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エムピウ カンペットのレビュー。ミネルバリスシオのマウスパッドの特徴に迫る

機能的でユニークな革製品を得意とする、エムピウ。マウスパッドカンペット(campetto)をご紹介しましょう。

特徴は以下のとおり。

  • 総革仕立てのマウスパッド
  • 素材は、ミネルバリスシオ
  • 色ツヤのエイジングを楽しめる

毎日使うマウスパッドだからこそ、上質なものをチョイスしたい。そうお考えの人におすすめの逸品です。

本ページでは、カンペットの使い勝手、特徴などを分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

動画

ミネルバリスシオの質感、カンペットのつくりが伝わるといいのですが。

エムピウのマウスパッド、カンペット

使い勝手

カンペットの表面は、ミネルバリスシオ。
イタリアの名門タンナー、バダラッシカルロ社の代表的なオイルレザーです。

裏面は、国産の豚革。少し起毛しているため、滑り止めとして優秀です。
気持ちの良い素材なのですが、一旦セットすると裏面は見ることがない。贅沢ですね。

さて、使い心地はというと、ふつうに快適。

マウスパッドの役割は、「スムーズにマウスを滑らせ、快適に操作できること」。これに尽きます。

ミネルバリスシオは極めてスムースな表面で、サラリとした質感です。だから、マウスの滑りもいい。

カンペットには芯材が入っているようです。ミネルバリスシオは柔らかい革なのですが、ぐにゃりと曲がったりしません。

サイズは、180 x 180mm。一般的なマウスパッドとサイズ感は同じくらい。ちょうど良いサイズです。

さて、今日マウスパッドが必要かというと、必須ではない・・・。

さらに私の場合、4つくらいマウス類を持っているのですが、作業の90%は、トラックボールマウスを使っています。

もっとも愛用しているのはロジクールの最高峰、「MX ERGO」。親指のあたりに付いたボールを転がすことで、カーソルを動かすタイプです。

世界一高価なトラックボールマウスですが、イチオシです。毎日使う仕事道具だから、他のマウスより数千円高くても選ぶべき。快適に、疲れずにPCを操作できるのだから、もっともコスパが良いです。時間効率と快適さで考えるべきですね。

トラックボールマウスでは、そもそもマウスを動かさないため、マウスパッドは不要です。

では、どのようにカンペットを使うのか。

ひとつはマウスの高さ調整。

アームレストを買ってみたものの、もっと疲れない「高さ調整」ができるかを検証したかった。

本体の厚みは7〜8mmくらい。この厚みの分、高さを調整できる。

マウスを上げることで、手首が上にいく。

アームレストと合わせてつかう。

マウスが高い場合は、カンペットを手前に置くことで、アームレストになる。

この配置の場合、ミネルバリスシオをお触りできる特典がある。マウスパッドの役割からはかけ離れるけど、革好きなら最高の休憩タイムです。仕事中にもエイジングを楽しめる。素晴らしい。

特徴

革で作られたマウスパッドはさまざまなブランドが出しています。
カンペットは8,000円ほどするのだけど、もっと安価な革のマウスパッドもあるわけです。

では、安価なマウスパッドと何が違うのか。カンペットの特徴に迫ってみましょう。

ミネルバリスシオで作られた、贅沢なマウスパッド

本作の特徴は、ミネルバリスシオを使ったマウスパッドだということ。
イタリアのタンナー、バダラッシカルロ社の代表的なオイルをたっぷりと含んだ革です。エムピウ以外にも、GANZO、ココマイスターなどの日本有数の革工房で採用される素材ですね。

微細な表情が見えますが、触れても凹凸は感じられません。極めてスムースです。

色のラインナップがいくつかあるのですが、今回チョイスしたのは「tabacco(タバコ)」。ブラウン系の色です。

光の当たり方によって色合いが違って見えます。のっぺりとしたした表情も、明るい空間で見ると濃淡が見て取れますね。

ご覧のとおり、マットな質感です。

が、これは最初だけ。少しつずつ色が深まり、ツヤがぐんぐんと上がってきます。

ミネルバに限らず、タンニンなめしの革であればエイジングを楽しむことができるのだけど、変化のスピードと変化率でいうと、ミネルバはNo1です。エイジングを楽しみたい人に本当におすすめできる革なので、「はじめての革財布」など、お探しの方にもチョイスしてみてほしい素材です。

ミネルバリスシオのエイジングを楽しみたくて買ったのも理由のひとつなのです。エイジングは後日お見せできればと。毎日使っているので、比較的早くご紹介できるかと思います。

カラーバリエーションが豊富

本作のカラーパターンは4種類。けっこう悩みました。

  • napoli
  • black
  • cognac
  • tabacco

napoliはもっとも色が変化するのだけど、ミッレフォッリエやゾンゾで持っているし。
blackは、色がほとんど変わらない(チェント2で使った)。
cognacに近い色を、ブックカバーCLでチョイス済み。

なので、tabaccoをチョイスしました。エムピウでエイジングサンプルを見せてもらったのだけど、農色のtabaccoもけっこう変化していて、それを味わってみたかったのです。

美しい仕立て

革製品を安く、効率的に作るには、「四角形」がベスト。
なぜなら、革をストレートに断裁できるため、カッティングが容易で無駄が出ないからです。制作に時間もかからないため、安価になります。

カンペットはどこを見ても、ストレートラインがありません。このラウンドしたフォルムにするためには、革を丸く切り取る必要があるわけで、切り取った革は使われません。この丸いカタチこそが贅沢さの証なのです。

革を張り合わせたエッジは、ふくよかなラインを描いています。ミネルバはやわらかいコバのため、コバを磨いて仕上げることはできません。カンペットでは内側に折り返して、ミネルバのコバが見えないように隠されています。

ステッチの色は、ミネルバと同色。革の表情に集中できるように、控えめのカラーが採用され、均等にステッチワークされています。細部まで美しいですね。

エムピウのロゴは、定番の型押しで目立ちません。本作はマウスパッド。マウス操作を邪魔する装飾はあってはいけないのです。

あとがき

上質な革で作られた、エイジングも楽しめるマウスパッドを探すとほとんどないはず。
カンペットは革マニアのためのマウスパッドといえるでしょう。
もちろん、マウスパッドとしての機能性は十分です。