エムピウは、機能的な革製品をラインナップする日本の革工房です。
そのエムピウの名刺入れ(カードケース)、
『フェルマ マチ(FERMA MATI)』を購入しました。
特徴は以下のとおり。
- 30枚ほど収納できる名刺入れ
- イタリアのオイルレザー、ブッテーロを贅沢に使用
- 色ツヤが変化するエイジングを楽しめる
- 「他の人と違う」を楽しめるユニークさ
エムピウらしく、「ちょっと変わった」名刺入れです。
本ページでは、フェルマ マチの使い勝手、特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。
動画
使い勝手
美しいスムースな表情は、イタリアのオイルレザー、ブッテーロ。
エムピウでは、定番の革です。
エムピウお得意の「1枚革でぐるりと仕立てる」デザインで仕立てられたボディフォルムは、一般的なカードケースとは一線を画します。
曲線美を堪能できるプロポーション。エムピウの意匠が、フェルマにも活かされていますね。
ラウンドフォルムが、気持ちよく手にフィットします。
まだ新品の状態ですから、丸みがもっとも出た状態です。使い込むことで、スリムになっていくはず。
使い方
正面に見える、フラップ。これで本体を留めるデザイン。
ラウンドした形状のため、どの角度からでも指を添えやすい。見た目が良くなるだけでなく、使い勝手も考えられています。
フラップを上に持ち上げるようにして、オープンします。
ブッテーロはハリのある素材ですから、「元のカタチに戻ろうとする力」が強く働きます。革の剛性・ハリを活かすことで、フラップによってボディが留められるわけです。このデザインは、フェルマだけのもの。フラップでしっかりと抑えられるため、ボタンなどのパーツは必要ありません。
慣れると、片手でオープンできます。
指をそえて。
そのままギュッと握るようにすると、フラップが開いていきます。
スルリと、フラップから外れます。
中には、ポケットが2つあります。
メインポケットは、折込マチ。名刺が少ないときは、スリムなフォルムを保てます。
名刺30枚ほどを重ねて収納できます。
もうひとつが、その前面のスリット。
こちらはマチがありません。数枚ほど収納できるポケットとお考えください。
一般的な名刺入れとの違い
一般的な名刺入れは、両開きのものがほとんどです。
比べると、フェルマは「しっかりと中身を守る安心感」、「1アクションで開けるカンタンさ」を持ち合わせた名刺入れと言えます。
もちろん、「ユニーク」なことも特徴ですね。
特徴
ブッテーロの一枚革の仕立て
美しいスムースな表情は、エムピウ定番の革。イタリアのオイルレザー、ブッテーロです。100年以上続くタンナー、ワルピエ社の代表作。銘革です。
フェルマには余計な装飾はありません。
美しい素材・美しいフォルムには、必要ないからです。
内装は革張りされていなくて、ブッテーロの裏面(床面)が見えます。
もちろん、内装もブッテーロの表面にすることで、高級感がアップします。
では、なぜしなかったか?
面面を貼ると、革を多く使わなくてはいけませんし、手間もかかります。フェルマの価格が、上がってしまいます。
裏面は、スムース加工がされているため、サラリとした触り心地です。見た目とは裏腹に、引っかかったりすることはありません。機能的には問題ありませんね。
エイジングを楽しめる
ブッテーロはは、タンニンなめしで作られた革ですから、エイジングも楽しめます。新品のときは、サラリとした質感で、マットな表情。少しずつ色が深まり、ツヤを帯びる変化を楽しめます。奥行きのある透明感と、重厚さを身にまとってきます。
サラリとした手触りは、新品のときだけ。オイルが中に閉じ込められた皮革ですから、使っていくうちに、オイルが滲み出てシットリとした質感に変わっていきます。
エムピウの財布、ミッレフォッリエでもブッテーロをチョイスしています。ミッレフォッリエを3年間使った私は、その変化のスゴさを体験しています。凛とした表情に育っていく素材です。
以下は、ブッテーロを使った『小さい財布abrAsus』。ツヤ感が伝わるでしょうか。
逆に言うと、「新品のときの表情を、ずっと長く楽しみたい」なら、フェルマは合わないと思います。変化していくからです。
ちなみに、個人的にも大好きな革です。
以下の財布でも、ブッテーロモデルをセレクトしています。質感の参考まで。
豊富なカラーラインナップ
フェルマは、カラーラインナップも豊富です。イタリアの皮革はビビッドな色合いが美しいですね。
ブラウンだけは、素材がマレンマ。ブッテーロの2倍のオイルを染み込ませた革ですね。ギラリとした育ちを楽しみたいなら、こちらの方が良いでしょう。
その他のカラーは、ブッテーロ。
ちなみに、本ページでご紹介しているカラーは、ブルーです。
ミッレフォッリエでご紹介したものと同じ素材、同じ色。
あとがき
フェルマを使ってみて思ったのは、「やはりエムピウ」ということ。
一般的な名刺入れとは違う、プロポーションと使い勝手がデザインされています。
他の人と違う、ユニークな名刺入れをお探しなら、フェルマはイチオシです。