本日ご紹介するアイテムは、
イタリアSoli社のレザーグローブです。
上質なレザーグローブをお探しの方は、参考にしてみてください。
動画
ディアスキンのシボ感、柔らかさが伝わるように動画にしてみました。
使い勝手
指の数は5本と決まっているため、「小さい財布」などのように「使い勝手」を工夫できる範囲は少ない。だから、手袋メイカーはルックスや素材、ブランドで勝負するわけです。
本作も、いたってオーソドックスなフォルム。
Soli社に限らず、高級レザーグローブをつくるブランドは、牛革はもちろん、ペッカリー(いのしし)など、さまざまな革でレザーグローブをラインナップしています。革によってルックス、手触り、厚み、耐久性などが異なり、それぞれ違った魅力がある。どれがNo1かを決めることはできません。
さて、今回は、ディアスキン(シカの革)を選択。カラーは、革靴と合わせやすいように黒にしました。
微細なシボのある表情が美しいですね。やわらかな質感のためか、触れても凹凸はほとんどわかりません。
ふわりとした素材で、触っていてとにかく気持ちいい。装着するときくらいしか、この手触りは楽しめないのだけど。
中央の3本ラインはデザインとしての役割。のっぺりとしたルックスにならず、スタイリッシュにみえる。ボーダーではなく、ストライプなのには理由があるのです。
装着方法は、いたってオーソドックス。普通の手袋と一緒で、はめるだけ。革手袋は、ウールなどの素材のものと比べると伸縮性が乏しいため、スムーズな装着とは言えません。
ボタンは、あくまでもデザイン。
ボタンホールはあるけれど、素手で留めるのもキツい。グローブ装着した指ではめるのは、まず無理です。
少し隙間が空くけど、腕時計がチラリと見える。留めない方がいいですね。
防寒性
レザージャケット愛用の方ならば分かると思うのだけど、革は防風性はあるけれど、防寒性には乏しい。だから、「暖かさ」を求めるなら、内側の素材はとても重要です。
本作は、「カシミア」がライニングされています。
革の手袋は、ビシッと装着するイメージがあるかもしれません。
が、そのイメージとは裏腹に、カシミアのおかげで、ふわっと包まれる感じ。とにかく手触りがよい。指先までしっかりと入っているため、全体が包み込まれるように温かい。
ただ、毛は寝ていくし、何年か使うと毛が抜けてくることもあるそう。ふわりとした質感を楽しめるのも最初だけかもしれません。
グリップ力
ウール、ナイロン、ポリエステルなど、「毛」のような素材を使った手袋は、グリップ力がほぼない。たとえばiPhoneなどはつるりとした表面のため、滑りやすく、落としやすいわけです。
一方、本作は、グリップ力も優れています。シッカリと掴んだときも、やわらかく包んだときも。革の表面とiPhoneが、吸い付きあうようにフィットする。もちろん、傾けたら落ちるのだけど、ウールと比べると滑らない。貴重品を使うときも安心です。
お札も取り出すことができる。
カードも、財布の構造によっては取り出せます(パームなら何とか取り出せた)。どうしても指は太くなるので、素手と同じレベルの器用な動きはできません。
スマホは操作できない
本作を装着したまま、「スマホやタブレットは操作できません」。
使いたいなら、片手は外さないといけない。
「手袋をしたままのスマホ操作」が必須。と、お考えの人もいるでしょう。
スマホを使うときは、手袋を取る。このアクションが許容できないなら、本作をチョイスするべきではありません。歩きスマホをする人も、合わないと思います。
他社から、装着したままスマホを操作できる手袋が、販売されています。そちらを買いましょう。
特徴
ハンドメイドのレザーグローブ
多くのメイカーからレザーグローブは販売されています。
でも、私が選んだのはSoli社。その理由のひとつは、ハンドメイドだから。
イタリアに居を構えるSoli社は、家族経営の小さな工房。機械化が進んだ今日も、手縫いによる仕立てを続けているそう。
また、(私が手を出せないプライスの)世界トップメゾンのレザーグローブもSoli社が作っているということで、チョイスしました。Soli社のグローブも高価だけど、何年も使うなら何とか買える・・・。
初めて見たとき、どうして指先がこんな仕立てになるのか不思議だったのですが、
構造を見てみるとスッキリしました。
手の甲の面と、
手のひらの面。
この2枚の革を貼り合わせるだけではないのです。
指と指の間は、細く断裁した革のパーツを使うことで、立体縫製になっています。
結果として、指をスムーズに収納できる快適さだけでなく、テーブルに置いたときの「指のフォルムの美しさ」までデザインされているのです。
あとがき
防寒性を備えた上質なレザーグローブをお探しなら、本作は価値のある一品だと思います。