本日は、ひときわ変わったキーケース、Crevaleathco(クレバレスコ)の『クロシェット キーケース』をレビューします。
特徴
特徴は 以下のとおり。
- カギ3本を収納できる。
- 鐘のようなラウンドフォルム
- イタリアレザー、ブリランテを使用
- 細部まで美しい、日本の職人による仕上げ
ユニークなフォルムに目を引かれますが、美しく使いやすい、大人のキーケースです。
動画
独特の使い方や、仕上げの美しさが伝わるように動画にしてみました。
使い方
鐘のような、独特のフォルムのキーケース。小さくはないのだけど、手のひらに収まるサイズ感。ラウンドしたフォルムが手にフィットします。
一般的なキーケースと、それほどサイズは変わりません。
シンプルなデザイン。表にはひとつ、ボタンが備わっています。
めくるように外すこともできるし。
ストラップを引っ張って開くこともできる。
ストラップは、ボディの中につながっていて。
押し込むと、キーリングが出てくる仕組み。
リングの終端が少し隠れるくらいの長さです。
収納するときは、この逆。ストラップを引っ張って、ボタンに留めます。
さて、カギの取付部を見てみましょう。
金色に輝く同心円に、さらに細かなリングが3連。
この小さなリングにカギを取り付けることができます。つまり、本作は3本のカギをひとまとめにできるわけです。
言い換えると、4つ以上のカギをひとまとめにしたいなら、本作は合いません。
一般的なキーケースの多くは4連ですから、そちらを選んだ方がよいでしょう。
内装まで、しっかりと作り込んであるのもすごい。見えない奥の方まで、きちんと革の銀面が貼られています。本作はいくつかのカラーバリエーションがあるのだけど、内装はすべて赤のよう。黒と赤だとコントラストが際立ちますね。
安価な製品だと、カギを包むスペースは革の床面が使われていたりします。見た目がイマイチだし、どうしても汚れてしまう。
一方、本作は使い込んだ後も美しい姿を楽しめるようにデザインされている。手間がかかるから高価になってしまうのだけど、やっぱり嬉しい。
内装の革も、スムースなためカギの滑りが良い。斜めに傾けるだけで、カギの自重とあいまって、スルリと出てきます。指でつかんで、引き抜く必要はありません。 これは新鮮な体験です。動画でカギを引き出すシーンも紹介しているので、参考にしてください。
このまま利用可能。
使用時のアクションは、オーソドックスなキーケースとは異なります。使い始めはちょっと戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。
素材
イタリアの革、ブリランテ
素材は、イタリア トスカーナ州で作られた、ブリランテ。スムースレザーです。
アップで見ると1mm未満の微細な凹凸がありますが、触っても凹凸は感じられません。サラリとした触り心地です。本作が微細な曲線を描くため、必ずどこかの面に光を受ける。高級感のある光沢を放ちます。
ハリがあり、かつ本作の流麗なプロポーションとあいまって、かなりドレス寄りに思います。言うなれば、大人のキーケース。
ただ、ブリランテはタンニンでなめされた革のため、変化していくはずです。このカチッとした美しさの表情が、どのように変化していくのか。その楽しみも秘めているわけです。エイジングについては、後日ご紹介できればと。
クオリティ
コバ
磨かれたコバ。約1.5mmほどの厚みしかないのだけど、きちんと面取りがされている丸コバです。触れた時の手当たりが優しい。使っていて気持ちいい。
薄いコバを丸く仕上げるのは難しい。ヤスリやヘリ落としで削りすぎると、修正できないからです。極めて高い技術でつくられている証です。
手縫いによる立体感のあるステッチワーク
本作のボディラインは、ほぼ曲線。寸分の狂いなく、緻密にステッチされています。
立体感のあるナナメのステッチワークを堪能できます。
捻引き
縁に引かれた捻。キリッと締まるデザインです。
ラウンドした部分も美しい。0.5mmのズレなくラインが引かれています。
ちょっと見辛いかもしれませんが、収納部の内装も念が引かれているんです。スゴイこだわりよう。
上質な仕立てが、細部にまで見て取れます。
あとがき
オーソドックスなキーケースが多いだけに、本作はかなり気に入りました。極めてユニークで、極めて美しいキーケースです。
上質で、人と被らないキーケースをお探しなら、ぜひ検討してみてください。