど。この奥行きのある透明感と美しい色合いは、あらゆる空間で映えます。
ファスナートップは革製。すべることなく、しっかりと掴みやすい。接続部の金属が可動するので、あらゆる方向から開けやすいのも特徴。
ラウンドファスナータイプの財布にとって、「開けやすいこと」は、使い勝手のキモとなるポイントです。そして、本作は大変よくできています。開け閉めがスムーズだから、使っていて気持ち良いのです。
財布を開くと、カードとお札を一望できます。この見通しの良さが、ラウンドファスナーの使いやすさですね。
それでは各アイテムの使い勝手を紹介していきます。
カード
両サイドにカードポケットが配置されています。
片面に6枚。計12枚のカードを分けて収納できるつくり。
一般的なラウンドファスナーと比べると、カード枚数は平均的です。とはいえ、二つ折り財布では6枚程度ですから、2倍もの収納量。カードの多い人にとっても十分でしょう。
もっと収納できるものもありますが、当然、厚みが増します。
フォスキーア束入れは、収納力よりも、スリムにすることが優先されているんですね。
お札
両サイドがお札ポケット。2層に分かれています。
- 一万円札 / 千円札
- 日本円 / ドル・ユーロ
- 日本円/ 商品券
といった使い分けができて便利です。
お札入れは、折込マチの作りのため、ガバッと開きます。お札がパラリと広がるため、見やすくて、探しやすい。そして出し入れもスムーズです。
無理なく収納できる枚数は、片面に20枚。合計40枚ほどとお考えください。YUHAKUは50枚と公表していますが、当然財布が膨らみます。
スリムに持ち歩くコツは、たくさん詰め込みすぎないことです。
ファスナーでしっかりと閉じることができるため、もっと詰め込むことができます。ただし、財布に負担がかかるので避けたほうがよいでしょう。何より、せっかくの美しいプロポーションが損なわれてしまいます。
ちなみに、カードが12枚に収まらない人は、札入れエリアに入れても良いでしょう。ガバッと開くので、カードも使いやすく感じます。
横向きに入れるとこんな感じ。
縦に入れるとこんな感じです。
ファスナーに当たらない、ギリギリのサイズです。
コイン
中央の仕切りがコインポケットです。
ファスナーで留めるつくりとなっています。
片方が折込マチ。もう片方は縫製された「方マチ」タイプですね。
そこそこオープンできます。
さらに、内装が鮮やかなキャメルカラーですから、コインはとても見つけやすいです。
方マチにしたのも、スリムに仕上げるためでしょう。(両マチにすると、使い勝手は良くなりますが、厚くなります)
財布の内装はキャメルカラー。
これは好みが分かれるかもしれません。内装がヌメ革のように明るすぎると、汚れが目立ちます。一方で暗すぎると、10円玉、5円玉が探しにくいと感じます。
フォスキーア束入れは、この中間のカラー。丁度良いバランスといえます。
使い勝手のまとめ
フォスキーア束入れの使い勝手は、平均的なラウンドファスナーと言えます。
特徴は、使い勝手を保ちつつ、スリムに仕上がっていること。
一般的なラウンドファスナーは25mm以上の厚み。一方、フォスキーア束入れは22mm。
わずか3mmと思うかもしれませんが、これが「心地よさのキモ」なのです。22mmはスーツの内ポケットに収まる、ギリギリのサイズなんですね。個人的には、25mmを超えるとかさばる感じがすごい。ストレスを感じてとてもスーツのポケットでは無理です。つまり、スーツを着る男性が、持ち歩くストレスを感じないサイズに仕上がっています。
もっと仕切りを増やしたり、マチを厚くすることで、収納量を確保することもできるわけです。しかし、フォスキーア束入れは、そういったデザインにはしていない。「たくさん詰め込むこと」よりも「携帯性」を重視したからでしょう。
結果として、一般的なラウンドファスナーよりも、ずっとスリムに仕上がっています。フォスキーア束入れは、持ち運びやすさと使い勝手のバランスが取れた財布なんですね。
特徴
フォスキーア束入れの魅力に、迫ってみましょう。
フォスキーア技法による、美しいグラデーション
全体的に靄(もや)がかったようなグラデーションが施されています。
これがYUHAKUの得意とする染色、「フォスキーア技法」です。本作の一番の魅力です。
財布の中央は、淡い色合いで、優しく柔らかな印象。どこを見ても単色ではなく、靄がかったように彩られています。
端に行くほど、少しずつ深みが増していきます。濃淡が移り変わる表情は、神秘的で、どこか妖艶な美しさがあります。
透明感のあるカラーは、染料仕上げによるもの。水溶性の染料を、革の芯までしっかりと浸透させる染色技法です(革の表面にべったりと塗る、「顔料仕上げ」とは異なり、革の風合いやエイジングを楽しめます)。
結果として、奥行きのある透明な色合いになっているんですね。
磨き上げられた表情は、まるで鏡のよう。外観をうっすらと映します。
この美しい表情はYUHAKUだけのもの。存在感もバツグンです。
ビジネスシーンでも、力強さを印象づけてくれそうです。
明るい場所では、一層グラデーションが映えますし。
暗い場所では、凛とした力強さを感じます。財布を出して扱う所作だけでなく、ただそこにあるだけで、独特の存在感を醸し出します。
YUHAKUのフォスキーアシリーズにおいて、小銭入れ付きの長財布をセレクトするなら、本作以外にはありません。
面積の大きなラウンドファスナー財布だからこそ、美しいグラデーションをもっとも堪能できる財布といえます。
総革仕立て
素材によって、財布から受ける印象や触り心地はガラリと変わります。
本作の外装は、イタリアンショルダー。ピンとしたハリがあるので、力強く、丈夫で長く使えるのが魅力です。
四足歩行する牛の、肩(ショルダー)はもっとも可動が多い部位です。筋肉をかろやかに動かし、モノとぶつかることが多い部分ですから、固くて丈夫、それでいてしなやかな革に仕上げることができます。
フォスキーア束入れは、スタイリッシュな見た目のとおり、とてもカッチリとした仕上がりです。しっかりとしたハリがあり、ぐにゃりと曲がる革ではありません。
内装は、馬革。牛革よりも、柔らかく軽い素材です。YUHAKUはいくつかのラウンドファスナーをラインナップしているのですが、その中でもフォスキーア束入れは、最も軽い仕上がりとなっています。
外と内で色のトーンが違うんですね。外装とのコントラストがハッキリとしたデザインになっています。
満足感を高める、丁寧で上質なつくり
メイドインジャパンだからこそのコダワリが細部に見て取れます。
ファスナー
ファスナートップがこちら。
金属部には、ブランドロゴの彫り込みがあしらわれています。さらに、ヘアライン加工が施されています。スタイリッシュで高級感たっぷり。所有する満足感をグッと高めてくれます。
引き手は、本体と同じトーンのレザー。なんと、こちらもグラデーションが施されています。
ファスナーと、ファスナーテープのカラーがこちら。ダークトーンのカラーです。
財布のボディーは、端に行くほど深いカラーになっています。
ファスナーのカラーも暗めの色にすることで、財布の美しさを邪魔しないデザインになっているのです。
ロゴデザイン
中央に見えるのは、金属でできたYUHAKUのロゴ。革の表情を引き立てるようにあしらわれています。
カードポケット
カードポケットはしっかりと「念引き」されています。
ポケットの強度を高めるとともに、見た目の印象を引き締めています。
こういった丁寧な仕上げは、日本の財布だからこそですね。
美しいステッチ
歪みのない真っ直ぐなステッチは、美しく高級感もたっぷり。
カーブラインも、Rを描くようにキレイに縫製されています。
美しいコバ
ダメージを受けやすい財布のフチを「コバ」といいます。コバはしっかりと仕上げられています。
ファスナートップでさえも、コバ処理されています。
丁寧なコバ処理は、美しいだけでなく、ふれたときに優しいあたりになります。
コバは財布を長く使うためのキモと言えるもの。これがしっかりと処理されている財布は、何年もキレイに使えます。(本作に限らず、YUHAKUのコバはきれいに処理されています)
豊富なカラー
フォスキーア束入れのカラーは全6色。
- Blue
- Turquoise Blue
- Wine
- Gray
- Brown
- Purple
どれも美しいグラデーションとなっています。
アフターケアについて
財布は毎日持ち歩くもの。長く使っているとどうしてもダメージが出てしまいます。
YUHAKUなら、リペアサービスを受けることができます。
あとがき
このページを見ている方の多くは、「YUHAKUの色」に興味を持たれたと思います。
YUHAKUの財布は、どれも美しくて、それぞれ異なる魅力があるため、なかなか決めきれないかもしれません。もう少し値段が上がりますが、コードバンのラウンドファスナー財布もありますしね。
そういった中で、フォスキーア束入れの特徴をあげるとこんな感じです。
- 美しいグラデーションを味わえる
- 内装のキャメルとのコントラストが楽しめる
- YUHAKUのラウンドファスナーの中で、もっとも安い
YUHAKUのグラデーションが施された財布は、決して安いとはいえません。
その中でも、もっとも手が届きやすいラウンドファスナーが、フォスキーアの束入れです。
美しさに惹かれたなら、きっと満足できるはず。
初めてのYUHAKUという方に、おすすめできる逸品です。