機能的な革製品をラインナップするエムピウは大好きなブランド。
中でもメガネケース、『ロトロ オッキアリ(rotoro OCCHIALI)』は5年以上使用しているお気に入りです。
本ページでは使い勝手や特徴、メリット・デメリットについて、わかりやすく解説します。
動画
ユニークなカタチと使い方。マレンマの質感、エイジングなどが分かります。
ブッテーロバージョンです。マレンマより、油分が少なくサラリとした質感。
使い勝手
最大の特徴は、円柱のコロンとしたフォルム。どこか可愛らしい印象です。丸いフォルムのため、机に置いたときに転がることもあります。ここは好みが分かれるかもしれません。ただし、ギボシがあるためコロコロと転がり続けることはありません。ギボシがぶつかって止まる感じ。
立ちます。机の上とかに置いておくなら、立たせたほうが省スペース。
ボディには、イタリアのタンニンなめし革、「マレンマ」が使われています。一枚革でぐるりと巻いた、贅沢なつくり。継ぎ目のないボディだから、どこに触れても革の手触りを堪能できる。このデザインがエムピウらしい。今日ではロールタイプのメガネケースが各ブランドからたくさん出ていますが、オリジナルはエムピウだったはず。発売してから長く時間が経っている製品ですが、カタチが変わっていないようです。完成されたデザインなのでしょう。
ギボシで留めるデザイン。ミッレフォッリエと同じですね。
ギボシからクイッと外します。
留め具は、ゴム製。
ビヨーンと伸びる。500回以上伸縮させているはずですが、ゴムは伸びきっていません。エムピウに確認したところ、ゴムが切れたとしてもリペアしてくれるとのこと。長く愛用できます。
くるくるとボディを半回転させて開きます。メガネを出したり入れたりするときに、ギボシから外して、くるりと回す動作が必要になります。メガネを買ったらついてくるオマケのケースよりも、出し入れが手間だと感じるかもしれません。ただ、革を触っている感があって良い。
中はこんな感じ。
中央には、眼鏡がぶれないように、ノーズパッドが備えられています。ちなみにこれは外せません。
内装は、起毛スエード。眼鏡を傷つけないことはもちろん、ついつい触りたくなる気持ちよさがあります。機能的なデザインです。
特徴
イタリアのオイルレザー、マレンマ
素材はマレンマ。イタリアのタンナー、ワルピエ社の革です。ワルピエ社はブッテーロのほうが有名かもしれません。マレンマはブッテーロよりもさらに多くの油分を付与したオイルレザーです。
ギュッと押すと油分と染料が移動して、色が変化して見える。プルアップを楽しむことができる。
指を離すともとの色に戻る。楽しい。
エイジングを楽しめる
マレンマは色・ツヤが変化します。もう何年も使っているのでかなり変わった状態。
部屋の中だけでなく、国内外にカバンに突っ込んで持っていく相棒です。てきとうに放り投げたり、ツメで引っ掻いたりすることもあったのでしょう、ところどころキズが付いています。
キズは付きやすい。というかこの写真撮影中もつい引っ掻いてしまって小キズができた。最初は気になるけど、そのうち気にならなくなる。だって、傷付けずに使うことはできないですから。
これもアジです。染料とオイルをたっぷり含んだ革ですから、染料やオイルが移動して、キズが次第に目立たなくなっていきます。ちょっとしたキズを気にせず、ガシガシ使って育てる革です。
2021年12月撮影。一度もクリームを塗っていません。ツヤツヤ。
ラインナップ
色によって素材が違うのも、ロトロ オッキアリの面白いところ。
ブラウンがマレンマ。ブラックがブッテーロです。どちらもイタリアのタンナー、ワルピエ社のオイルレザー。
ブッテーロはサラリとした質感のハードな革。ゆっくりと進むエイジングを楽しめます。
マレンマの方がオイルがたっぷりと含まれています。プルアップ現象や、よりギラリと光るエイジングを楽しむことができます。
あと、お店によっては限定色も出ていますね。グリーンのブッテーロ。大好きな色です。
あとがき
上質な革で作られたメガネケースでユニークなものとなると、やっぱり本作がイチオシですね。
お値段1万円ほど。なかな自分では買おうと思わない価格なので、プレゼントにも最適だと思います。つくりも丁寧ですから、こだわりのある方にも、絶対喜んでもらえるでしょう。ずっと愛用できる眼鏡ケースとして、ロトロ オッキアリはおすすめの1品です。