ものぐさでも続けられる!レベル別 革財布のメンテナンス。安くてカンタンなケアの紹介

出典:http://thepacked.com/

革財布をお使いの方は、どのようなメンテナンスをしていらっしゃるでしょうか。

最初は美しかったのに、長く使っているうちに、色や艶が無くなり、上品さを感じられなくなったという経験はないでしょうか?

適切なメンテナンスをすることで、美しい状態を保つことができます。また、落ちてしまった「艶」や「しなやかさ」を復活させることもできます。

ただ、こういったメンテナンスって革好きじゃないと面倒だと思うんですよね。

そこで今回は、レベル別に、革財布のメンテナンスについてご紹介します。
もっともカンタンで気軽なものから、クリームを使ったものまで、革財布のメンテナンスに本当に必要なことを分かりやすくお伝えします。

お読みいただければ、お持ちの革財布を長く、美しい姿で愛用できるようになるはずです。

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レベル別 革財布のメンテナンス

まず、とても大切なことですから、最初にお伝えします。

  • 毎日同じ財布を使う
  • オイルを含んだ革でできている
  • カバンで持ち歩く(ポケットに突っ込んだりしない)

このように財布をお使いなら、基本的にメンテナンスは必要ありません

人の手には、「適度な油分」があります。毎日財布を使ってあげることで、手から革へと油分が移り、革が潤った状態になるからです。

逆に、利用頻度が低かったり、乾燥する状態に長く放置したりすると必要になってきます(ココらへんは後述します)。

それでは、長く、美しい状態を保つために、適切なケアを押さえてみましょう。

レベル1 汚れ落とし

カバンの中で持ち歩いていても、革の表面にはホコリなどが付着しています。
長くキレイに使いたいなら、財布の表面を乾拭きするていどのメンテンナンスはしてあげた方が良いでしょう。

こちらはほとんどカバンで持ち歩いている財布です。
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一見キレイですが、折込マチの部分には、このようにホコリが付いています。
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革は、呼吸する素材です。ホコリや汚れがついていると、その呼吸が妨げられてしまうんですね。これが長く続くと、乾燥→艶の減少→ひび割れ。といったことになる恐れがあります。

で、一番カンタンなのが、布を使った乾拭き。布は何でも良いですが、財布がコードバンなどの場合、傷がつく恐れがあるため、なるべく柔らかい、線維の細かい生地のものが良いでしょう。

おすすめは、ドイツ ペダック社のレザーグローブです。
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表面はきめ細やかな羊毛がびっしりと覆われています。贅沢な絨毯のようです。
手のひらを入れるポイントがあります。これで財布を優しく拭いてあげるだけでOK。
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ぐにゃりと柔軟に曲がるので、丸みのあるフォルムの財布も、カンタンに乾拭きできます。
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ただし、こちらは、「細かい部分のホコリ出し」は苦手です。普段手元に置いておいて、テレビでも見ながら撫でてあげる、といった使い方が気楽で良いです。

細かいパーツのホコリ取りに、時間をかけたくないなら、ブラシを1つ持っておくことをおすすめします。
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わずかに弧を描いているのが伝わるでしょうか。持ちやすく、ササッと汚れを落とすことができる非常に便利なアイテムです。財布だけでなく、あらゆる革製品に使えるオールラウンダーですね。「綿棒」とかでも良いのですが、小さすぎて時間がかかります(そんなの面倒ですよね)。

ちなみに、もっと小さなブラシでメジャーなものが、ペネトレィトブラシです。

細かいところの掃除は便利なのですが、私自身はコロニルのブラシしか使っていません。男性の私にとっては、大きいブラシの方が手馴染みが良いですし、あんまり時間をかけずにできるからです。

基本はここまででOK。革が十分に呼吸できる状態になりますから、美しくエイジングさせる環境は最適なものになります。

レベル2 潤いを取り戻す

毎日使わない、乾燥する場所においておいた。

こういったとき、革から油分・水分が抜けていき、潤いが無くなっていきます。

このまま放置すると、シワ、割れが起きやすいため、補給してあげましょう。
おすすめは、デリケートクリーム。
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とても柔らかなテクスチャです。水分が多め、油分は少なめですから、使いやすいクリームですね。

嫌な匂いがしないため、素手で触っても気になりません。何より、手で塗る方が楽です。私の場合、軽く手にとって、指や手のひらで触れるようにして補給するように使っています。
塗った直後は、革が変色したように見えるかもしれませんが、すぐに革に浸透していって、元に戻ります。

水分が多いため、コードバンなどの「水に弱い革」にはベッタリと塗るのは避けた方が良いでしょう。

小さな容器で、60ml。2年以上持ちます。お手頃な価格ですから、1つ持っておいても良いでしょう。コレ1つで、あらゆる皮革製品に使える万能選手です。

ちなみに、アボガドオイルを主成分とした、リッチなクリームもあります。香りも良いそう。

レベル3 艶を取り戻す

さらに乾燥が続き、油分がなくなってくると、潤いやしなやかさが無くなります。

けっこうヤバくて、ひび割れなどが起きやすい状態ですね。

運良く、私はこの状態になったことがありません。

手で触れることが多い財布なら、レベル1のメンテナンスをしておけば、ここまで来ることはありません。

どうしても艶を出したいなら、おすすめはM.MOWBRAYのアニリンカーフクリーム。

先ほどご紹介した、「デリケートクリーム」よりも油分の配合量が多いため、革に艶を出すことができます。コードバンなどにも利用できる万能選手です。

革の受けるダメージと、ケアの方法

革は天然素材ゆえに、経年や環境によってさまざまな変化が現れてきます。

ここでは、革に起こりうる症状と、必要なケアをご紹介します。

オイル抜けによる乾燥

革のなめしには「仕上げ」工程があります。
仕上げでは、着色を含めて、革にさまざまな機能を付与する作業を行います。

この工程で、加脂を行うことがあります。なめした直後の革は、動物の脂肪がほとんどなくなっていますから、革のオイルを浸透させることで潤いを与える作業です。
この革が「オイルレザー」呼ばれるものですね。

ちなみに、加脂も着色もしない革がヌメ革です。
ヌメ革は乾燥しやすいため、革をたいせつに育てる決意がある人にオススメです。
パーム 色の表現

革のオイルは、時間の経過や、革を押したりすることで、芯の方から表面ににじみ出てきます。これが艶となって革製品に光沢をもたらします。

浸透したオイルには限りがあるので、いつかは油分が無くなってしまいます。
見た目の変化は、革に潤いや光沢を感じられなくなってきます。触った時にゴワゴワとした感じになり、しなやかさが少なくなっていきます。こういったときにケアが必要になります。

乾燥した革は、引っ張りや衝撃に弱いだけでなく、自然とヒビ割れという修復が難しい状態を引き起こす可能性が高くなります。
(修理は可能ですが、高価ですし、完全には治りません)

そこで、革に潤いを与えるためのクリームを使います。
オススメは先程も紹介した、M.MOWBRAYの デリケートクリーム。
ものぐさな私も愛用しています。

  • 安い
  • 嫌な匂いがせず、手で濡れる
  • べたつかず、すぐに吸収されていく

カバンやベルトといった、手で触れることが少ない革製品はオイル抜けが顕著です。
ちょっと時間ができた時に、テレビでも見ながらサッと塗ることができるお気軽なアイテム。1つ持っていれば3年ほどは持ちます。

水分が主体の栄養クリームですから、革の芯まで浸透させやすいのが特徴。
効果は、柔軟性を高めたり、保湿力を向上させたりといったところです。ガシガシになった革ジャンなどに塗ると、グングン吸い込んで潤いが復活します。
(光輝かせるためのものではありません。)

水分を多く含んでいるため、淡色の革へ使うときは、目立たないところで試してください。

水に弱い革、色落ちしやすい革のケア

アニリン染料を利用した革製品は、水に濡れると色落ちしやすいので注意が必要です。
先ほどご紹介したデリケートクリームは水分が多いため、避けたほうが良いです。

では、何がオススメかというと、アニリン用のM.MOWBRAYアニリンカーフクリームですね。

同じ会社が作っていて、成分が違います。
こちらは、デリケートクリームに比べると少し粘度のあるテクスチャ。水分の割合が少ないため、デリケートでシミができやすいアニリン染めやカーフにも使用できます。

ロウが配合されているため、光沢のベールに包まれる効果が生まれます。
革に輝きや艶といった質感を出したい時に使いましょう。コードバンのような、透明感と光沢を表現したい革にも最適です。

YUHAKUの革製品のグラデーションはアリニン染されているため、カーフクリームが最適です。HPでもデリケートクリームの使用はお控えくださいと書いてあるのは、水分によって色落ちが起こりやすいからです。

デリケートクリーム→アニリンカーフクリームと併用できます。

ちなみに、毎日手で触れる機会が多いアイテムはこういったオイル追加は不要です。手のひらから適度に脂がアイテムに移るため、革から油分が無くなることはほとんどありません。

ベルトやカバンといった、手で触れない部分があるアイテムにはケアをした方が長く愛用できます。

湿気の吸い過ぎによるカビの発生

前述の乾燥とは逆のパターンです。

革は呼吸をする素材ですから、本来は吸湿、放湿に優れています。
ですが、密閉したクローゼットに長期間保管するような場合、吸湿が勝ってしまうとカビ菌が繁殖しやすくなります。
一度カビが発生すると、完全に取り切るのはかなり難しくなります。

長期間使わない場合は、湿気を溜めないように新聞紙で包んだりしましょう。
ビニール袋で密閉するようなことは避けてください。

革製品を購入したときに、不織布(ふしょくふ)に入った状態だったと思います。
これは、革が呼吸する特性を活かすための、通気性のある最適な入れ物だからです。

色落ち(退色)

本来、動物の皮には色味がほとんどありません。
なめした後に、着色仕上げをすることでさまざまなカラーの革に生まれ変わるのです。

この着色は天然素材に染み込ませるため、完全に革に定着するわけではありません。
雨にあたれば、他の製品に色移りをすることがありますし、紫外線が当たると色が濃くなります(人間の肌のように代謝しないため、元の色に戻ることはありません)。

この色の変化で、ケアを推奨するのが色落ちです。

革の着色が芯まで浸透していれば目立たないのですが、安物の革製品は表面にのみ着色されています。そのため、水濡れ、スレやキズによって地革の色が見えてしまい、それが製品カラーと異なる場合には見窄らしい印象を受けてしまうのです。

そうなってしまうと、革専用のクリームで着色ケアをする必要がでてきます。

現実的な予防は防水スプレーくらいです。

直射日光や高温による劣化

革は紫外線や高温を嫌います。
油分の酸化が早まることによる変色、日焼けが起きます。

目に見える影響としては、日に当たった部分だけが変色しますので、美しくありません。また、熱の影響で変形が起きてしまいます。

夏の暑い時期に、車の中に置きっぱなしにするのは、こういった症状を誘発するためできるだけ避けてください。

ケアが嫌なら、ケア不要な革を選びましょう

ここまでのメンテナンス方法、いかがでしょうか?

面倒でやってられないと感じた方に向けて、ケアをそもそもしなくても良いアイテムの選び方を紹介します。

もっと詳細を知りたい方はこちら。
参考:革財布との付き合いもシンプルに。メンテナンスを最小限にできる財布の特徴

顔料仕上げ

水に溶けない塗料で革への着色する方法。
この仕上げは、色落ちやキズに大変強いです。
覆い隠すように色を塗ってあるため、革の風合いを楽しめないのがデメリットですが、非常に丈夫ですし、メンテナンスもカンタンです。

一般的に安価な革に使われる技法です。あまりにも安い革は、2年ほどで顔料が剥がれてきてみすぼらしいものになってしまう恐れがあります。

おすすめは、ドイツ ペリンガー社のシュランケンカーフですね。(厳密には、染料と顔料で仕上げられているのですが)。エルメスなどのトップメゾンでも愛用される、最高級のものです。
フォセットミニ 持ち手

オイルレザー

ミネルバ・リスシオ、ミネルバ・ボックスといったオイルレザーを使った製品を買うようにしましょう。メンテナンスをしないなら、ヌメ革の製品を買ってはいけません。

あとがき

予防やケアのためのアイテムをいくつか紹介しましたが、最初に1つだけ。ということであればデリケートクリームをオススメします。

フタをシッカリ閉めておくことで蒸発しません。私の場合は3年持ちました。1年あたり約300円。ひび割れを修理に出すと数千円はかかるためとても割安だと思います。

革靴のケアと違って、サッと塗りこむだけのカンタンケア。ファーストステップとしては敷居が低く、長く続けられる最適な一品かと思います。

以上、ものぐさでも続けられる!革の最少メンテナンス。安くてカンタンなケアのご紹介でした。

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最後までお読み下さり、ありがとうございました。

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