safuji(さふじ)は、財布やカバンなどの「レザーアイテム」を制作する革工房。
機能的で美しいレザーアイテムをラインナップする、お気に入りのブランドです。
本ページでは、safujiの財布を1年以上利用してきた財布マニアの視点で、safujiの財布について、特徴、メリット・デメリットなどを分かりやすく解説します。
safujiってどんなブランド?
safujiは2010年創立の革工房。デザイナー兼制作の、沢藤 勉(さわふじ つとむ)氏が、奥さまと立ち上げたブランドです。
カンタンにその特徴を紹介したいと思います。
美しく、やわらかなデザイン
safujiの財布は、革の風合いを優しく表現しているのが特徴。やわらかな印象を受けます。財布の表面に一切のステッチがないこと。丸みを帯びたデザインがかわいい。
丁寧で手の込んだつくり
とても手のかかる作品が多いです。
例をひとつ、ご紹介しましょう。こちらは代表作、ミニ長財布の小銭入れ部です。ミシンを使わずに手縫いすることで、革の段差を無くし、スリムに仕上げています。
やわらかな表現だったり、薄く、小さく仕上げたりするために、手縫いしているんですね。
使いやすい
safujiの財布は、職人の沢藤氏がホントに使いたい財布です。とにかく実用的。
財布が使いやすいこは、大事なポイントです。使いにくさに我慢しながら使っていると、他の財布に買い替えたくなってしまう。長持ちする「革の財布」を選ぶのですから、長く使いたくなる、使いやすい財布を選ぶべきです。
エイジングを楽しめる
safujiの製品でよく使われる革は、イタリアレザー。ブッテーロやナッパネビア、プエブロなどが使われています。
どの革も、色・ツヤの変化するエイジングを楽しめます。
以下はナッパネビアの「ミニ長財布」。グレーっぽい色から、ぐっと深みのあるブラックに変化しました。
safujiの公式サイト
公式Webサイトは、とても美しいデザインになっています。
ただ、アイテムの詳細が分からない。使い勝手や特徴が伝わってきません。ちょっと残念だなと思います。
facebookもやっていて、ちょくちょく更新されています。
safujiの財布
小さなものからご紹介します。
キー付きミニ財布 納富バージョン
「納富バージョン」とは何かな?と思われた方も多いはず。
納富氏は、「AllAbout」などで執筆されているライターさん。財布をはじめとする、ギミックが効いた小物に目がなく、レビューをたくさん書いていらっしゃいます。財布への造詣も深く、safujiの財布を使ったことから、納冨氏とのコラボが始まりました。
本作は、使い勝手にこだわる納富氏とsafujiがコラボして生まれた財布です。
「キー付きミニ財布」には、オリジナル版もあるのですが、それを改良したのが本作です。
特徴は以下のとおり。
- 日本一小さな財布
- お札、コイン、カードを持ち歩ける
- 財布を開かずに、カードを使える
- カギも一緒に持ち歩ける
いわゆる「小さい財布」はたくさんあります。けれども上述の特徴を持つのは本作だけです。
ちなみに、ワルピエ社の「ブッテーロ」という革で作られています。
ハリがあるシッカリとした革で、丈夫。長く使うことで、ツヤが増し、色は深みを増す、「育つ革」です。
まさに、コレ1つで出かけられる、最小の財布です。
オリジナル版よりも、グッと使い勝手が高まっていますので、ぜひ納富バージョンを手にとってください。
カワイイデザインとカラーがラインナップされています。女性がメインに持つには、小さすぎると思いますが、サブのお財布として考えてみてはいかがでしょうか。
結婚式やパーティといった大きな財布を持ちたくないシーンで活躍するはずです。
使い勝手はこんな感じです。
ミニ折財布
とても小さな二つ折り財布です。
safujiのやわらかなデザインは、小さくても堪能できます。
内部のつくりがユニーク。それでいて、お札、コイン、カードが使いやすいんです。
ミニ長財布 納富バージョン
ミニ長サイフというだけあって、短い。一般的な長財布より、10〜20mm位短いんですね。
一万円札+4mm位しかありません。このギリギリのサイズが小ささのヒミツ。日本のお金のサイズに合わせ、限界までサイズダウンしています。
で、紹介するのは、納富氏モデル。こちらも「オリジナル」がありますが、納富バージョンはずっと使いやすくなっています。一番の違いは、カードがたくさん収納できるようになっていること。
段状のカードポケットから、重ねて入れるタイプに変わり、カードの収納枚数も7枚から15枚に増えました。というか、オリジナル版の7枚というのは少ないですよね…。
納富バージョンはポケットが2つなので、見やすさは少しだけ劣りますが、まんべんなくカードを使う人でなければまったく問題ありません。
本作で一番気に入っているのが、使いやすい小銭入れです。
1つのボタンで留めるだけのシンプルなポケット。両側が折込マチの構造で、ガバッと開きます。開きやすく、見やすく、使いやすいんですね。
なかなかここまで大きく開く財布はありません。
見やすくて、取り出しやすい。だから、小銭が増えにくいという嬉しい効果もあります。
小銭の出し入れのしやすさは、「使いやすさのキモ」です。
私は小銭入れにこだわりがあり、100以上の財布を使ってきましたが、safujiのミニ長財布より良いものにはこれまでに出会えていません。日本一使いやすいんじゃないかと思います。
本作のカラーは4種類。
グレイブラック/ダークブラン/ゴールド/シルバーです。
ちなみに、ゴールド/シルバーはSTYLE STORE限定です。
私が買ったときはグレイブラックしか無かったはずですが、大分増えましたね。
STYLE STOREで2015年の年初に購入したので、だいたい一年半使っています。
型くずれせず、今も愛用しています。
ここで少し、革についてのマニアックなご紹介をします。
使われている革は2種類。
外側はイタリアのタンナー、バダラッシカルロ社のナッパネビア。
内側の小銭入れの部分は、ワルピエ社のブッテーロ。
ともに、タンニンでなめされた、とても丈夫で、長持ちする革です。
ツヤが出てきますからキレイなエイジングを楽しめますよ。
参考までに、1年2ヶ月使ったものがこちら。
少しツヤが出てきた状態。これからもずっと使えそうです。
もっと知りたい方はこちらもどうぞ。
https://func-wallet.click/product/safuji-mininagasaifu-notomiver/
ホック式長財布
こちらはsafujiの2016年発表の長財布。
革の丸みを活かしたデザインが美しいですね。
ミニ長財布より少し大きめ。一般的な長財布のサイズです。
正面に見えるのは、真鍮の留め具。
革の表情をグッと引き立てています。
safujiらしい、革のやわらかさを感じさせるデザインは流石です。
本作は、中のつくりが「ミニ長財布」と異なります。
カードが段状に配置されていて、12枚のカードを別々に収納できます。
他にもフリーポケットが3つととても使い勝手のよいつくり。
小銭入れはガバッと開くので、使い勝手もバツグンです。
safujiの財布はどこで買えるの?
safujiの財布は、一つひとつハンドメイドで手縫いされています。
制作に時間がかかりますから、大量生産してショップに卸すことができないようです。
現状、手に入れる方法は3つだけ。
リアル店舗で買う
店舗兼、工房が東京都小金井市にあります。
お近くにお住まいの方はぜひ足を運んでみてください。
STYLE STOREで買う
STYLE STOREはネットのセレクトショップ。safujiだけでなく、ユニークなアイテムを販売しています。クラフトマンシップを感じられるアイテムばかり。
safujiの財布は大量に作れないので、STYLE STOREさんと契約しているのでしょう。だから、STYLE STORE限定のカラーがラインナップされているのかなと。
楽天にも出店しています。
ちなみに、safujiだけでなく、ユニークなアイテムが揃っています。美しいデザインが好きな方は、きっと気にいるはずです。
ポップアップイベントで買う
クラフトマンが出展するイベント/フェアが各地で開催されています。
safujiも、たまに出展しているので、イベントで買うのも面白いですね。作り手である沢藤さんとお話もできますし。
北海道から関東圏まで、さまざまな場所に出展しています。近くで開催されるときは足を運んでみてはいかがでしょうか。
参加するフェアは、facebookや公式サイトで紹介されています。
safujiの財布を安く買う方法
結論から言うと、ありません。
アパレルブランドのように、「今年はこの色が売れる」の考えで作られているわけではありません。職人のハンドメイドで、ひとつひとつ丁寧に作られた作品は、つねに定価販売です。
これはsafujiに限りません。土屋鞄も一緒ですね。良いものは、半年後にだって売れますから、セールする必要が無いんです。せいぜいSTYLESTOREでポイントをゲットするくらいです。
あとがき
見た目の可愛さに目を引かれますが、safujiの一番の特徴は使いやすさにあります。
どの財布も素敵ですが、メインで使う財布なら、私のおすすめはミニ長財布。とても使いやすい財布ですから、長く愛用できるはずです。
参考リンク
レビュー
インタビュー
safujiの革職人さんにインタビューしたときの記録です。safujiの特徴、コダワリなど知りたい方へ。