革工房ル・ボナーの「革のデスクマット」を購入しました。
特徴はこんな感じ。
- A3大のサイズ
- ブッテーロ一枚革
- 濃淡のある表情とエイジングが楽しめる
革のデスクマットをお探しの方は、参考にしてみてください。
デスクマットを探す旅
机にキーボードやノートを直置きしていたのですが、革のマウスパッドなどを揃えるうちに、デスクワーク中も「革」をもっと楽しめないかと思うようになりました。
で、「革のデスクマット」が気になりだしたわけです。
デスクマットの最適なサイズ
サイズの条件は以下のとおり。
- A4の紙を、縦にも置きたい
- PC作業時は、キーボードレストとして使いたい
- キーボードの隣に、小物を置けるくらいの余裕がほしい
素材
エイジングを楽しめる革(後述)。
しかも数年使うことを考えて、エイジングが少しずつ進むもの。
(ミネルバはエイジングが早すぎるからNG)。
上記を条件とすると、選択肢がほとんどなかった・・・。
今回はル・ボナーのデスクマットをチョイスしました。
動画
サイズ感、ブッテーロの質感。ミネルバリスシオとの違いなどを紹介しています。
パッケージ
大きなダンボールが緩衝材に梱包されて到着。これは嬉しい。
くるりと丸められた状態で配送されると、革に「反り」が出てしまうから。配送方法もサービスのひとつですね。
開封。不織布がとにかく大きい。大切に包まれています。
大きな革製品は、パッケージから出すときワクワクします。
特徴
イタリアンレザー、ブッテーロを贅沢に使用
素材は、ブッテーロ。
イタリアのタンナー、ワルピエ社の代表作。スムースタイプのオイルレザーです。
さまざまなブッテーロの製品を手に入れてきましたが、本作がもっとも大きい。
これまで、手に入れてきたブッテーロのアイテムは10を超えます。しかし、そのほとんどは濃淡のない表情でした。
たとえば財布などの「面」が小さいアイテム。ほとんどのメイカーは、均一な表情の部位を裁断して作っているのだと思う。シワや血筋などが見えなくて、新品のときはマットで高級感を感じられなかった。もちろん、エイジングすることで、グッと魅力が増すのだけど。(写真は、エムピウ ストラッチョ)
本作のサイズは345×460mm。
圧倒的なサイズです。ここまで大きくなると、均一な表情を求めるのは難しい。
天然素材である革は、繊維密度が均一ではないため染料の浸透具合も違う。だから濃淡が生まれる。大満足です。これもタンニンなめしの醍醐味よね。
血筋が見えるし。
焼印のような模様も見てとれます。一般的には、革製品には使われない。かなりレアです。
制作過程(または輸送中?)で付いたであろう、キズもある。
こういった表情に不満を覚えるなら、本作のように「大きな盤面の革製品」はチョイスしないほうがよいでしょう。特に、ブッテーロのようなタンニンなめし、かつ染料仕上げの革は、キズがつきやすい。傷が一切ない個体は存在しないのではないかと思います。
本作は「デスクマット」です。使っているうちにどうしてもキズ付くし、ペンを走らせたら跡もつく。
ただ、ブッテーロだから気にしなくていい。色ツヤの変化するエイジングを堪能できる革だから、キズは少しずつ目立たなくなる。本作をチョイスした理由のひとつは、何年も使うことで変化していく楽しみが味わえるからです。
使い勝手
厚みは2〜3mm。ブッテーロはハリの強い革のため、この薄さでも十分。もちろん、持ち上げたら、「たわむ」のだけど、置いて使うものだから問題ないです。
裏面はブッテーロの床面。ヤスリがけされているのかな。毛羽立っているため、滑り止めとしての効果を高まっていますね。表面と「滑り具合」を比べてみました(動画にしたけど、伝わりにくいかも・・・)。やはり裏面は摩擦が効きますね。滑りにくいです。
サイズ感はこんな感じ。
- IPhone XS
- A4の紙、その上にiPad Pro 10.5インチ
- 大きめのマウス
A4の紙を縦に置いて、ペンを走らせることができるので、サイズは十分。
パソコンの作業ツールも十分に配置できる。
マウスパッドはエムピウのカンペットを使っているので、キーボードを置いてもかなり余裕がある。マウスパッドも兼用となると、少しキツイと思います。
左側には、外した時計を置いたりできる。机への直置きを躊躇する、精密なアイテムを置けるのも嬉しい。
キーボードの手前にも十分にスペースがあるため、ブッテーロの質感、手触りを楽しみながら仕事ができる。革好きにはたまらないですね。
特徴
仕上げ
美しいステッチ
ステッチワークは均等で、カーブもきれいです。
太めの糸でステッチされています。立体感があり、キリッと締まる表情。ブッテーロと同色なのも嬉しいポイント。あくまでも、主役はブッテーロなのです。
コバはそこそこの仕上げ
コバの仕上げは上質とは言えません。四角すべてが、ささくれ立っているし、塗料も塗りがあまくて繊維がところどころで見えています。
美しい仕上げには、職人さんの時間をかける必要があります。「安くて上質な日本の革製品」はありえません。
本品は高価ではない。だから、最上質を求めるのは間違っているのだけど。「1枚1枚手作業で磨かれ美しい仕上りです」と広告されていると期待しちゃいますね。
期待値が高められた分、ちょっと残念に思うわけです。実物を確認できないのは、通販のデメリットですね。
ちなみに、ル・ボナーのほとんどの革製品は、コバが美しく仕上げられています。キーホルダも財布もカバンも。みんな上質。本当にきれいなプロダクトです。
個体差からもしれないし、本品がコバ仕上げに注力しない方針なのかもしれない(財布や名刺入れのようにコバに時間をかける価値は無い。という方針かもしれない)。
あとがき
ブッテーロは大好きな革。しかも濃淡のある表情のデスクマットだったから、大満足でした。
人によって「好みの革」は違うと思うし、購入したら長く使うことになる。だから、急いで買わずに、いろいろな革製品を見てからの購入でも良いかもしれません。
こだわりが強いなら、オーダーするのもアリでしょう。
ブッテーロやミネルバなどは、革が大きいため大きなデスクマットもオーダーできると思います。