財布のカタチは、大きく2つに別れます。
- 長財布派
- 二つ折り派
二つ折り派が重視するのは、フットワークの軽さでしょう。財布をヒップポケットに入れて出かけられる「快適さ」に慣れているため、長くて大きな長財布は、セレクトしたくないわけです。
この「長財布は長くて大きい」を出来るだけコンパクトにした機能性の高い財布が、本ページにてご紹介する、safujiの『ミニ長財布【ガイド納富氏コラボモデル】』です。
一般的な長財布より短くコンパクトで、さらに収納力もあります。これまで二つ折り財布を諦めてきた人にこそオススメしたい一品です。なぜなら、二つ折り派だった筆者が1年以上使い続けているからです。
本ページでは、ミニ長財布の特徴、メリット、デメリットなどについて分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
特徴
- かぶせ蓋の長財布
- 短いから、お尻ポケットに、スッキリ収る
- 15枚のカードを収納できる
- 小銭がたっぷり入り、見やすくて、使いやすい
- お札入れが2つあるから、紙幣やギフトカードなどを分けて収納できる
- 上質なイタリアンレザーを贅沢に使っている
スペック
ブランド | safuji |
---|---|
商品名 | ミニ長財布 ガイド納富氏コラボモデル |
収納力 | ★★★☆☆ |
お札入れの数 | 2 |
お札の枚数 | 20 |
コインの枚数 | 15 |
カードの枚数 | 15 | サイズ | W170×D94×H20mm | 重さ | 121g |
素材 | 牛革(ナッパネピア、ブッテーロ) |
ミニ長財布にはいくつかモデルがあります。その中でも、イチオシが本ページでご紹介する「ガイド納富氏コラボモデル」。
一般モデルに比べ、機能性が高く使いやすいように改良されています。
動画
ミニ長財布は、独特のデザインの財布です。使い方、革の風合いが伝わるように動画にしてみました。
とても使いやすいコインポケット
「使いやすさ」は財布に求める本質的な機能ですね。ミニ長財布は、あらゆる長財布のなかで、もっとも使いやすいと思います。
財布の長さを最大限活かした「コインポケット」です。これが特に素晴らしい。
ここまで広げることができる小銭入れは、他にありません(小ささや薄さを売りにした長財布はたくさんありますが、その多くがコインが使いにくいです)。
1つのボタンで留めるだけ。ちなみに、このボタンもとても上質なものが使われています。シンプルなつくりだから、1アクションで開閉できます。コインが見やすく、取り出しやすく、そして入れやすい。一般的な長財布と比べると、群を抜いています。私は日本一使いやすいと思います。
ただし、1つ注意点があります。
小銭入れは1つのボタンで留める構造で、完全に閉じられるわけではありません。開口部が地面を向くように財布を広げると、小銭が抜け落ちてきます。
ファスナーだと開け締めに手間がかかるし、財布も分厚くなる。だから、使い勝手を重視して、このデザインにしているのでしょう。
財布を閉じているときに落ちることはありませんし、開くときには水平にするか、写真のように開口部が上を向くようにすると落ちることはありません。最初は少し戸惑うかもしれませんが、私は1週間ほどで慣れました。
20mm短くなった長財布の見た目と使い勝手
最大の特徴は一般的な長財布よりも、15〜20mm程短いことです。
「1万円札」は、(たぶん)世界一長い紙幣です(ドルやユーロはもっと短い)。
1万円札を快適に出し入れできるように、一般的な長財布は「1万円札のサイズ+α」と、余裕をもたせたデザインになっています。長財布が長いのは必然だったわけですね。
一方、ミニ長財布のサイズは1万円札の幅+ 4mm程度の長さしかありません(紙幣の左右+2mm程度が、財布の端っこ)
この「ギリギリまで攻めたサイズ」だからこそ、一般的な長財布に比べ10mm以上も短くできたのです。
最初は、1万円札を収納する際に少し手間どるかもしれません。
というのも、幅をギリギリまで削っているため、適当に突っ込むと引っかかってスッと入れられないことがあります。ただ、これも慣れれば問題ありません。財布に対して、真っ直ぐ紙幣を入れればサッと収納できます。
バツグンの短さは、財布のルックスも大きく変えました。
文庫用のブックカバーと並べてみても、長さがほとんど変わりません。
パット見だと「手帳」に見間違えられたりするのは、一般的な長財布の縦横比と異なるからでしょう。
コンパクトだから、手に持ったときのバランスが良く、取り回しが楽なのです。
お尻ポケットに入れて持ち歩ける携帯性
長財布をお尻ポケットに入れて持ち運ぶのは、ちょっとリスキーでした。
財布がポケットから飛び出すため、落とす可能性が高いですし、スリの被害などの不安もありました。
safujiのミニ長財布も完全にポケットに入りきるわけではありません。ただ、一般的な財布よりも短いため、とても収まりが良いのです。
ミニ長財布と、一般的な長財布を後ろポケットに入れるとこんな感じです。
ミニ長財布の方が、よりスッキリと収まっているのが分かるでしょうか。
実際、私はお尻ポケットに入れて持ち運ぶことが多いのですが、安心して持ち運ぶことができています。これも「短い」からこそ体験できるライフスタイルなのです。
ガイド納富モデルの機能性
本記事で紹介しているのは、「ガイド納富モデル」。一般モデルから、大きく改善された点があるのが魅力です。
その特徴を見ていきましょう。
たくさんのカードを収納できる
通常モデルは、カードを階段状に、縦に収納するタイプです。
カード収納枚数は5枚。
長財布に求めることの1つは「収納力」のはず。1つの財布でオールインワンを求める人にとって、5枚は少なく感じるのではないでしょうか。
また、カードを段状に収納するタイプには、デメリットもあります。
厚みの異なるカードを収納すると、カードとカードの間に隙間が生まれます。この状態は財布に負担がかかり続けるため、型崩れを起こしてしまいます。財布も歪んでしまうため、美しくありません。
一方、ガイド納富モデルのカード収納枚数は、なんと14枚。
カードは、重ねて入れるシンプルな形になっているため、「歪み」も起きません。
よく使う、2枚のカードへ、すぐにアクセスできます。
スリットの後ろにもカードを収納できる構造になっていて、6〜7枚程入ります(厚いカードだと4枚ほど)。
また、コインポケットの裏にもカードを1枚収納できるポケットがあります。
Suicaなどを入れておくと、とても便利です。
長財布の「どの部分をピッとさせるんだっけ?」と考えることが無くなりました(常に中央をタッチすれば良いので、迷うことがありません)。
薄く、軽くなった
パーツを見直し、薄く改良することで、一般モデルよりも財布を薄く、約20g軽量化しています。
素材の違い
一般モデルは一部豚革を利用しています。
一方、当モデルは牛革。素材も特別です。
外側とカード入れの部分は、「ナッパネビア」という革。
イタリアの老舗タンナー バダラッシカルロ社の、オイルレザーです。
バケッタ製法でなめし、天然素材のワックスを塗りこんだ革です。
霧がかった表情が特徴で、この正体がワックスです。利用していると自然と財布に馴染んでいくため、霧が晴れるように薄くなっていき、代わりに、黒くツヤのある色に変わります。
コインポケットのパーツは「ブッテーロ」という牛の肩の革を使っています。ハリがあって、非常に丈夫。使い込むことで、透明感のある色ツヤが生まれてきます。
どちらもイタリアの高級皮革。アパレルブランドの財布で採用されることは、まずありません。
機能美が光る。手間をかけた丁寧な縫製
外側はナッパネビアの一枚革で、全体を覆うように贅沢に仕立てられています。
財布を薄くするため、ミニ長財布は2枚の革のみで作られています。外側を覆うナッパネビアと、小銭入れを構成するブッテーロの1枚ずつです。
小銭入れ以外の部分はナッパネビアを織り込んで作られています。1枚の革でぐるりと包み込むように作られているのが伝わるでしょうか。
小銭入れも大きなマチを持たせつつ、薄くするために1枚の革を織り込んでいます。
この構造にするためには、「手縫い」しなくてはいけません。ミシンが使えないため手間がかかりますし、高い技術が必要になるのです。
工夫と手間をかけることにより、財布をなるべく薄くし、121gという軽さを実現しています。
手縫いすることで外側にはステッチがありません。
これはsafujiの財布に見る、代表的な意匠。量産品では味わうことができない、美しさです。
目に入るのは、革だけ。その表情をたっぷりと堪能できます。
経年変化(エイジング)
1年と2ヶ月。ほぼ毎日使った状態がこちら。
表面のロウは、ほぼ無くなりました。その代わりに手の油が移り、うっすらとツヤが生まれてきました。
小さなキズはありますが、safujiの特徴である「丸み」や「柔らかさ」を感じてもらえるかとおもいます。
追記
本記事を書いてから、さらに3年ほど経過。たまに使っています。
外装のロウ成分は無くなり、ツヤがさらに増しました。
よく擦れる、エッジ部は美しく光っています。
内側は外装と比べるとエイジングのスピードはゆっくり。まだ少し、ロウが残っています。
左が新品のナッパネビア。右が購入してから7年目のミニ長財布。
比べてみると、ほぼ黒になりますね。
あとがき
これまでの長財布は、二つ折り派がセレクトすることはなかったはず。ヒップポケットに入れるには長過ぎたのです。
私もミニ長財布を購入する前は、二つ折り財布を使っていました。お尻ポケットにスッポリと収めて、手ぶらで出かけたいからです。
ミニ長財布は「二つ折り財布が好きな人」にこそ手にとって欲しい逸品です。さすがに、二つ折りには及びませんが、日本で一番短い長財布。長財布の大きさで悩んでいた人にも受け入れられるサイズ感です。
もちろん、長財布のメリットも、しっかりと押さえています。
- 2層のお札入れで、20枚以上のお札を持ち歩ける
- コインが見やすく、取り出しやすい
- たくさんのカードを持ち運ぶことができる
いずれも、二つ折り財布では実現できない機能です。
使いやすく、持ち運びやすく、お尻ポケットに入る上質な革財布。
これらを満たす財布は、本作以外にはありません。これまで、二つ折り派だった人も、十分に満足できるはずです。