WILDSWANSはたくさんの財布をラインナップしています。それぞれカタチやサイズ、使い勝手が異なるため、迷うことはないでしょう。ただし「コンパクトな財布」を選ぶなら、ちょっと迷うかもしれない。小さい順に、以下の3つですね(リンク先は当サイトレビュー)。
「タング」と「パーム」は定番です。どちらも手にすっぽりと収まるコンパクトなボディに、美しいコバやステッチなどWILDSWANSらしさが詰まっています。サイズも機能も違うため、迷うことはないでしょう。もっと知りたい方は以下を参照してみてください。
参考:タングとパームの違い
さて、kf-003です。
パームとkf-003は同じくらいのサイズ。また、コイン、お札、カードを独立したスペースに収納できるといった機能も同じ。「WILDSWANSのコンパクトな財布」では、この2つで迷う人が多いはずです。
そこで本ページではパームとkf-003の違いをご紹介します。
WILDSWANSの店員さんに聞いた話や、実際に両者を使い比べての特徴をわかりやすくお伝えします。パームとkf-003。どちらにしようかな?と迷っていた方は、ぜひ参考にしてみてください。
動画
機能、構造、使い勝手について、違いを解説しています。動画のパームとkf-003は、どちらもサドルプルアップモデルです。
パームの解説動画です。
kf-003の解説動画です。
パームとkf-003の比較
パームとkf-003を比べて紹介していきます。
なお、本ページで掲載するパームとkf-003は、使われている革が違います。
パーム:サドルアップのナチュラル
kf-003:クロコのチョコ
WILDSWANSは異なる革、カラーリングを展開しています(クロコやシェルコードバンなどですね)。革が違ってもサイズや機能などは同じため、本ページでは革の違いは解説しません。
スペック比較
数値上の違いは、以下のとおり。
パーム | kf-003 | |
---|---|---|
機能 | 札入れ×1、小銭入れ×1、カードポケット×3 | |
サイズ※ | H86 x W100 x D25 mm | H82×W106×D25mm |
タイプ | 二つ折り財布 | |
価格 | 24,300円〜 | 25,920円〜 |
※サイズは公式サイトより引用。
比べてみるとサイズも収納もほぼ同じ。これが迷ってしまう理由だと思います。
写真で見てみましょう。左がパーム、右がkf-003です。
サイズはほぼ同じです。わずかにkf-003の方が横幅が広いのですが、個人的にはサイズの違いはまったく気になりません。
デザインで言うと、個人的にはパームの方が好み。kf-003は、台形感が強くてソリッドな印象(個人の嗜好です。1年後には逆のことを言っているかもしれません)。
どちらも流麗なフォルムです。曲線美はルックスだけでなく、手に納めたときにスッとフィットするという点においても優れています。まさに機能美。
さて、高さを比べてみると、わずかにkf-003の方が高いです(公称スペックでは同じですが)。これは、kf-003の方が「革の重なりが多いから」。内部のコインポケットにフラップがある分、厚みがあるんですね。ただ、高さについても気にする必要はないと思います。
WILDSWANSの店舗で使い込まれた両者を見せてもらいましたが、どちらともペッタンコになっていました。写真のような厚みがある状態は使い始めだけで、使い込むことで次第にスリムになっていきます。(そもそも、「スリムをウリにする財布」は他にたくさんあるわけですし、WILDSWANSの財布にスリムさを求める人はいないような気がしますが)
まとめます。
パームもkf-003もコンパクトな財布です。一般的な二つ折り財布と比べると、縦横ともに10mmほど小さい。両者に微妙なサイズの違いはありますが、個人的には気になりません。
使い勝手の比較
もっとも大きな違いは使い勝手です。
どちらもダブルホックで留めるつくりですから、開け閉めのアクションは同じ。
お札やカードなどの使い勝手に微妙な違いがあります。
お札
札入れのスペースは同じ位置。財布を開いて右側に配置されています。
パーム
一万円札がジャストサイズ。他の革(コードバンやフルグレインブライドルレザーモデルのパーム)もサイズは同様です。たくさんのお札を同時に出し入れするときに引っかかることがあります。これは使い込んでも変わりません。
kf-003
kf-003のほうが、幅が広く、使いやすいです。
kf-003の方が札入れが数mmほど長めに作られています。
一万円札の出し入れもスムーズなので、お札をよく使う場合や、たくさんのお札を持ち歩くならkf-003が良いかなと思います。
私の場合、あまり一万円札を出し入れしないので、そこまで気にならないのかもしれませんが…。パームがあと2mm大きくなるだけで、お札の出し入れはスムーズになるはずですが、コインポケットなどの設計見直しが必要となるため、難しいのでしょう。
コイン
コインポケットは違いがあります。
パーム
コインを留めるものがありません。財布を開いて、すぐにアクセスできます。
kf-003
フラップがあって、ボタンで留めるつくりです。財布を開いた後、このフラップも開く必要があります(2回開く必要がある)。コインを出すときも、仕舞うときもパームよりも1アクション増えてしまいます。また、フラップがかかることがあり、視認性もよくないと感じるかも。
また、コインポケット 両サイドのマチにも裏張りされている(革の表面が貼られている)ため、kf-003のほうが高級感がある。ただし、ハリが強くなって開きにくいです(パームのほうが開きやすい)。美観と機能性とはトレードオフですね。
比べてみるとkf-003はコインが落ちない安心感。パームはすぐに使える手軽さといったところでしょうか。
両者ともダブルホックでカッチリと閉じることができるので、フタが無いからといってコインがこぼれ落ちることはありません。ただし、開いた状態で財布を傾けると当然落ちてしまいます。(とはいえ、そういった使い方をすることはないのであまり気にする必要はありません。)
カード
収納スペースの数は同じですが、カードポケットの配置が異なります。
パーム
背面には2枚のカードが収納できます。
背面ポケットは、タングと同じつくりです。厚みのあるカードを2枚収納も可能。テンションがしっかりとかかっているため、抜け落ちる心配はありません。
それ以外のポケットは、kf-003と同じですね。
コインポケットの仕切りの内側。
kf-003
kf-003のなかで、もっとも使いやすいポケットがこちら。
コインポケットの背面は、kf-003だけのポケット。
グラウンダーとコンセプトは同じでしょうか。奥まで仕舞うとカードがすっぽりと収まるので、見にくいし、出し入れしやすいとは言えない。「持ち歩きたいけれどあまり使わないカード」を入れておくのに便利です。例えば、免許証や保険証などですね。
ベロの内側は、共通ですね。
私は、パームの方が使いやすいと感じます。背面ポケットにクレジトカードを入れていて、財布を開かなくてもサッと取り出してお会計できるからです。クレジットカードに限らず、「よく出し入れするカードがあって、財布を開かずに使いたい」なら、パームの方が使い勝手が良いと感じるはずです。
Suicaのように「財布から出さずに決済できるカード」をよく使うなら、kf-003でも気にならならないでしょう。
結局どちらがおすすめなのか?
財布に求めることは人それぞれでしょうから、「絶対にこっちが良い」とは言い切れません。
私のおすすめですが…。
どちらか1つを選ぶなら、パームを押します。特に気に入っているのは、背面のカードポケットがとても使いやすいこと。
パームを手に入れたあと、しばらく悩んでkf-003も買ってしまいましたが、二つも買う必要はないと思うので、自分に合う方をセレクトしてみてください。
あとがき
WILDSWANSからすると、大人の事情によりホンネで語ることができない部分があると思います。(例えば、パームもkf-003も左利きの人には使いにくいかなと思います。)
本ページでは中立な視点で記載したつもりですが、人よって使い方も変わるはずです。自分の使い方に合った方をセレクトすることが一番大切ですね。
参考リンク
パームとkf-003の詳細なレビューを知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。