Ad maiora! Designare(アドマイオーラデジナーレ)の財布『ふっくら子猫のコインケース』を購入しました。
使い勝手や特徴などについて分かりやすく解説します。
カタチ、構造
手のひらに収まるサイズ感のコインケースです。
猫をモチーフとしたフォルムが本作の特徴。
目を引くのは、見たことがない財布だからでしょう。革のハリとしなやかさを活かした設計によって、猫の柔らかさとふっくらとしたプロポーションを両立しています。今にも動き出しそうな躍動感は、素材の良さだけでなく縫製やマチのデザイン、ファスナーの貼り合わせなど、さまざまな技術を注ぎ込んだプロダクトだからです。本作のような財布はデザインと製作を担う職人が考案するオリジナル(試行錯誤してデザインされている財布)であり、量産品では見かけません。
さて、外装はイタリアのオイルレザー、ブルガロ(詳細は後述)。ハリのある質感です。
猫の背の、多面的なカーブにファスナーが綺麗に貼られています。
猫の尾をモチーフにしたファスナーの引き手。
硬いブルガロを貼り合わせて作っているため、しっかりとハリがあり、操作しやすいです。美観だけでなく操作しやすさも作り込まれています。
中はこんな感じ。
使い勝手
カードやお札は収納できません。お札は何度も折りたたむと収納できそうですが、使いやすいとは言えません。無理に入れる必要もないでしょう。
コイン
マチ構造になっているためガバッと開きます。
小銭の収納量は20枚ほど。入れやすいです。
小銭が見やすくて、
取り出しやすいです。
素材
イタリアのオイルレザー、ブルガロ
素材はブルガロです。イタリアのタンナー、ロスティバーレ社は様々なオイルレザーを作っています(同社のネブラスカも素晴らしい素材です)。
スムースな革で、手触りが良いです。
小さくて可愛らしい製品に、高級で高品質なブルガロを贅沢に使っているのも本作の魅力でしょう。新品の時はマットな印象ですが、わずかに油分を感じます。使い込むことでツヤが出てきますし、タンニンなめしの革ですから色も濃くなるエイジングを楽しめます。
クオリティ
品質は高いです。各所に品質が作り込まれています。
コバ
光沢が出るように磨かれています。切り目と呼ばれる、磨き込む技法で美しく、滑らかなコバが作り込まれていますね。
凹凸が出ないよう平滑に作り込むには時間がかかるため(価格が上がるため)安価な革製品ではコバは仕上げられていないことが多いのですが、本作は細部までつるりとした手触りを感じられるほどに丁寧に磨かれています。美観にも優れ、高級感があります。
ステッチ
革と同系色で縫われているため、糸目は目立たないのですが、綺麗に縫われています。
カーブを描くステッチで猫の足をデザインしています。革のフチ以外を綺麗に縫うのは難しいため、この縫い目からも技術の高さとこだわりを見て取れます。
あとがき
見た目が特徴的ですから、人を選ぶ製品だとは思います。細部まで丁寧に作られていますし、猫がお好きな方は気にいるかと思います。
Ad maiora! Designareはユニークで美しいプロダクトが豊富です。シンプルで華美でなく、革の性質を生かした立体的なフォルムのプロダクトがラインナップされています。人とかぶらない、美しい革製品をお探しでしたらおすすめです。