日本の革ブランド、AGILITYからユニークな長財布がラインナップされています。
本日ご紹介する財布、『ボヤージュ』です。
特徴は以下のとおり。
- カタチはL字ファスナー長財布
- お札、コイン、カードをひとまとめにできる
- スマホや手帳も入る、オールインワンの財布
- さまざまな革でラインナップされている
本ページではボヤージュの使い勝手、特徴、メリット・デメリットについて分かりやすく解説します。参考にしてみてください。
スペック
ブランド | AGILITY |
---|---|
商品名 | ボヤージュ |
収納力 | ★★★★☆ |
お札入れの数 | 2 |
お札の枚数 | 30 |
コインの枚数 | 20〜30 |
カードの枚数 | 15 | サイズ | W180 × H110 × D20mm | 重さ | 114g |
素材 | ロロマ |
カタチ、構造
L字にあしらわれたファスナーでお金を収納する財布。いわゆる「L字ファスナー長財布」にカテゴライズされる一品です。
片手で持つのはチョットきつい。両手で持つサイズ感です。
一般的なL字ファスナー長財布と比べると、大きくて厚みがあります。
使われている革は「ロロマ」(詳細は後述)。
一枚革でぐるりと作られています。
片サイドにはカシメが打たれ、その上部に切れ込みがあります。
反対側(財布の内側)にDカンが隠れています。
Dカンを外に押し出してあげると、
表側に出てくる。
たとえば、ストラップなどを取り付けて、小さなショルダーバックとして使うことができる。財布を利用する「スタイル」を変えることができるわけです。
ウォレットループを付ければ、「落とさない財布」になる。旅行でも活躍しますね。
切れ込みやカシメがある見た目は、好みが分かれるデザインかもしれません。Dカンなどのパーツの分、厚みが生まれてしまいますし、そもそもストラップを取り付けないのであれば、機能的な意味はありません。
ファスナーの色はゴールド。ファスナーテープはブラック。金色の金具は高級感があっていいですね
信頼のYKK、スムーズに開閉できます。
中央に位置するポケットがコイン用。
このポケットが仕切りになって、両サイドがお札の収納スペースになります。
片サイドにはカードを収納するポケットが付いています。
さらに奥にも収納スペースがあります。
使い勝手
カード、お札、コインの使い勝手を解説しましょう。
カード
2種類のカードポケットが付いていて、合計15枚ほどのカードを収納できます。
縦に入れるカードポケット
カードを出し入れするときに、Dカンに当たるのは気になるかもしれません。ただ、Dカンはスムーズに稼働するため引っかかることはないですね。
触れるのが気になるなら、Dカンを外側に出せば接触しなくなる。ただし、外側の見た目が変わるし、ポコっと出た部分が接触するかもしれない。これを気にしないなら出してしまっても良いかもしれません。
ポケットにマチはないのだけど、幅が広いから5枚くらい重ねて入れることができます。
ポケットの高さがカードサイズとほぼ同じため、収納したカードがほぼ隠れてしまう。サッと親指でスライドさせて抜き出すことはできません。いったんカードを引っ張り出してから、選別する必要があります。
同じ構造のポケットが左右で並んでいます。よく使うカード/あまり使わないカードなど、収納分けができて便利です。
まとめて入れるポケット
仕切りのない、フリーポケットです。
カードより少しおおきなもの。たとえば、レシートや新幹線・飛行機のチケットも収納できます。カードなら5枚くらいは余裕で詰め込めます。
なお、このポケットよりは、縦スロットのカードポケットの方が使いやすいです。ポケットが高いため完全に隠れてしまう。
狙ったカードを取り出すのに手間がかかります。免許証のように、「持ち歩くけど使わないカード」を収納するスペースと考えた方がよいでしょう。
コイン
中央のファスナー付きポケットが、コイン収納スペース。
ポケットが少し浮いています。L字ファスナー財布では定番の構造です。
仕切りが左右に動きやすくなるため、お札が見やすく、出し入れしやすくなるわけです。
ただ、本作はコインポケットにファスナーが付いているため、コインを使うときに一手間かかる。力が逃げやすく、思ったように開け閉めできないことがあります。特に閉じるときは、しっかりと押さえないとファスナーが可動しません(ポケットが浮いてしまう)。
外側からガシッと掴むとファスナーをスムーズに開閉できるのですが、外側のファスナーに指が接触するため、あまり気持ちよくないですね。
さて、コインポケットの中です。
ポケットがガバッと大きく開くため、とても見やすいです。一般的なL字ファスナー財布のポケットでは、ここまでの見やすさはありえない。この見やすさと引き換えに、前述の「ファスナー操作」が増えるわけです。ここはトレードオフですね。
もちろん、取り出しやすいし、
入れやすい。
収納力もずば抜けていて、コイン20枚くらい余裕で入ります。
もっといける。30枚くらい入ります。
ただ、入れれれば入れるほど重くなるし、コインを選別しにくくなりますね。使いやすさと軽さをキープするなら20枚までに抑えた方がよいでしょう。
お札
コインポケットの左右に収納することができます。
コインの収納している量によって、お札の収納枚数は変わります。コイン20枚程度なら、お札は片面に15枚。合計30枚ほどのお札を収納できます。
左右で使い分けができて便利です。
- 千円札と1万円札
- 日本円と海外のお金
内装は床面が見えます。つまり一枚革で、裏張りはされていません。
床面のザラつきはほとんどないため、お札の出し入れで引っかかることはありません。
使い勝手のまとめ
本作の収納力は以下のとおり。
- カード15枚
- コイン20枚
- お札30枚
一般的な「L字ファスナー長財布」や「かぶせ蓋の長財布」と比べて、たくさん収納できるお財布です。
特徴
スマホもパスポートも入る、大きな財布
本作を見た人は、「大きい」と感じるはず。
一般的なL字ファスナー長財布と比べると、タテ・ヨコ・厚み、その全てが大きい。
大きなサイズは、「お金とカード以外のアイテム」を収納できるようにデザインしているから。
たとえば、銀行手帳やパスポートも入る。
スマホも入る。一般的なL字ファスナー長財布を大幅に上回る収納力を誇ります。
Dカンを活用した使い方
外側にDカンを出すことが出来る。
ウォレットループを取り付ければ、スリの多いヨーロッパの旅行でも安心して使える財布になる。
Dカンは両端にあるから、長めのストラップを付けることで小さなカバンにもなりそうです。スマホも入りますし、オールインワンの財布(兼カバン)として使えるわけです。
ロロマ
部位によって濃淡のある皮革です。
ブライドルレザーのブルームが薄まったような、粉を吹いたような表情です。使っていくと無くなっていくでしょう。
サラサラとした手触りのスムースレザーです。
手に馴染む、固すぎず、柔らかすぎずの質感。厚みは1mmほど。ブッテーロやブライドルレザーより柔らかく、ミネルバよりはハリがある革です。
ボヤージュは、異なる革でもラインナップされています。
それぞれ、色・質感が異なるので、好みで決めれば良いでしょう。
仕上げ
コバは断裁されたまま。
本作は1万円しない財布です。3万円以上の財布と同等の仕上げを求めるのは酷ですね。安くて上質な仕上げは存在しないのです。
あとがき
財布は小さいほど持ち歩くときに快適になる。しかし、携帯性と引き換えに、収納力と使いやすさを犠牲にすることになる。トレードオフなのです。
「どのようなスタイルで使うのか」によって最適な財布が決まる。
ボヤージュは、お金やカードをたくさん入れたい。さらに通帳やパスポート、スマホなどもひとまとめに管理したい。そんな人にフィットする財布といえます。